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佐久間木材株式会社 創業明治38年 東京浅草 木質材料専門店 エコモク 

2号目

佐久間木材がある台東区・浅草。
その東側をゆったりと流れる隅田川。
そこを越えると私が生まれ育った墨田区があります。
スカイツリーがある景色が当たり前となりました。
以前と比べると区内は色々と様変わりしました。
当時、私の実家の周辺には鉄工、皮革、繊維、印刷、紙器などの所謂、町工場が多くありました。
小学生の頃、登下校時に毎回通る金型屋さん。
そこにあったプレス機の「ッガッチャ、ッガッチャ」という重々しく騒がしい音。
その一定間隔で金属片を打ち出すリズミカルな音が何となく心地良くて、しばらく立ち止まってボーっと見ていた事を覚えています。
また、父も金型関連の仕事をしていたので当時の私には解読不能な図面や謎の工具、やたらと細かい不思議な部品などをよく家の中でも目にしていました。
その父は東北の山奥のさらに山奥の出身です。
毎年盆休みは祖父母の家に遊びに行っていました。
祖父母の家は山と田畑に囲まれ、聞こえてくるのは虫と鳥の声だけ。
山の中に入れば更に静かになり、長い間自然の中で伸び伸びと育った木はあまりに大きくて少し恐怖すら感じるくらいでした。
普段、ごちゃごちゃとした都会で過ごしていた少年期の私はそののんびりと静かな盆休みがとても好きでした。
ある年の帰省時に、近くで工作教室をやっているという事で行った事がありました。
その時に使用した材料がヒバでした。
その香りが非常に強く衝撃的で、こどもながらに「なんだこの木!めちゃくちゃいい匂いがする!!」と興奮したのを覚えています。
人生で初めて木の香りを意識した瞬間でした。
あれから30年近く経ちますが、今でもヒバの香りを嗅ぐとあの工作教室での事がブワッと思い出されます。

先述の通り、小さい頃からモノづくりが身近にある環境でした。
そんな環境が影響したかどうかは分かりませんが、建物を造る仕事がしたいと思い、高校卒業後は建築系専門学校へと進み、その後、ハウスメーカーに就職。
施工管理という職で建物造りに携わっておりました。
そこでは主に鉄筋コンクリート構造の建物を任されておりました。
しばらくコンクリートのひんやりした無機質な素材に触れ続けていたある日、ふと木のぬくもり柔らかさを再認識。
当時、仕事をお願いしていた造作家具屋さんが木を相手に道具と腕一本で物や空間を作り上げていく姿を見て、木工関連の道へ進もうと思い、退職しました。
退職後、職業訓練校の木工技術科に一年間通い、木についての知識と加工方法等を一から学び直しました。
その1年間は私の人生の中で非常に濃密な時間でした。
その後、木工所、木工塗装工場、家具メーカーを経て、佐久間木材への入社に至ります。

佐久間木材へ入社した経緯ですが、それまでずっと木に関連した仕事をしてきました。
その経験が活かせるのではないかという考えと、オンライン事業などの新しい取組みにも積極的な社風に惹かれ、また浅草という昔から慣れ親しんできた場所で働きたいという思いもあり、佐久間木材の門を叩きました。
採用面接当日、緊張した足取りで会社へ向かう道すがら、倉庫からヒノキの香りがほわっと香ってきたのが印象的でした。
ヒノキの香りのお陰で?リラックスした状態で面接に臨む事ができました。
その面接の中で社長から「木(モノ)を売らない材木屋にしたい」という言葉がありました。
私はそれを、人ひとりひとりが持っている木(気持ち)を商品として売っていくことだと解釈しました。

人も木も、同じ人や木に出会う事は出来ません。
どちらにも一期一会の気持ちで向き合って参ります。
今後ともよろしくお願いします。

弊社社員紹介

佐久間木材で働くメンバーを紹介します。
 | 木材バカ四代 | 正さん | まるこんぶ | 兄貴6 | ゴン |
 | ドサンコ | くりすけ | 2号目 |