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第997話 | 「春は別れと出会いの季節」 | 第998話 | 「」 |
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第995話 | 「ゴールデンウイーク」 | 第996話 | 「旅先で出会うLVL」 |
第993話 | 「髪に木を」 | 第994話 | 「白樺の生存戦略」 |
第991話 | 「チャンスを活かせ」 | 第992話 | 「どろ亀さんと原生林」 |
第989話 | 「大工半減」 | 第990話 | 「パーチでバーチで国産バーチ」 |
第987話 | 「パロサント」 | 第988話 | 「カバザクラ」 |
第985話 | 「血税のゆくえ」 | 第986話 | 「空き家問題」 |
第983話 | 「2.5×6」 | 第984話 | 「OSBの使い方」 |
第981話 | 「榧(かや)の木」 | 第982話 | 「マックイーンが材木屋だったら」 |
第979話 | 「山火事」 | 第980話 | 「木の会話」 |
第977話 | 「港湾デビュー」 | 第978話 | 「サ道で『ととのう』」 |

すっかり初夏のようになってきた今日この頃ですが、みなさんお元気にしてますでしょうか?
ちょっと前の話になってしまいましたが、弊社では表題のようなことがありました。
この春、40年以上に渡って長く勤められた大先輩が退社され、以前のコラムで代表もさらっと触れておりましたが、私より二回りも若い新しい仲間が加わりました。
しかも二人も!
数年ぶり、いや数十年ぶりかもしれません。
退社された方はもちろん私の入社時からおられ、一番トシが近い先輩でもありました。
とても人懐っこい方で、誰にでも気さくに声をかけられ、いつもニコニコしておられました。
「Akio」の名で当コラムを続けること約20年、内容にもそんなお人柄が垣間見えていたと思います。
なかなか、後任が決まらなかったこともあり古希を過ぎてもまだ頑張っていただいておりました。
本当に感謝です。
ありがとうございました、長い間大変お疲れ様でした。
一方、新しい仲間たちも月日がたつにつれ、徐々にたくましくなってきております。
二人とも木を扱うお仕事経験者ということで、非常に呑み込みが早いと感じております。
一人は家具の販売、もう一人は木工所にいたということで、先日もフォークリフトに何度も当てられボロボロだった作業テーブルを非常に手慣れた様子でちょちょいと、とてもキレイな新品のようにあっという間に直してくれました。
私自身あまり器用なほうではないため、元プロの木工職人の鮮やかな手さばきに惚れ惚れしてしまいました。
今までは素材を売りながら簡単なアドバイスしかできなかった私たちですが、これからは製作に関しても専門のスーパーアドバイザーが誕生したことはうれしいかぎりです。
もしかしたら今後、家具のオーダーメイド販売もはじめられるかも?!
まもなくそんな二人のコラムも登場予定ですので、みなさん乞うご期待ください。(文:正さん)

昔、旅をしていた時、エジプトで出会った人にケニアで再開したり、タイで会った人にベトナムで再開したりすることがありました。
バックパッカーが辿るルートや安宿って、ある程度決まっているので、そんなに珍しいことではありません。
お互い「や〜、どうも」くらいな感じです。
ところが先日の再開はうれしくてテンションが上がってしまいました。
うちの商品、杉LVLと広島県の生口島で再開したのです。
しかもとても上手に、カッコよく、杉LVLの魅力を引き出した使い方をされていたので、喜びも倍増です。
この生口島は、前日に行くことにしたので予備知識ゼロだったのですが、すごくいい島でした。
レモンの生産量日本一だそうです。
また、ファッションブランド「アニエスベー」がバックアップして生口島とコラボしていました。
古い街並みとおしゃれなデザインがいい感じで溶け込んでいます。
フェリーの船員さんがみんなアニエスベーのTシャツやキャップをかぶっていたり、フランスのおしゃれな自転車がレンタルされていたり、ワークショップがあったり、尾道レモンラーメンやレモン手羽先があったり…。
それもこれも、杉LVLがつなげてくれたご縁かもしれません。
そういえばバックパッカー時代にエジプトとケニアで出会ったDさんは広島出身。
その後ベトナムに移り住み、数年前に広島の実家に帰国したそうです。
今回の尾道での旅では再開できませんでしたが、今度会いたいな…。
30年会っていないのでお互い変わっているはず…。
木材のようにいい感じに経年変化しているといいけど…。(文:木材バカ四代)

今年のゴールデンウィーク後半は当初は友人と出かける予定でした。
ですが急遽キャンセルとなり、予定をなくした私は地元の埼玉県の観光スポットをめぐることにしました。
まずは埼玉県さいたま市の岩槻区にある木の博物館「木力館(きりょくかん)」です。
以前からお客様への配達の時に看板を見ていたので、「いつか行ってみよう」とずっと思っていました。
ゴールデンウィークだけど営業されているかと気になりながらも無事に到着。
自宅からは車で30分くらいの距離です。
現地に着いて、誰もいないと思ったらその日は閉館日でした…。
ただ、私の車の音に気付いていただき、隣の建物にいらっしゃった館長が出てきてくれました。
どこから来たのかを館長に聞かれ、お伝えしたところ、ご親切にも特別に開けてくれました。
木力館はすべて国産天然木の無垢の材料で作られている、六角形の非常にかっこよい建物です。
断熱材は使わず、壁や床そして窓枠さえもすべて木でできています。
建物の中は木の良い匂いとともに、天井まで続く吹き抜けの空間が圧巻です。
天然木のすばらしさをご講義いただき、建物に使用されている沢山の種類の木材を拝見しました。
なかでも、普段柱に使用される材ではないポプラの大きな柱にはびっくりしました。
また、併設されていた大忠さんの丸太・角材などを製材する機械も見学させていただきました。
最後に、写真の無垢の木で出来た栞をいただきました。
大槻館長、本当にありがとうございました。(文:くりすけ)

生物学の用語で、先駆種(せんくしゅ)という言葉があります。
植物の生育にとって極めてきびしい環境である裸地へ、最初に侵入する植物のことをいいます。
これらの植物の種子は、綿に包まれていたり羽根がついていたりするために、数キロ先まで飛んでいくこともできます。
飛んでいった先で、太陽の光を求めての競争に勝つべく、とにかく早く成長します。
代表的な例として、ポプラやシラカバがあげられます。
ブナやモミは、一年の生長がミリ単位ですが、先駆種は1メートルを超えることも珍しくありません。
こういった特徴があるので、先駆種が届いた場所は全くの荒れ地であっても、10年もすると森が形成されます。
森は、草花や草食動物にとっても魅力的な場所であるため、森が形成されるとそれらによる生存競争が始まります。
そのような状況での先駆種の生存戦略は、次のようなものです。
先駆種の生育は、縦だけでなく幹もかなりの早さで太くなり、荒い樹皮で身を包みます。
特にシラカバは白い樹皮が裂けて黒いかさぶたになります。
このかさぶたは、とても堅いため草食動物では文字通り歯が立ちません。
また樹脂を多く含むために食べたとしても美味しくないそうです。
さらには、シラカバの樹皮にはベツリンという物質でできており、これはシラカバの樹皮が白い色の理由となっています。
白い色は光を反射し、幹が日焼けするのを防ぎます。
冬に暖かい日光が樹皮に当たると、幹の温度が上がりすぎて膨張し、裂ける可能性がありますが、色白のおかげで温度上昇が避けられます。
先駆種であるシラカバは、孤立した場所に木が生えることが多く、ほかの木の陰に隠れて日光をさけることができないために、このような手段をとっていると考えられています。
ほかの木々は、先駆種のように孤立して成長しないため、ほかの木と栄養などを融通し合うため、ベツリンを増やすことに全力を注ぐ必要がなく、ゆっくりと幹や葉を育てて、実をつくることができます。
孤独に生きる先駆種は、すべて自前でなんとかせざるを得ず、全力でベツリンを生成しつつ、生き急ぐように成長して、身長がそれほど高くなるまえに死んでしまうようです。
いろんな生存戦略があるものです。(文:ドサンコ)
参考
日本植物生理学会
『樹木たちの知られざる生活』ハヤカワノンフィクション文庫

大好きな番組の1つであるクレイジージャーニー。
先日は少数民族写真家である吉田ナギさんの放送でした。
アフリカのムイラ民族を捜して写真を撮るという番組内容だったのですが、衝撃を受けました。
それはムイラ民族のファッションです。
写真でも分かりますが、髪の毛が茶色く太い部分があります。
これは、樹皮を水でふやかし砕いて髪の毛に塗り付けたものです。
こんな使い方もあったのかとビックリしました。
どんな樹種を使用しているかは説明がなく、調べてみましたが残念ながら分かりませんでした。
山中で暮らす少数部族は、生活の中で色々な木の使い方をしています。
私が知らない木の使い方が、まだまだ数多く存在するのだと思い知らされました。
髪の毛に木を塗ると、どんな感触なのですかね。
体験してみたいとも思わないですが…。
今後、この髪型が世界で流行る事もあるかな?
ヘアーワックスで木から採取した天然成分由来の物もある時代です。
髪の毛に良い成分が大量に含まれていれば、流行する可能性はなきにしもあらず。
美容室やエステで髪の毛に木を塗る時代が来るかもしれません。(文:兄貴6)

どろ亀さんこと高橋延清さんは、北海道・富良野に広がる東大演習林で林長として長きにわたり林学の研究に携わった森林学者です。
当サイトの「社長おすすめ書籍」で「森に遊ぶ―どろ亀さんの世界」を紹介していますね。
先日、どろ亀さんが出演された約40年前の古い番組を見ました。
東大演習林は、森林や樹木、林業に関する基礎的・応用的研究を行う場です。
その林長としてのどろ亀さんの役割は、人間がいかに効率よく木材を森から取り出せるか?という経済直結の研究が主でした。
樹齢200年を越えるエゾマツやトドマツなどの針葉樹、400年近いカシやナラなどの広葉樹がある原生林で、どろ亀さんは40数年生き、その目を通した森の姿を描いていました。
昭和56年、どろ亀さんが「先生」と呼んで長年慕っていた樹齢400年を越えるエゾマツが台風で倒れ、夜中にその木を見に行った時の事です。
倒れたエゾマツから「森は必ず蘇る、たいした事はないよ」という声が聞こえたそうです。
またどろ亀さんが生まれ変わったら何になる?と聞かれたとき、「きつねやタヌキや鳥ではなく、森に何百年も動かずいられる樹木に生まれたい」と語った姿がとても印象的でした。
何十年も森に生きてきた人…さすがです。
わが木材業界は昨今のロシアのウクライナ侵攻で多大な影響を受け、今もウッドショックという形で続いています。
また、昨今の地球温暖化による異常気象で、世界各地で山火事被害も多発しています。
私たちにとって必要不可欠な木材は現在、さまざまな要因から「SDGs」持続可能性が不安視されています。
しかし漠然とした木材の将来的な私たちの不安を、この番組は少し軽減してくれました。
番組中どろ亀さんは「森の神様」について語っていましたが、「経済」としての木材の重要性と共に、「自然」としての木という視点がこれからのわが業界にも必要なのでは?と考えさせられました。(文:まるこんぶ)

最近の新聞に木材好き人間にとって嬉しい記事が掲載されていました。
それは「国産木材復権のチャンス」という記事です。
記事によると、不動産会社やゼネコン各社が国産木材の調達や加工に力を入れているとのことです。
その理由は、木材の高騰で調達が困難になり、不安定な状況であることが挙げられます。
昨今、コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻に伴う経済制裁で、流通が乱れている状況なのです。
ある大手の会社では、300ミリを超える大径木を主に使うことでコストを抑えたとのこと。
一般的に木は大きい方が値段が高いのですが、200ミリ程度のよく使われる木材より2割程度安くなるそうです。
昔と違い、大径木はあまり使い道がなくなってしまったので、需要と供給のバランスの問題ですが、不思議な話です。
また、昨年11月に、ハウスメーカーなど約30社により国産材活用に関する協議会が発足されました。
国産木材のサプライチェーンの整備や普及活動を行うという取り組みも始まっています。
それから、強度に個体差があるという木材の弱点を克服した新素材「CLT(直交集成板)」はコンクリートに匹敵する強度を実現し、大規模木造建築を可能にしています。
最近街中の大きめな建築中物件でも、注意してみるとCLTに限らず木材がよく使われているなと感じます。
残念ながら私はまだ大規模物件やCLTを取り扱ったことがありません…。
国内林業は林野庁の調べによると、丸太の販売金額から経費を差し引くと、森林1ヘクタール当たり300万円の赤字になり、補助金がなければ立ち行かない状況になっているとのことです。
また、担い手不足が深刻な問題になっています。
そのため、ドローンの活用や草刈り機などの機械に取り組んでいるそうです。
先進国の中でも高い森林率を持っている我が日本なのですから、それらの取り組みが成功してチャンスを活かして林業が盛り上がってくれれば、地方活性化にもつながって良いなぁと思う今日この頃です。(文:ゴン)

一昨年から昨年にかけてのパーチクルボード…
昨年から現在にかけてフィンランドバーチ合板(ホワイトバーチ合板)…
この2つは共に長期間欠品中です(でした)。
バーチ合板に関しては現在もなお継続中で、もしかしたら今が一番ひどい状況かもしれません。
欠品理由につきましては、youtubeのほうで当店代表が詳しくご説明しておりますので、そちらをご覧ください。
そして、その代わりにおススメしたい商品が安心の国内材料調達、国内工場生産の「白樺間伐材合板」です。(姉妹店@合板にて販売中)
ただ、同じカバではありますが、いくつか違いがありますのでご説明します。
まず、大きな違いはサイズです。
バーチ合板は4×8のみ、白樺合板は3×6のみ。
小さなサイズでご使用の際は白樺間伐材合板のほうがお得ですね。
また重さですが、バーチ合板は厚18でも重量が約40sになり、加工する時に一人で振り回すのはかなりタイヘンです。
次は木口(板の側面)についてですが、バーチはフェノール系接着剤を使用しており、その接着強度も非常に強く木口に濃い色のライン(接着剤の色)が美しく出ております。
一方、白樺のほうは一見共芯と見分けがつかないほどあっさりした木口。(木口にこだわりたい場合はペーパウッド合板という手もあります。)
そして実は、表面の表情が最も違うところかもしれません。
木目の流れる方向がバーチは通常の逆(幅方向)で、のっぺりとした均一な乳白の色合いです。
それに対し白樺は通常の長さ方向に木目が走り、赤身が混じった大胆な色合い(画像参照)。
並べてみても同じものが2つとない、非常に個性豊かな表情(表面)です。
たまに左側のようにほとんど白い感じのものもありますが、それはそれでまたいいのでは…。
個人的には断然白樺オシです。
ただひとつ、ある程度の量のご注文になると、ほぼ受注生産になってしまうため、1〜2ヶ月お待ちいただくことになってしまいます。
それでも、現在のバーチの状況よりはかなりマシなのではと思います。
是非是非、ご検討ください。(文:正さん)

4月は新入社員の季節です。
一足早く、当店では1月と3月に新しく入社してくれた仲間ができました。
うれしく、今後が楽しみです。
ご存じの通り、日本の人口は減り続けています。
人口が減れば、市場が小さくなり、企業数も減ります。
材木屋の数も減り続けています。
また、大工の数も減り続けています。
現在、大工は30万人弱と言われていますが、過去20年で半減したそうです。
40年前と比べると、3分の1になってしまっています。
減るペースが速すぎて、住宅修繕の停滞が懸念されています。
いや、今もう既に停滞しています。
数が減っているだけでなく、若者が新たに大工になる人数が少ないので、どんどん高齢化しています。
大工は一人親方と呼ばれる個人事業主が主なので、政府が進めるインボイス制度が足かせになる可能性もあると思います。
また、政府は空き家対策をすすめていますが、大工さんにリフォーム工事してもらわなければ、住むことができません。
今後、国を挙げて大工を増やしていく必要があるのではないでしょうか。
それには、待遇改善が必要です。
モノづくりに対するリスペクトも必要です。
若者の将来就きたい職業の上位が「会社員」だったり「ユーチューバー」だったりする国に未来はあるでしょうか?
(うちでもユーチューブやっていますが…汗)
当店もこの問題に関して、真剣に取り組んでいきたいと思っています。(文:木材バカ四代)

今年も春がやってきました。
新学生、新社会人の皆様おめでとうございます。
皆様のこれからのご活躍を期待し応援しております。
さてこの時期といえば桜。
コロナ禍も明けて今年は数年ぶりにお花見に行かれる方も多いのではないでしょうか?
ネットとか雑誌とかで「行くべきスポットベスト○○」だとか、「日本3大○○」などというフレーズに弱い私は、沢山の桜の名所に行っています。
行ってみて感動したのが日本5大桜の一つ、埼玉県北本市にある石戸蒲ザクラ。
私が昨年ハマっていたNHK大河ドラマの「鎌倉殿の13人」で、重要なキャラクターである源範頼(源頼朝の弟)ゆかりの桜でもあります。
源範頼は「蒲殿(かばどの)」と呼ばれていました。
これは範頼が遠江蒲御厨(現在だと浜松市)で生まれ育ったからなのですが、その蒲殿がこの北本市東光寺のこの地に杖を突きさしたら、そこからこの桜が生まれたと言われていて、蒲殿の名前からカバザクラと呼ばれています。
私も含めこのドラマのファン(特に蒲殿ファン)らしき人が他にも沢山来ていて、写真を撮っていました。
同じ名前の木材の名称で「カバザクラ」は桜の名前がついていますが、これは正確には桜の木ではなくて、カバノキの仲間。
硬くていい材料です。
日本の桜で一般的によく見るのは「ソメイヨシノ」ですが、通直に生長しないのと、大きくなっても中が空洞になっていることが多いので、木材として使われることはありません。
ソメイヨシノは観賞用の木です。
この蒲桜はソメイヨシノの満開の時期より少し後が満開の見ごろですので、ソメイヨシノを鑑賞された後に、こちらも是非行ってみてはいかがでしょうか?
(写真は2月の写真なので満開の写真ではなくてすみません。)(文:くりすけ)

先日、ニトリに行った際に、パロサントという香木が展示されていました。
伽羅や沈香といった香木は聞いたことはありましたが、パロサントという名前は聞いたことなかったので、後で調べてみました。
パロサントとは、スペイン語で聖なる木を意味しています。
使い方は、お線香のように火をつけて、その香りを楽しむようです。
木の種類としては、リグナムバイタという名前で流通することが多いようです。
この木は、販売されている木の中で、最も重たい木としても有名。
生木のうちはまだ加工できるものの、乾燥をするとあら大変。
電動の切削機械でもなかなか加工をすることが難しい木になります。
金属切削用の機器を使わないと加工が難しいぐらい硬いのです。
ちなみにリグナムバイタとは、ラテン語で生命の木という意味です。
由来は、梅毒に効く薬として考えられていたことからきています。(のちに効果がないことが判明)
現在ではとても希少な木です。
そのためワシントン条約では、商業取引は認められているものの、輸出の際には証明書が必要な区分に指定されています。
私の記憶では、リグナムバイタは緑檀という名前をつけられて売り込みをかけられた時期があったように思います。
今回は、パロサントという名前で新たにマーケティングされているのかも知れません。(文:ドサンコ)

会社(東京都台東区)の近くでは、マンションが次々と建てられています。
恐らく完売していることでしょう…。
一方、全国的に空き家が増えています。
我が家の近くにも放置された空き家が数件あります。
トタン屋根が剥がれ、雨で柱が腐り崩壊しそうな家もあります。
台風などの天災で屋根が飛んで近隣の家を傷つける恐れがあります。
空き家対策として、国が特定空き家に認定すれば固定資産税が最大で6倍にしているそうです。
少しは効果があったのでしょうか?
空き家物件が土地付きでなんと100円で販売している例もあるそうです。
時代は変わりました。
土地付き一戸建てが缶コーヒーより安いなんて…。
他にも、リフォームして賃貸物件として入居者を募集し、10年住み続けてくれれば土地も建物も自分の物になるなんていう物件もあります。
面白い取り組みをしているなと、アイデアに感心しました。
これから人口が減り、空き家は増え続けるのでしょう。
新築の建物は綺麗で嬉しいと思いますが、私は古い建物のほうが味わいがあり居心地が良く癒されます。
いずれは平屋の古民家に移住し、自分でコツコツとリフォームしたいと考えたりします。
実現できれば嬉しいのですが、自分一人だけの問題では無いので難しそうです。
相方はマンション好きの都会派ですから…(文:兄貴6)

皆さんは来年の2024年度から1人1,000円が徴収されることになる「森林環境税」をご存じですか?
佐久間木材の一員になって来月で丸2年の新米事務員も、木や森林の話題にだんだん敏感になってきた今日この頃。
「森林環境税」とは国内の森林整備などを目的に、納税者から直接徴収される税金だそうです。
つまり、日本のすべての納税者約6千万人が納税の対象で、住民税に上乗せされる形で一律1,000円徴収される予定の税金で税収は年間約600億円!
だいぶ大金じゃん?!
すでに2019年度より別の財源から自治体に交付金が配分される制度が始まっていて、各自治体にその使いみちを聞くと、およそ半分が眠ったまま有効に使われてないんだとか。
驚いたのは、なんと1円も使わずに全額を基金に積んだ自治体も全体の20%にもなるらしく、先日見たニュースでインタビューされてた、佐久間木材がある東京都・台東区役所の担当者は「今までもらったお金は全額積み立てています」との事。
おいおい?!ガッカリだなー台東区。
渋谷区も今後、公共施設の新築やリニューアルの際に、木材を利用していきたいと思っているものの、具体的な予定はなく、今年度も全額積み立てる予定らしいです。
たしかに都会で「森林環境税」ってピンとこない感じですけどね…。
でも森林ばかりの地方自治体だったとしても、人手が足りず担当職員もいないし、国から具体的な活用方法が示されてこなかったのでどのように使えばいいのかわからなかったのとで活用していないというのが多いのも事実でした。
もったいないなー、そんな税金無くてもよくね?って思うし、使いみちがないのに税金を取っているとも考えられる問題ですよね。
国は各自治体に対して、ネットなどで使いみちを公表するよう求めていて、自分が住む自治体の使用状況はホームページで確認できます、との事。
調べると都市部なのに世田谷区や横浜市なんかは有効に活用できてるみたい。
ふむふむ、じゃあワタシが住んでいる区ではどうなってるの?
4年前に区内の中学校新築事業で、「学校統合による新校舎建設に伴う建設資材の一部として木材を使用(壁板、根太等)」と1件のみありました。
全額積み立ててはいなかったけど、まあこの感じだとほとんど活用されてないんだよなー、って感じです。
頼むよ、東京都!徴収するだけして、眠らせておくなんてしないでね!
他の自治体も含め、日本の森林環境保全、国産木材活用の場をもっともっと増やしてほしい!と心から願うばかりです。(文:まるこんぶ)

OSBという単語はご存じでしょうか?
新しいアイドルの名前ではありません。
OSBとはオリエンテッド・ストランド・ボードの頭文字です。
住宅の構造用下地材として開発されたボードで、ストランド(細長い削片)の向きを揃えて並べ(オリエンテッド配向性)作られたボードを直行させて層をなした材のことをいいます。
材料の丸太を削片にすることで歩留まりよく利用範囲を広げ、節などの欠点をカバーでき、なおかつパネルにすることで強度も得られるというエコな板です。
当店エコモクサイトでもOSB(EU)とOSB(US)とOSB(JP)を取り扱っております。
私がこの業界で働き始めた当時は見た記憶がありません。
日本に輸入されたのはいつの頃だったのかというと、2×4住宅が採用され始めたころのようです。
通常は構造用合板と同じように、下地材として見えないところに使われているOSB。
今回ご紹介するのはOSBの表面の特徴を生かし、通常とは違う用途で使われているというお話です。
写真をご覧ください。
こちらは埼玉県にある大手の塗装業者さんのショールームです。
当店で納品したOSB(EU)をいろいろなサイズにカットし、箱状に組み上げた棚になっています。
原板から複数サイズに切り分けるのは、カットする手間が大変でした。
また、現場で組み立てるのも大変でした。
似たようなサイズがたくさんあり、一枚間違えるともう収まりません。
今回は職人さんが苦労しました。
さすがはプロフェッショナルだと、現場を見て思いました。
OSBの可能性はいろいろなところに眠っていたということで、自分も視点を変えていろいろ想像していきたいと思った仕事でした。(文:ゴン)

いやいや、年が変わってもいろんなモノの値上がりが止まりませんね。
この2月もナント5000品目を超える値上げが予定されているとか…。
あの物価の優等生だった卵も、鳥インフルエンザの影響もあり、いきなり2〜3割上がってしまい、さらには品不足も起こしてしまっているそうです。
某コンビニのたまごサンドも十分な量を確保できないため、卵の量を減らしているとか…。
あの卵たっぷり感がよかったのに残念です。
お値段そのままでも内容量を減らすという、実質値上げを行っている商品って結構ありますよね。
ということで、弊社もこのたび、お値段そのままで合板をひと回り小さくすることにしました!?
「ナニー!」「ふざけんなよー!」というお声をいただきそうなのでやめときます(笑)。
しかし、十数年前までは表題の「2.5×6」(ニゴロク)というサイズの商品が実際にあったのです。
厚みは18ミリだけでしたが、サイズは約760×約1820で、主に抜型用合板のために作られた商品でした。
抜型は主に紙を抜くための土台に使用するものですが、その元々の紙のサイズは、例えば菊全、菊判と言われる636×939、K判と言われる640×940といったサイズが中心でした。
型としてはそれをひと回り大きくしたサイズが必要です。
2.5×6が登場する前までは3×6を使用していましたが、「ハジの部分が無駄なのでもったいない」というお客様からのたくさんの声により作られたサイズでした。
当時の抜きはビク型と呼ばれる「手動式」のものでした。
それが現在では、ほとんどオートンと呼ばれる「自動式」に切り替わっており、取り付けられる型のサイズも機械により自動的に決まってしまいます。
そんな理由もあり、2.5×6は時代と共に消えていったのでした。
ちなみに、逆に少し大きい1×2(メーター)約1000×約2000というサイズもついこの間までありましたが、同様に終売いたしました。
現在では、その抜型のサイズも非常に多様化しております。
弊社では、ホームセンターさんのように「切り売り」はできませんが、少しでも無駄を省くことにより、今後はアウトレットコーナーの充実、更なるラインナップやサイズの拡充等、お客様に「お得感」を感じていただけるように幅広くチャレンジしていきたいと思っておりますので、ぜひご期待ください!(文:正さん)

先週のブログにもちょっと書いたのですが、1月29日は私の大事な人の命日でした。
去年、94歳でお亡くなりになりました。
見た目がスティーブマックイーンに似ていて、カッコよかった。
子供の頃から可愛がってもらったスティーブマックイーンです。
小学校の時の夏休みの自由課題は、佐久間木材の林場に落ちている無垢の端材を使って、一緒にいろんなものをつくりました。
4年生くらいの時だったか、潜水艦に挑戦したことがあります。
あれは何の木だったでしょうか…。
彫刻刀で地道に削り、塗装して、モーターをつけて…。
実際に潜っていくかどうかを試せる水槽がなかったので、結局ちゃんと潜る潜水艦ができたかどうか怪しいものでしたが、私は大満足でした。
ある日の日曜日、やはり林場で一緒に遊んでもらっていたら、通りがかりの人が木材を買いに来ました。
適当なサイズの端材を見つけて、「これ頂戴」というのに対し、値札が付いていないのに瞬時に「300円でいいよ」と。
その時、私はどうやって値段をつけたのか不思議に思いました。
木材は立米単価で値段を付けます。
算盤や暗算が得意だったスティーブマックイーンです。
今思うと、その端材の体積を計算し、その樹種の立米単価をかけて、さらにその利用価値を計算して値段を出したのだと思います。
その数分の出来事をなぜか今でもよく覚えています。
頭がよくて、手先が器用で、物知りで、楽しいスティーブマックイーン。
私の憧れのスティーブマックイーンでした。
安らかにお眠りください。(文:木材バカ四代)

私、数年前から年末年始はパワースポットを巡ることにしています。
年末年始はどこへ行っても沢山の人で混みあっています。
日頃訪問したいと思っているお店などは、お正月休みで閉まっていることが多く、この時期に行く場所として、いつでも年中無休で開いている神社仏閣は向いていると思います。
(初詣で混む場合は誰もいない早朝に行きます。)
神社や寺には沢山の木を見ることができるのですが、先日訪問した越谷の久伊豆神社には、非常に珍しい榧(かや)の木がありました。
榧の木は一山に一本といわれるほど希少な木です。
榧の木は非常に成長が遅く成木となるには300年かかるとも言われ、現在は材木としても伐採できる榧の原木は非常に少ないため、最高級木材のひとつです。
成長が遅いために年輪が詰まっていて耐朽性や保存力も高く、この材で作られる工芸品(特に有名なのは碁盤や将棋盤)は最高級品とされています。
弾力がある榧材の碁盤や将棋盤で打つと、駒がパチンと良い響きがするそうです。
また、榧の材木は虫よけの香りがするそうです。
もともと榧という名前の由来は、燃やすとその煙が蚊よけになったことから「カヤ」の名前になったという説があります。
榧の種子は木材よりもさらに希少で、現在ではほぼ入手できないそうですが、明治時代や大正時代の文献をみると天ぷら油として使用され、かつては「日本最高級の食用油」として愛されていたそうです。
こんな素晴らしい木が「成長がとても遅く非常にコストがかかる」という理由から、植林されない現状が残念でなりません。
いずれにしても貴重な木を年始から見ることができ、私は幸先が良い気がします。
ちなみに榧の花言葉は「努力」。
久伊豆の神様は、私に「さらに努力をしろ」と強く言いたかったのでしょうか?(笑)(文:くりすけ)

木は、わかりやすく言葉では会話はしません。
しかしコミュニケーションはとっています。
言葉の代わりに、香りで自己表現をするのです。
これに関係した以下のようなことが、かつて観察されたことがあります。
キリンは、サバンナに生えているアカシアの木の葉を食べます。
アカシアは、この捕食者を追い払うために葉の中に有害物質を集めます。
毒に気づいたキリンは、当然移動します。
しかしただ隣の木に移動するのではなく、100メートルは離れたところに移動して食事を再開します。
なぜこれほど離れるのでしょうか。
それは、葉を食べられた最初のアカシアが、まわりの仲間に警報をしらせるガス(エチレン)を発散するからです。
警告をうけた木は、まだ食べられていない段階で有毒物質を準備しはじめます。
それをキリンは知っているため、食べている木よりも遠い場所や、風上に移動するのです。
このようなことはサバンナ以外の森でも行われているようです。
ブナやナラなども同じようなことをしているようです。
また、人間と同じように、木も電気信号を走らせて体内に情報を伝達することができます。
ただその速度は、人間にはほど遠い速度です。
一分で一センチしかすすまないといわれています。
そこから葉の中に防衛物質を集めるまでに、一時間ほどかかるようです。
自分の身に危険がせまっているときでさえこの速度です。
樹木は人間よりは、おおらかなのかもしれません。(文:ドサンコ)
参考文献
『樹木たちのしられざる生活』ペーター・ヴォールレーベン著 長谷川圭訳
ハヤカワノンフィクション文庫

最近、東京は雨が降らない日が22日も続き、乾燥でカラカラの日本列島は火災が相次いで起きていますね。
世界各地でも非常に多くの山火事が発生しています。
昨年、米国カルフォルニア州、ヨーロッパ、カナダの山火事が大々的に報道されていました。
ヨーロッパだけでも、昨年の山火事による累計焼失面積は、東京都の面積の2倍以上になってしまったそうです。
東京都が2個以上無くなっているとは、想像を絶する面積ですね。
日本ではそれほどの大きな山火事はありませんが、毎年山火事は発生しています。
その件数は毎年1000件以上に及んでいます。
山火事の原因は、人的なものだけではなく自然発火も多くあります。
火のないとことろで火災?と、不思議に思うかもしれません。
乾燥した落葉が風などで擦れあい火種ができ燃え上がったり、静電気が発生して発火します。
これは防ぎようがありません。
山火事は近年増加しているそうです。
気候変動が影響しているとも言われています。
特にヨーロッパでは熱波が続き、川の水が干上がるほどで、山も乾燥して山火事が各地で起きてしまいました。
損失した森林はかなりの規模になります。
このまま気候変動で毎年のように山火事が増え続けたら、さらに生態系に甚大な影響がでることでしょう。
考えるとぞっとしてしまいます。(文:兄貴6)

皆さま、ととのってますか?
一部マニアの間で流行っている言葉で、一回は耳にしてると思われる「ととのいました!」。
そもそもは、ほとんどの男性が好きなサウナが舞台のドラマ「サ道」で登場人物がしきりに言ってるアノ一言。
最近ではサウナ−女子っていうのもいるそうで、女子の間でもひそかに流行っているとか。
「ととのう」というのは、サウナ→水風呂→休憩をくりかえすことで訪れる快感、トランス状態のことを指すらしいです。
大体、私自身サウナに入る機会も年に1回あるかないか?って感じなんで、へぇ〜そうなんだ…わからんでもないけどネ…ぐらいにしか思ってませんが(笑)。
先日、スーパー銭湯大好き息子が、今日は絶対サウナ入る!と近所のサウナ付き銭湯に行ってみたはいいけど、早々に帰宅。
ずいぶんと早く帰って来たね〜と聞くと、
「高校生のガキがととのいました!とか言ってウジャウジャいて、サウナ1時間40分待ち!(怒)」と息子。
自分だってこの間までガキだったくせに、急にオジさんチックな事を言いますなぁ(^^;。
なるほどー、たかがサウナ入るにもなかなかハードル高くなったんだな、というエピソードがありました。
そんなある日、ニュースで国産杉で作ったバレルサウナを紹介していました。
バレルサウナは、名前の通り筒状の樽型サウナで、木材加工会社や建具店など職人によるハンドメイドで1つ1つ丁寧に制作をしているんだとか。
簡単に設置ができ移動ができるのが特徴で、釘などを使わず、セルフで組み立てられる木材キットになってるそうです。
YouTubeでもバレルサウナ組み立ててみた!的な動画が数多くアップされていました。
宮崎杉、道南杉、四国杉、鳥取杉など、全国の木材を活用したこのプライベートマイサウナ、1台/137万円からネット販売されています。
杉の香りで『ととのう』なんて、なんとも贅沢じゃないですか〜。
国産木材でもっと気軽にサウナを楽しめる時代が近々来る予感がします!(^ε^)(文:まるこんぶ)

長年にわたって木材関連の仕事に従事している私ですが、先日初体験をしてしまいました。
それは、江東区の若洲にある東京木材埠頭に商品を引き取りに行くという仕事です。
若洲は新木場の隣りにあり、新木場まではちょくちょく引き取りに行くのですが、橋を渡って若洲地区はなかなか行くことがありませんでした。
プライベートでは海釣り公園に行ったことはありますが…。
しっかりとした警備員さんのいるゲートで「初めて引き取りに来ました。」と伝えると、手順が示されているファイルを手渡されて説明をしてくれました。
次に所定の駐車場に車を止めて事務所に行き、受付にて伝票が発行されて待機しました。
とにかく敷地が広大で、事務所に行くにも歩くのが大変なほどでした。
それから、20分くらい待機して呼び出しがかかり積み込む場所へ移動です。
またそこへ向かうにも時間がかかります。
いよいよ積み込みという時にトラブル発生!
ヘルメットを被らないと積み込みできないのです。
普段ヘルメットを被ることは稀で持っていませんでした。
それからまた事務所へと戻りヘルメットを借りて、何とか積み込みを終えることができました。
さすがにルールに厳格だなあと感心しました。
帰りもゲートにて伝票を照らし合わせてからの退場。
手間の多い初体験となりました。
とにかく山のように木材が積みあがっていて、ここにいると木材不足が嘘のように感じた出来事となりました。(文:ゴン)