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コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第923話 「木材が主流になる?」 第924話 「寅年」
第921話 「木製バイクってあり?!」 第922話 「目が節穴」
第919話 「築500年」 第920話 「木組」
第917話 「ヒノキの皮むき」 第918話 「おもちゃ美術館オープン」
第915話 「恐ろしいアカシア」 第916話 「木棺」
第913話 「新車に感動」 第914話 「源平の赤身」
第911話 「ヒット続く桧合板」 第912話 「かつてのウッドショック」
第909話 「月桂樹」 第910話 「社員募集」
第907話 「杉玉」 第908話 「松竹梅」
第905話 「最近のバット事情」 第906話 「垂木と狸」
第903話 「リニューアル中です」 第904話 「キラキラ橘商店街」
第901話 「コーヒーの木」 第902話 「木製オリンピック」
第899話 「近未来」 第900話 「漆は接着剤」
第897話 「ユニクロ浅草店オープン」 第898話 「木製人工衛星」
第895話 「荷上げバイト」 第896話 「おかえりモネ」
第893話 「由緒正しい田中さん」 第894話 「お客様からのプレゼント」
第891話 「クビアカツヤカミキリ」 第892話 「コルク」
第889話 「ナニ食べてもウマい箸」 第890話 「図書館探訪」
第887話 「席替えしました」 第888話 「記念すべき888回コラム」
第885話 「マッサージ木」 第886話 「松ぼっくりのジャム」
第883話 「新築木造校舎」 第884話 「コンパネとタップダンス」
第881話 「エビも板もない」 第882話 「アロマテラピー」
第879話 「バットの木目」 第880話 「節目の記念年」
第877話 誕生月の木と誕生日の木 第878話 「木と神様」
第875話 「ひこばえ」 第876話 「間伐材有効利用例」

27.12.2021「寅年」
様々なことのあった令和三年、丑年も残すところあとわずかとなりました。
正直、私が干支を意識するのは、年末12月から翌1月までで、その後はあまり考えることがありません。
しかし来年は、寅年です。
寅年と申年だけは、私にとって意識せざるをえない年となります。
なぜならば、この二つの干支の年に、長野県諏訪大社で御柱祭が行われるからです。
いまさら説明はいらないかもしれませんが、御柱祭りは長野県の諏訪大社で7年ごと(寅年と申年)の春に行われる式年大祭です。
諏訪大社の上社二宮と下社二宮、それぞれ社殿の四隅に計16本のモミの木を立てます。
この木を立てることの起源は、坂上田村麻呂の蝦夷征伐の途中、同社へ祈願し、その報賽(祈願の成就したことへのお礼参り)のため造営したしたことに始まると伝えられています。
ただ祭り自体の起源は、さらに古く所説も沢山あるようです。
さっそく来年一月から儀式は始まるようです。
公式ページもあり、随時情報が更新されているので、みなさんもチェックしてみてください。(文:ドサンコ)

参考
平凡社百科事典
御柱祭公式ホームページ
20.12.2021「木材が主流になる?」
COP26で気候変動の協議が行なわれました。
脱炭素が世界共通で当たり前になっています。
そして、炭素を貯蔵してくれる木材が注目されています。
(カーボンクレジットが問題になっていたりもします。)
最近では、公共施設だけでなく民間でも木造マンションなどの建設が進んでいます。
飲食店なども木をふんだんに使った外観や内装が増えたと最近特に思います。
国内だけでなく海外でも木造建築物が建ち始めています。
木材が注目される事は嬉しいです。
国内で建設される木造建築物は国内の木を使っていただきたい。
(佐久間木材が入っている建物は、15年後に木造ビルに建替える予定です。)
しかし、世界各国で木材の需要が高まると、今以上のウッドショックの懸念があります。
現在、佐久間木材でもいろんな木材が値上がりし、品薄です。
欠品中の木材もあるため、ご注文いただいてもお売りできないという残念な現象が起きています。
外材だけでなく、国産材もなくなっています。
日本の森林面積は国土の3分の2もあります。
でも、林業家がどんどん減っていますし、製造業者も減っていますし、我々のような販売店も減っています。
今こそ、仲間を増やしていくチャンスです。(文:兄貴6)
13.12.2021「目が節穴」
「節」といえば、木材業界ではどちらかと言うと嫌われ者。
それがあるため見えない場所に使われたり、価格が安くなってしまったり...。
でもそれもしょうがありませんよね。
もともと、木に「節」はつきもの、枝の部分が節の基になるわけですし。
その節が抜けたのが「節穴」。
見た目とか使い勝手とか、ヒトの都合で木材は節がない方がいいとされていますが、昨今の潮流からすれば、それも自然素材の持つ「味わい」や「風合い」として忌避すべきものではないのかもしれません。
では、ヒトの場合の「節穴」は?
私はうっかり者で、よく夫から「fushianasan」と揶揄されます。
夫はIT関連事業者で、はっきり言えば「オタク」。
かつて、2ちゃんねる(今は5ちゃんねる)という巨大掲示板で、初心者をだます「fushianasan」トラップというのがはやっていました(※「fushianasan」トラップについて興味のある方は検索してみてください)。
彼はそこからインスパイアされて、私をよく「fushianasan」と呼びます。
最近の「fushiana」案件は「ほんだし事件」と呼ばれています。
ある日ほんだしがなくなりそうだったので、夫に購入を依頼。
翌朝、味噌汁を作ろうとした時、見当たらなかったので「ねー頼んだほんだし、買ったの?」と朝の慌ただしさから少し強めに夫に聞きました。
すると、夫は「そこにあるだろ?昨日ちゃんと買ってきたよ」と。
いくら探しても見つからないので、「どこにあるのよっ?!」と、かなり強めに抗議。
夫は隣室からニヤニヤしながら出てきて、棚の一角をビシッ!と指さし、高らかに言い返しました。
「節穴さん!これがほんだしっていうんだよ!」
夫の指さした先には確かにほんだしがあるではありませんか!
さっき、ちゃんと見たはずなのに…。

同様なことは会社でもありました。
ある日の受注ノートチェックで、何度見返しても見当たらないと、兄貴先輩に質問したら「ここに書いてあるじゃん!」
.....やっぱり私の目は節穴??? (°_°)
木材の節に対する評価は、魅力にもなることもありますが、ヒトの「節穴」に対する世間の風当たりは冷たいのです(泣)。(文:まるこんぶ)
06.12.2021「木製バイクってあり!?」
世の中にはユニークな発想と物を造る技術を持ち合わせてる人がいるんだなぁと思わせてくれる記事が、地域新聞に掲載されていました。
それは木製の原動機付自転車を製作しているという記事でした。
もちろんすべてが木で作られているわけではなく、ベースはホンダのスーパーカブ。
それを分解してエンジン、計器類、ランプ、チェーン、タイヤはそのまま使用して、メインのフレームやハンドルなどをケヤキ材で。
一人で作り上げたそうです。
「苦労したのはフロントフェンダーの曲線部分で、薄く加工した3枚の板を張り合わせて型にはめ込み加工した」とインタビューでお答えになっていました。
現在は1号車で、ナンバーを取得して通勤に使っているそうです。
街中で見かけたら絶対に2度見をしてしまうでしょうし、一度は運転してみたいものです。

欅(ケヤキ):ニレ科ケヤキ属 本州から四国から九州、朝鮮半島、中国にも分布

ケヤキの名は「けやけき」が由来とされ、目立つ、ひときわすぐれているという意味があります。
材質は硬く、摩耗に強い、心材が腐朽しにくいため寺社建築などに使われています。(文:ゴン)
29.11.2021「木組」
先日、久しぶりに国立科学博物館に行って来ました。
2004年の夏休みにサイエンススクエアの講師(コラム91話参照)として参加して以来です。
あれからすっかり綺麗になり、展示方法も見やすくなりました。
今回は、以前から関心のある神戸の「竹中大工道具館」の展示を、東京で見られるということで行って来ました。
木組に特化した展示です。
日本はかつて、鉄製の道具が現れるまで木材の接合を蔓や縄でしていました。
弥生時代以降、鉄製のノミや手斧の使用で木組の技術が飛躍的に進歩しました。
木組には、継手=材を継ぎ足す接合(鎌継ぎ等)、組手=材が交差する箇所の接合(蟻加工等)、差口=一方の材側面に他材を取り付ける接合(ほぞ加工等)、仕口=組手や差口など角度を持って材を組み合わせる接合…があります。
これらの木組を組み合わせて木造建築が出来ます。
寺社の屋根を支える組み物の全部材(縮小)を展示してありますが圧倒されます。
本や映像ではなく、実物を見るのは勉強になりました。
これら木材加工技術の伝承の一部を見てきましたが、ますます本家の神戸「竹中大工道具館」に行きたくなりました。(文:Akio)
22.11.2021「築500年」
冬の入口が見えてきた今日この頃ですが、みなさんお元気でお過ごしでしょうか。
ようやくコロナ禍も鎮静してきたということで、私は先日北関東の有名な温泉地へ出向いて参りました。
まさに紅葉真っ盛りで、見渡す限り「まっかっか」でした。
さらに空気も澄んでいたため、それはそれはもうとてもキレイで美しい光景でした。
温泉に行くこと事態、数年ぶりで私の気持ちも「高揚」しておりました。
今回のお宿はナント築500年という、その地区一番のものすごい歴史を誇る宿でした。
立派な茅葺屋根の入口を入るとすぐに畳。
靴を脱ぎフロントというより、帳場と呼んだほうがぴったりの受付に通されチェックイン。
手続の間、目に飛び込んでくるのは全て古めかしいものばかり。
特に強烈だったのが、このぶっとい梁。
まるで真っ黒の大蛇がうねっているようで大迫力でした。
築500年ということは、この木はもう600年以上生きているということでしょうか。
思えば、最近は成長の早い植林木を使った商品が多くなりました。
こういった歴史ある古材を使った商品もなんとか企画してみたいよなーなどと考えつつ、早速温泉へ向かいました。
温泉三昧と謳っている宿だけあって、お風呂が9つそのすべてが檜風呂なんです。
内風呂まで檜風呂。
まさに檜風呂三昧を満喫して参りました。
翌朝、女将さんがお見送りしくれたときに伺ったところ、なんとご自身で13代目だということです。
いやはやスゴイの一言ですね。
ウチの会社は4代目。
まだまだがんばらねば!(文:正さん)
15.11.2021「おもちゃ美術館オープン」
つい先日の11月3日、檜原村に「檜原森のおもちゃ美術館」がオープンしました。
おめでとうございます!
この施設は、四谷にある「東京おもちゃ美術館」の姉妹館。
東京おもちゃ美術館は、木のおもちゃがいっぱいで、展示されているのではなく、実際に手に取って遊べる施設です。
うちの子どもが小さい頃、何度か通ったことがありますし、木に携わる仕事をしているものとして、非常に共感していた施設でもあります。
しかしこのコロナ禍で、運営も大変だろうと察していたところでした。
檜原村は東京とは言え、ここ浅草から結構離れています。
なにせ東京都内唯一の村ですし、村の面積の93%が森林だというところです。
杉や桧の植林木がいっぱいあります。
この檜原村はちょっと面白く、日本で初めての「木のおもちゃの村」として育てていく檜原村トイビレッジ構想なるものがあります。
産業と観光の両面から地域を盛り上げていく狙いです。
美術館に隣接する「おもちゃ工房」は、2019年から既に稼働しており、村内の林業会社「東京チェンソーズ」が関わっています。
その東京チェンソーズの代表と佐久間木材はちょっとしたご縁のある人です。
東京の林業を何とか盛り立てていきたいという夢を持ち、夢に終わらせることなく次々と実現していく実行力の持ち主。
熱い心を持ち、それに共感する人が吸い寄せられ、輪が大きくなり、いつの間にか形になっていく。
素敵です。
近々「檜原森のおもちゃ美術館」を訪れたいと思います。(文:木材バカ四代)
08.11.2021「ヒノキの皮むき」
先日、あるお客様のところに配達したのですが、入口付近にヒノキの原木が置かれていました。
そのヒノキは写真のように皮が綺麗に剥かれていて、まるで磨いたかのような綺麗さでした。
その会社の社長さんが、所有されている土地の山の木を間伐したヒノキです。
社長曰く、山は放っておくとすぐに荒れてしまうので、休日のんびりキャンプしながら、間伐など山の手入れをされているそうです。
「木の椅子にしようかなと思って、ヒノキを切って持って帰ってきたんだよ」
「今はそんなに匂わないけど、少し前まではヒノキの良い匂いがプンプンしていたんだ」とのこと。
何かで削ったり磨いたりしたかのように綺麗でした。
「ヒノキはまるで焼き魚の皮むきのように、機械とか使わずに手でも簡単に皮むきできるよ。そして皮を剥くとまるでその場で頬ずりしたくなるくらい綺麗な表面をしているんだ。あと、スギよりもヒノキの方が皮むきが楽でいいんだよ。」
と、笑顔で話してくれました。
空気が乾燥している今からの時期は、樹皮がツルッと楽に?がすことができないそうですので、今度の皮むきの時期は来年の5月以降になりそうです。
次回の皮むきの現場(キャンプも)にワタクシも是非参加したいものです。(文:くりすけ)
01.11.2021「木棺」
先日テレビ番組で、エジプトのミイラが収められている棺が、木でできている棺、木棺(もっかん)であると紹介されていて興味が湧きました。
そこで木棺について調べてみました。
木棺は古くはエジプトの新石器時代(紀元前6000年から5000年ぐらいの間)に現れ、中国では殷代(紀元前1700年ごろ)以降用いられてきました。
材質は、柏、楠が多かったようです。
大別して木棺は二種類分けられ、板材を組み合わせて作る組合式(くみあわせしき)木棺と、木材をくりぬいて作る刳抜式(くりぬきしき)木棺があります。
前者は、4世紀ごろに日本では畿内地方を中心に一世を風靡し、その材質は、ほとんどがコウヤマキだったようです。
後者は、コメの伝来と同時期に弥生時代から使用されてきました。
なお、組合式の木棺は中国からきているものの、その組み立て方や装飾などの変遷は、それぞれの国や地域での木工の発達を非常に反映したものになっていて、なかなか興味深いものでした。
もっと調べてみて、ここでご報告できればと思います。(文:ドサンコ)

参考
平凡社百科事典
小さなお葬式
25.10.2021「恐ろしいアカシア」
アカシアの木は凄いです。
木材としては、重厚で腐食や摩耗に非常に強く伸縮も少ない。
古代エジプト王家の棺に多く使われていました。
この時代でも木の特徴を知っていたのですね。
少し昔は車軸に使われたりしていました。
現在はフローリングに使われたりしています。
木材としても凄いのですが、それ以上に凄いことがあります。
アカシアの蜜です。
蜜でアリを虜にしてしまいます。
虜になってしまったのは、そのまんまアカシアアリ。
生まれた時から死ぬまでアカシアの蜜しか食べません。
虜にしていると言うより中毒です。
人間にも中毒はありますが、生まれてから死ぬまでではありません。
恐るべしアカシアの木。(文:兄貴6)
18.10.2021「源平の赤身」
ある日、お取引先様からの請求書を見ていて商品名の横に「源平」という記載。
気になったので、木材プロの社長に「源平」ってなんですか?って質問。
「木は赤っぽい部分と、白っぽい部分があって混在している板を「源平」といって、源氏が白旗、平家が赤旗で戦ったことに由来してるらしいよ、なんかカッコいいよね」
なるほど、そういう事だったんだ。
確かに今ゲームなんかで人気の戦国武将ブームとかもあり、カッコいい〜ってイメージです。
ま、とは言ってもメーカーさんも「カッコいいから」ってことで源平って言ってるわけじゃなく、赤と白が混ざってるからっていう理由だったのか…って理解できました(笑)。
ところで、この赤っぽい部分は木の芯部分で「赤身」って言われていて、成長している周りの白い部分の細胞が死んで変質したもので、硬くて腐りにくく、乾燥したときの狂いも少なく、色合いも美しいので、赤身だけだと建材としては最高級なんだとか。
当然、赤身だけで部材を作るとするとかなり大きな丸太が必要になるので、価格も高くなるらしいです。
じゃあ木の白い部分は?というとなぜか「白太」というらしく、なぜ「白身」じゃないんだよ!?
モヤモヤ…としたのは私だけ?(苦笑)
とにかく「赤身」って聞いて「マグロの赤身」とか「牛の赤身」を想像しているうちはまだまだ修行が足りない、って事ですなー。(文:まるこんぶ)
11.10.2021「新車に感動」
最近、6年間私の手足として働いてくれていた社用車のトラックが新車に入れ替わりました。
結構大きな故障が多くて苦労掛けられましたが、18万キロも走ってくれました。
納車の日、鳥越神社での安全祈願(ユーチューブにアップされています)を終えて乗車してみると、今までの車との違いに驚かされました。
まずはマニュアルミッションからオートマに変わりました。
今まで20数年マニュアル車だったので、たまにクラッチを踏むつもりになっています。
さらに安全機能が充実しているところが凄い。
ドライブレコーダーはもちろん、車線逸脱警報やバックモニターも装備されていてミラーに映るところが凄い。
また衝突防止の機能には自分は絶対ぶつからないと思っているのに、トラックにガツンとブレーキを掛けられ警報音には驚きました。
車間は今までより取らないといけないなあと思わされました。
またまたハンズフリーで電話ができる事にも驚きです。
トラックもここまで乗用車並みに進化していることに本当に驚きました。
車に負けず自分も進化しないといけないなぁと思い今後も精進していきたいと思います。(文:ゴン)
04.10.2021「かつてのウッドショック」
今年の春から木材や合板の入荷しづらくなってきました。
同時に単価が高騰し始めました。
その兆候は昨年の秋くらいから南洋材を中心に見え始めていましたが、時期に解決するだろうと楽観していました。
ところが材料がなかなか出てきません。
コロナ禍で東南アジアがロックダウンし、工場で生産できない状況が続きました。
そうこうしているうちに雨季になり、丸太も出てこなくなりました。
南洋材に続き、北米材も品薄と同時に価格が上がり始めました。
コロナ禍で市中にお金があふれているので、住宅建築需要が旺盛になったようです。
日本ではプレカット屋さんが柱材や梁材を買い集め、一般流通材は輸入材は勿論のこと、国産材も消えていきました。
中国がコロナ禍からいち早く脱出し、需要旺盛になりコンテナ船を奪って輸送手段が激減したのも要因のひとつです。
現在、薄物合板を中心に奪い合い状態です。
ロシア材はまた別の要因で価格が上がっています。

1973年、中東戦争を機にオイルショックがありました。
トイレットペーパー騒動で有名ですね。
その時も木材は今回と同じように高騰しましたが、杉や桧などの国産材はそれほど影響はうけませんでした。
また、合板も国内での生産が主流でしたので(ラワン丸太は輸入品)、やはり早々に解消されました。
しかし、オイルショック後の不況で木材が売れなくなりました。
オイルショック後の就職難にこの業界に就職した私は、その後の建築不況で鍛えられました。
今回も同じように、コロナ禍は次第に終息に向かっていくでしょうが、その後の不況が心配です。
私は今までの経験を活かし、我々がどう取り組んでいけばよいのかを考えていきたいと思います。(文:Akio)
27.09.2021「ヒット続く桧合板」
そうなんです。
以前、売れ筋情報としてご紹介した「桧合板」。
その後も売れに売れ続けております。
普段、木の香りにマヒしてしまっている私たちですが、このヒノキの芳醇な香りだけは別です。
先日、20年来のお付き合いをさせていただいているお客様Yさんより、「ウチの工場の休憩室を少しキレイにしたいんだけど、何かいい材料ない?」と、ご相談をいただきました。
「それなら桧合板どうですか?サイコーにいいですよ」と即座におすすめしました。
「うん、わかった。じゃあ見に来て寸法測ってカットして持ってきてくれる?」という、大変わがままな(笑)ご注文をいただき、早速工場へ出向きました。
おそらく築50年は経過しているその工場。
2階にある休憩室は歩くと床はミシミシと軋み、壁は元の色がわからないほど汚れてしまっておりました。
正直、ここで休憩しても休まらないだろうなと感じてしまいました。
約1時間かけて打ち合せと採寸。
そして数日後、納品。
盆休みの間に施工するようなことをおっしゃっていましたので、9月になって伺ったところ、2階に向かう階段の途中からもうヒノキの香りがプンプン漂ってきました。
中に入ると写真のように、壁床天井とも全て貼りあがっており、あとは電気関係のみ。
もう少しで完成という状況でしたが、前とは全く違うところに来たような感じがしました。
薄暗かったその部屋が見違えるほど明るく美しく変身していました。
従業員の方々も「キレイだし、香りがいいですよね」と大変気に入っていただけた様子でした。
これは、工場の生産性もきっと大幅に上がることでしょう。
Yさん、感謝してね(笑)。(文:正さん)
21.09.2021「社員募集」
いよいよ社員募集を本格的に始めます。
いままでも募集していたのですが、当店のサイトに記載している程度でした。
以前から今年中には採用したいと計画していたので、やっと本腰を入れることに。
リクナビNEXTで掲載します。
この日はその打合せと写真撮影。
社員の集合写真も撮ります。
みんな笑顔で写ってくれるかな?(カチコチの顔になっていそう…)
社員募集をしてみると、改めて自分の会社の特徴や問題点が浮き彫りになります。
スタートアップ企業であれば、成長性をPRするのでしょうが、うちの会社のような創業115年の零細企業は声高に成長性を歌えません。
ただ、成長を描いていないわけではありません。
急激な成長を選ばないのです。
それは、扱っている商材が木材であるからかもしれません。
木は人間の10倍、生長が遅いです。
木の100歳は人間でいうと10歳みたいなものです。
樹種にもよりますし、同じ樹種であっても個体差がありますが、木は1000年生きます。
生き抜いた後も木材として、人のために役立ってくれます。
私たちは、そんな木のように、慌てず騒がず、ゆっくりした成長を目指しています。
それが、木のためであるし、環境のためでもあるし、社会のためであると思っています。
一緒にコツコツと働いてくださる方、ぜひご応募ください。
お待ちしております。(文:木材バカ四代)
13.09.2021「月桂樹」
数日後に新型コロナウィルスのワクチンを打つことになりました。
副反応が大きいと噂されている某社のワクチンです。
ただでさえ注射嫌いなので、小心者の私はもうすでにドキドキしております。
さてこのようなワクチンは、ウィルスを弱毒化させてつくられているわけです。
薬は化学合成したり遺伝子組み換えしたりしてつくれますが、昔の薬は植物や木の実や樹皮、葉っぱから採取して作られてきました。
例えば庭木などに利用されている月桂樹。
月桂樹の葉っぱには強いアルコール吸収抑制活性があるので、健医薬として利用されています。
また、お風呂の湯船に入れると肩こり神経痛リウマチなど疲労回復にも効果があります。
健康センターの日替わり風呂で月桂樹風呂だったのを見たことがあります。
月桂樹の実にはせっけんの原料になるだけでなく、頭髪の育毛剤・発毛剤に使われているそうです。
近い将来に私もお世話になるかもしれません…。
月桂樹の葉っぱ(ローリエ)といえばカレーに香付けでいれたり、オリンピックでお馴染みのように、リング状にして冠にしたりしますよね。
月桂冠がシンボルのギリシャ神話のアポロンは、病を払う治療神です。
お風呂の湯船に月桂樹の葉っぱを入れて、疲労回復と疫病退散をしてみようかなと思います。(文:くりすけ)
06.09.2021「松竹梅」
日本は外来の物事をカスタマイズしてきた伝統があります。
食べ物だけに絞っても、カレーやラーメン、天ぷらなどなど枚挙にいとまがありません。
それにつながるものとして、歳寒三友(さいかんのさんゆう)という言葉をご存じでしょうか?
中国の宋時代より始まるという、絵の題材のことを指します。
具体的には、「松・竹・梅」のことです。
そう、日本でもおなじみの松竹梅です。
三つの題材を一つの絵の中で描くこともあれば、それぞれ別に描かれることもありました。
松と竹は、冬でも色を変えず、梅は寒中でも花を咲かして匂い立つことから、当時の中国の知識人たちが理想とすべき態度を表すと考えられていたようです。
日本では、松竹梅はお目出度いものを表すとして考えられているので、認識に大きな違いがありますね。
平安時代ごろに、中国から歳寒三友の絵や言葉が伝わったようです。
その後、門松や引き出物などなど数多くの意匠に使われたり、はたまた等級を表すようになっていった経緯は、調べてもわかりませんでした。
伝来当初から正確な概念として伝わってきたのか?それとも最初から誤解まじりだったのか?どんな経緯だったのでしょうね。(文:ドサンコ)

参考:平凡社大百科事典
30.08.2021「杉玉」
日本酒好きの人はご存じかもしれません、杉玉。
新酒の完成、入荷のしるしとして毎年春先に青々とした杉玉が飾られます。
酒蔵や酒屋、食事処などに飾ってありましたが、最近は殆ど見かけることがなくなりました。
杉玉が青々としている時期は過ぎてしまいましたが、久しぶりに見かけたので思わず写真を撮りました。
杉玉はお酒の神様を祭る大神神社が由来と言われています。
毎年、お酒造りの季節になると、美味しいお酒ができるようにという願いを込めて杉玉を飾っていた習慣が、全国の酒蔵に広がり色々な場所で見かけられるようになったそうです。
杉は日本酒を造る過程の麹作りや貯蔵用の木樽などにも使われ、日本酒造りには必要不可欠な木でした。
現在でも祝い事に使われる樽酒は杉を使用しています。
日本では戦後大量に植えられた杉が生長し、伐期を迎えているので杉が有り余っています。
伝統を受け継ぎ、昔ながらの杉材を使用した美味しい日本酒造りを守ってもらいたと思います。(文:兄貴6)
23.08.2021「垂木と狸」
皆さま、はじめまして。
入社4カ月目の新米事務員です。
つい先日、佐久間木材の端くれに入り、ついにこのたびこのコラムにデビューさせていただく運びとなりました。
2002年1月に始まり、来年記念すべき20年目を迎えるこの歴史あるコラム欄。
およそ4カ月前に入社したばかりの新米に何が書けるんだ?って思われてしまいますが、何卒ご容赦下さいませ。
佐久間木材の諸先輩方々は若くても入社15年選手、一番社歴の長い先輩は40年という、木材に関したら知識と経験、技を兼ね備えたベテラン、いや木材のプロ精鋭揃いです。
なので木のマジメな話はしばらく先輩方にお任せする事にします(苦笑)。
入社後、丁寧に研修していただきましたが、以前は全然畑違いの仕事をしており、木材についての知識などゼロに近いこの私。
事務員ですから入社してまもなく電話応対をそつなくこなすのが私のミッション。
で、当然のごとく朝早くからお客様からご注文の電話がバンバン入ります。
「○○さん、いる?」
「配達に出ていて戻りはお昼頃です」
「じゃあ、いーにっさんのたるき、いっそく、今から取りに行くから用意しといて」
(以下、やりとり×2回繰り返し)
「たぬき?(汗)」
「た・る・き!!」
そりゃあお客様もキレますよね…。
垂木(たるき)って、もともとは屋根を構成する「木の棒」のことで、屋根の傾斜に沿って“垂れ下がるよう斜めに取り付ける部材”だから「垂木」と言うそうです。
現在はいろんな用途に使われています。
「たるき(狸?)」「いーにっさん(良い日産?)」「しなとも(しな友?)」「シナラー(篠ラー?)」「ラベ」「のぢ」もう何を言ってるのか分らず、めちゃくちゃ焦りました。
今は少しだけマシになりましたが、しばらく電話恐怖症になりましたね…。
そんな新米事務員ですが、日々奮闘し先輩方に怒鳴られながら(嘘です、皆さん優しいです)、これから木材についてコツコツ学ばせていただこうと思っております。
どうか「なま温かく」見守っていただけますよう心よりお願い申し上げます!(文:まるこんぶ)
17.08.2021「最近のバット事情」
野球好きの私とっては興味深い記事が掲載されていたのでご紹介します。
それは野球の木製バットの素材についての記事でした。
皆さんはバットの樹種といえば、なんの木を思い浮かべますか?
オールドファンの方はアオダモが真っ先に思いつくと思います。
ただ、残念ながらアオダモは良材が枯渇してきているのが現状です。
開幕のセレモニーなどではよく植樹の場面が見られます。
そのアオダモ(アメリカではホワイトアッシュ)の代わりに使われるようになったのがメープル。
メジャーリーガーのバリーボンズが使用して脚光を浴び、日本でもアオダモとの入れ替わりが一気に進んだそうです。
そのメープル一強に割って入ってきたのがイエローバーチのバットで、現在大ブレイク中のあの二刀流選手も今年から使用しているそうです。
日本で5年前から開発されているのがダケカンバという木を使ったバットで、イエローバチやホワイトバーチに近い樹種です。
資源は豊富にあり、パルプ用のチップに主に使われていますが、より付加価値の高い商品として研究開発されていて、2019年には試作品をプロ野球選手に提供するまでに開発は進んでいるそうです。
ぜひこのダケカンバ製の純国産バットが広く使用されるとよいなぁと思いますし、改めて商売、商品には付加価値というキーワードが大切だなぁと思いました。
写真のマイノックバットは少年野球の指導に使っているのですが、メープル製です。
私のノックを受けている小学生がいずれ活躍する姿を楽しみに、毎週魂込めてノックしている今日この頃です。(文:ゴン)
09.08.2021「キラキラ橘商店街」
昭和の終り頃から、雨の日も雪の日も続いている下町の朝市がある…。
との記事を、以前新聞で読んだことがありました。
東京都墨田区京島にある橘商店街のことです。
10年程前から、その朝市に通うのが私の楽しみになっています。
そのなかでも和菓子屋さんの赤飯は人気で、20分待ちすることもあります。
また、レトロ感あふれる店舗の中でも、商店街の中程にあるパン屋さんは別格です。
ご高齢のため、残念ながら閉店してしまいました。
ところが昨年からお店が再開しています。
現在の店主が建物ごと譲り受けたとか。
彼女は建築関連(都市計画のコンサルティング)の仕事をされており、この建物を残すことに興味を持ち、老後の貯蓄を取り崩し、買い取り、耐震補強を含めリフォームされました。
2階も見せてもらい(窓から見える西の空が素敵です)、リフォームのエピソードを聞かせていただきました。
たぶん築70年程経っており、あちこちが腐っていて、廻縁を取ったところ柱がストーンと下がったそうです。
廻縁が支えていたなんて、驚きです。
当社の周りもリノベーションされた店舗が増え、街に元気が出てきました。
古くなった建物を壊すのではなく、再構築するのは素敵ですね。(文:Akio)
02.08.2021「リニューアル中です」     
と言っても、ホームページのリニューアルではありません。
「弊社の倉庫をショールーム化する」という一大プロジェクトへ向けた第一歩が始まったのです。
いや、いささか大袈裟でした。(笑)

かねてから弊社には「直接、商品を見てみたい」とおっしゃるお客様がたくさん来社されます。
ホームページには画像をのせておりますし、ハガキ大のサンプルもご希望のお客様にはお送りしております。
しかしながら、そんな小さな画像やサンプルではよくはわかりませんよね。
原板の全体的なイメージをつかみたい。
私もそう思います。
約900×約1800のサイズの板の表面を上から下まで見回して全く同じ表情なものは、ポリランバーコア合板くらいでしょう。
比較的差はないとされているシナ合板の表面でさえ、よく見ると木目や色味が違っております。
先日は、在庫の中で表面を見せてもらって選ばせて欲しいというお客様もおられました。
お客様の嗜好も一段と高まっていると感じます。
そういったことから、来社されるお客様に少しでもわかりやすくご覧いただけるよう、商品にタグをつけました。
目の前の商品がナニなのか、ご希望の商品はどこにあるのか、すぐにおわかりいただけるようにいたしました。
これからもどんどん改革して参ります。
皆様のお越しを社員全員でお待ちしております。(文:正さん)
26.07.2021「木製オリンピック」
コロナ禍でさらにウッドショックという、落ち着かない日々の木材業界です。
そんな中、東京オリンピックがついに始まりました。
本来であればものすごく盛り上がっているはず。
そして木材業界はさらに盛り上がっていたはずなのです。
なにせ、新国立競技場や有明体操競技場やオリンピックビレッジプラザやらがやたらと木材をつかってくれているからです。
 
ご存知、新国立競技場は47都道府県の杉やカラ松を2000平米分も使っています。
有明体操競技場では世界最大級の全長約90メートルのアーチを国産カラ松(北海道産、長野産)でつくりました。
外装には杉(秋田県、静岡県、鳥取県、徳島県、高知県、佐賀県、宮崎県)がたくさん使われています。
観客席は杉集成材(三重産)です。
オリンピックビレッジプラザでは全国63自治体から借り受けた木材が1300立法(4万本)も使われていて、「日本の木材活用リレー」と呼んでいるそうです。
早く見に行きたい。
日本の木の良さを世界中の人々に見ていただけるいいチャンスだったのに…。
佐久間木材は地味ですが、日本の木材の良さを発信し続けていきます。(文:木材バカ四代)
19.07.2021「コーヒーの木」
先日、家内が派遣で勤めていた某大手コーヒー販売会社の社員食堂に、その社長自ら寄贈したコーヒーの木が観葉植物として置いてあるという話を聞きました。
コーヒーの木が観葉植物で流通している事実を知り、ブラックで飲めないコーヒーの味の分からない私でさえ非常に興味を持ちました。
コーヒーの木が身近にあるってなかなか面白くないですか?
一般的に観葉植物として流通されているコーヒーの木は、アラビカコーヒーノキというそうです。
インスタントコーヒーの原料にもなるそうです。
上手く育てれば実がなって実際にコーヒー豆を収穫することも出来るということですね。。
ちなみにコーヒーノキの花言葉は「一緒に休みましょう」。
社員食堂などに置くのにぴったりですね。
我が家にはすでにドラセナが沢山いるので今回の購入は控えましたが、新居の贈り物などに検討してみたい商品です。(文:くりすけ)
12.07.2021「漆は接着剤」
漆はウルシ科の落葉木です。
塗料として使われることはよく知られていますが、接着剤としても使われます。
その歴史は古く、縄文時代前期の遺跡から漆塗りの串や容器が出土していることからも明らかです。
また伝説によると、ヤマトタケルが奈良の阿貴山で狩りをしているときに、大きなイノシシをしとめるため、その場にあった木の汁を塗った矢で仕留めました。
汁によって指が黒くなったため、部下にその汁を集めさせて持ち物にぬったところ、黒い光沢を放つようになり、これが漆塗りの始まりになったという話が伝わっているそうです。
ウルシは、ヒマラヤから東アジア全域に生えています。
漆塗り自体も、中国から東アジア全域に広まっていますが、日本で特に多彩な用途や技術が発達しました。
その理由は、漆が乾くのに必要な、ある程度の湿度が日本にあったためと考えられています。
ちなみに、漆と同じように昔から接着剤として使われてきた膠(にかわ)は、隣国中国で紀元前4000年前から使われてきたにもかかわらず、日本で使われるようになったのは7世紀ごろからのようです。
これは、膠の原料である獣肉を食べる習慣が無かったためのようです。
現地の風土や歴史になじんだものだと、やはり広まるのが早いのかもしれませんね。(文:ドサンコ)

参考
平凡社百科事典
宇陀市公式サイト 
日東電工ホームページ
05.07.2021「近未来」
日本でも2023年に木造高層マンションの着工が決まりました。
すごい事だと思っていました。
でもさらに驚くニュースが。
なんと、オランダで3Dプリンターで建てた家に人が住み始めたそうです。
ここまで技術が進んでいるのかと驚きました。
耐震、耐火の基準も満たしています。
工場でパーツを作り現場で組み立てるだけ。
機械ですから24時間休まず作業ができます。
家が完成するまでの期間も短くできます。
今までは難しく、コストも高くなってしまう曲線も自由自在にできるので設計の幅も広がります。
良い事ばかりに思えますが、住んでみた結果どうなるか、答えはまだ先です。
近未来、間違いなく3Dが主流になるのは確実な気が私はします。
3Dプリンター木造住宅ができたりして…。(文:兄貴6)
28.06.2021「木製人工衛星」
先日何気なくラジオを聴いていたら、興味をそそる話が聞こえてきました。
それは来年に、「木製」の人工衛星が打ち上げられるということでした。
早速調べてみると、その衛星は日本の企業と大学が共同で開発しているそうです。
近年の宇宙開発で沢山の衛星が打ち上げられ、「宇宙ゴミ」が問題になっています。
木製の人工衛星ですと、地球に戻る際に大気に有害物質を出してしまったり、破片を地上に降らせることもなく燃え尽きるということです。
今までの衛星は、上層大気に何年も漂う酸化アルミニウム粒子を発生させ、ゆくゆくは地球環境にも影響を及ぼすと懸念されているそうです。
開発されている衛星に何の樹種が使われているかは、企業秘密で公開されていないようです。
軽さが最優先でしょうか?
強度が最優先でしょうか?
国産材でしょうか?
合板でしょうか?
ちなみにフィンランドで進行中の木製人工衛星には当店でもおなじみのホワイトバーチ合板が使われるそうです。
いずれにしても宇宙の環境でも木が役に立ち、木が活躍することはなんとも喜ばしいことです。
このプロジェクトが成功して、何年か後にはどこかの星に木造住宅が建つなんてことがあれば…。
楽しい想像が膨らみます。(文:ゴン)
21.06.2021「ユニクロ浅草店オープン」
先日、六区の一角にユニクロの浅草店がオープンしました。
これまであった、浅草松屋店とROX店を統廃合した大型店で、浅草らしい店舗です。
実は当店の杉幅ハギ材が、のぼり旗の重石隠しに使われています。
製作したのはコラムの842話「木関車」で紹介した製材所です。
店前に展示販売していた木玩具を見て、飛び込みで依頼があったそうです。
作り直すこと8回。
30個受注され、塗装も自社でされました。
当店も杉幅ハギ材が大量に売れました。
オープン直前に店舗を見に行きましたが、外のテラスに等間隔にのぼり旗が立っており、その土台に納品した木鉢が使用されていました。
のぼり旗が植木鉢に植えられた植物のように感じられ、和みます。
通常、製材屋は我々のような材木屋等からの加工依頼がメインでしたが、木玩具を店先に出してからは、一般のお客さんが来て家具製作の依頼などがくるようになったそうです。
多少、困惑しているようですが、我々も勉強になります。(文:Akio)
14.06.2021「おかえりモネ」     
先月から始まったNHKの朝ドラ「おかえりモネ」を見られている方も多いかと思います。
このドラマは私の第二のふるさと宮城県を舞台に作られ、主人公モネが石巻市の上にある登米市の森林組合で働き始めるところから始まります。
当然ながら、木にまつわる話や森の中を歩くシーンなどが随所に出てきます。
実際、登米の森は非常によく整備されており、森林浴より一段階進んだ森林セラピーなども盛んに行われているそうです。
ドラマの中でも出てきましたが「ラフターヨガ」という、体を動かしながら声を出して笑う健康法があります。
ここ登米でも森林セラピーのひとつとして、これを取りいれて笑いながら森の中を歩いているそうです。
なんだか楽しそうですよね。
ちなみに、この登米の森は宮城県で唯一森林セラピー認定を受けており、さらにFSC森林認証も取得しています。
厳しい世界基準で管理し、組合として持続可能な森林経営に取り組んでいるそうです。
ドラマの中で、実在する樹齢300年のヒバの木を「この木はヒノキにはなれなかったけど、ちゃんとこうして誰かの役に立っているんだよ」という夏木マリさんのセリフはヒバ好きな私にはジーンときてしまいました。
残念ながら、主人公は森林組合に正式採用されたあと働きながら木のプロではなく、気象予報士を目指してしまいます。
でも天候の変わりやすい山の天気を予測できたらというシチュエーションで進行するようなので、まだまだたくさん森や木のお話が聞けるでしょう。
私など知らなかったことが次から次へと出てきそうです。
しっかり録画予約して毎晩見ようと思っています。  
みなさんもぜひ、見てみてください。(文:正さん)
07.06.2021「荷上げバイト」
木材は大きくて重い商品です。
そのため、輸送コストが結構かかってしまいます。
法人様宛か個人様宛かによって、お届け可能な運送会社が変わります。
また、お届け先の地域によっても変わります。
いろんなケースがあるので、都度都度でベストな方法を選んでいます。
宅配便でお届けできるサイズや重量の場合は玄関先までお届けしていますが、通常の運送会社でお届けする場合は、トラック上での荷渡しです。
数量が多い場合はお客様は結構大変ですよね。
当店から近いお届け先であったり、お得意様へは自社便でお届けします。
その時、数量が少ない場合は我々が玄関先までお届けすることももちろんありますが、建築現場ではよく荷上げのバイトを雇ってもらいます。
彼らの働きぶりを見ていると惚れ惚れします。
若くて細マッチョな若者が、テキパキと重くて大きい木材を軽々と持ち上げて運んでくれます。
写真はそんな荷上げの様子です。
パーチクルボードの厚20ミリ、600*1820サイズなので、1枚15キロ以上はありますね。
それを4枚持っているので60キロです。
人によっては6枚持つ人もいます。
昔は私も負けじと同じ枚数を運ぼうとしていましたが、現在ではトラックで現場に向かうだけで腰が痛くなる老体になってしまいました(苦笑)。
若いってすばらしいです。
若いだけで価値があるものですね。(文:木材バカ四代)
31.05.2021「お客様からのプレゼント」
先日、お世話になっている抜型業界のお客様から思いがけないお手製のプレゼントをいただきました。
某人気マンガに出てくる団体のエンブレムデザインをレーザーカットし、さらに当店のシナ合板を加工して作成したお手製スマートフォン(タブレット?)スタンドです。
そのお客様も私もお互いにその某マンガが面白いということで、以前会話が盛り上がったことを気に留めてくれていてくれてのサプライズプレゼントです。
非常にありがたく嬉しかったです。
エンブレム部分も細かく綺麗にレーザーカット加工されていて、手の込んでいるところだけでなく、土台の部分もアニメの世界を想像できるようなデザインになっていて、素晴らしい作品です。
レーザーカットした合板は当店のシナ合板ラワン芯とシナ合板ジェルトン芯。
抜型にも使われているこのシナ合板は、柔らかくてレーザーカットの引きムラも少なく、加工しやすいだけでなく、表面が白く平滑ですので、このようなデザインがはっきりと綺麗に仕上がりやすい合板です。

このマンガ、先日12年に及ぶ連載がついに完結したばかりなのですが、これをいただいたことによってまた読み直したくなりました(笑)。
N社様、プレゼントありがとうございました。(文:くりすけ)
24.05.2021「由緒正しいタナカさん」
ミャンマーでは、大昔からタナカさんが愛好されています。
誤解のないように申し上げておきますが、日本で一般的な苗字である田中さんとは関係がありません。
これは、ミャンマーで約2,000年前から使われている伝統的な化粧品のことです。
その名の通り、タナカという名前の木が原料になっています。
ミャンマー語でタナ(Thana)が汚れ、カ(Kha)が清潔という意味なのだとか。
効能は、日焼け止め、虫さされ、ニキビなど。
そのほかにも、実や根などは民間療法としてですが、医薬品としても使われています。
タナカの木は、ミカン科の一種で乾燥地帯に生える木です。
町中で、薪のように束で売られており、専用の石ですりつぶしてから使われます。
最近では、タナカの効用を科学的に研究する流れもあり、輸出も徐々に増えているようです。
もしかすると、日本でも人気が出るかもしれませんね。(文:ドサンコ)

参考
ジェトロ 
朝日新聞 
東洋経済オンライン 
17.05.2021「コルク」
ワインや日本酒や焼酎の栓で使われているコルク。
なぜか栓を抜いた時の独特の音がたまらなく好きです。
私はブドウが好きでないので、ワインを美味しいと感じたことがなく、飲みませんが…
コルクはもちろん、コルク樫の樹皮からつくられています。
寿命は樹齢200年以上と長く、樹皮を剥いでも9年後には再生され、樹皮がまた取れる優れものです。
樹皮を剥された木は二酸化炭素を通常の3〜5倍も吸収してくれるのです。
環境に優しい素晴らしい木ですね。
SDGsです。
世界各国で植林できるように品種改良できたらいいなと願っていますが、実際はほとんどポルトガル産です。
コルクは空気を含み、柔らかく、昔は救命胴着としても使われていたそうです。
すごい発想ですね。
ゴワゴワして着心地が悪いような気がしますが…
現在でも多種多様にコルクは使われています。
コルク製品のサンダルやカバンなどはありますが、コルク製品で全身コーディネートも可能ではないでしょうか?
可能ならば揃えてみたいです。(文:兄貴6)
10.05.2021「クビアカツヤカミキリ」
今回のお話は樹木好き人間にとって切なく悲しいお話です。
私の住んでいる埼玉県内において「クビアカツヤカミキリ」の被害が、2020年度は18市町村420カ所で確認され、19年度から約2倍に拡大したというニュースです。
このクビアカツヤカミキリという昆虫は、平成30年に外来生物法による「特定外来生物」に指定されており、幼虫は桜や桃の木に寄生して木の中を食べ荒らし、衰弱させ枯死させる危険性のある害虫です。
また成虫になると飛ぶために被害が広がっていると考えられています。
どのように日本に入り込んだかはわかりませんが、温暖化の影響なのか日本でも生きていけるようになっているのですね…

特定外来生物というワードは某テレビ番組でよく聞くので、耳慣れてしまいました。
怖い話です。
生き物に罪はなく生きていくためには仕方のないことかもしれないですが、もし見つけた場合は心を鬼にして駆除するしかありませんね。
先ほどの記事によると私の住まいのある近隣の市でも被害が確認されているので、近所の桜が被害にあわないことをお祈りするばかりです。(文:ゴン)
26.04.2021「図書館探訪」
コロナ禍の中、家に居る時間が増えました。
時間を持て余し、本を借りに図書館に行くことも多くなりました。
以前は座って読むスペースがありましたが、現在は撤去され、滞在時間が短くなりました。
また、図書館で不要になった本をリサイクルブックとして無償で配布しています。
雑誌のバックナンバーや絵本なども沢山出ています。
その他にも新刊本の展示コーナーがあり、図書館は見せる工夫をしています。
新刊本の棚の中に「木材大事典200」という本があり、思わず手にしました。
印刷技術が上ったのか、サンプル写真がとてもきれいで、実物の質感があります。
現在日本で流通している木材が多く掲載されており、デッキ材でよく仕入れている「イぺ」「セランガンバツー」も掲載されていました。
木材の解説も解りやすく勉強になり、読み物としてもおもしろいです。
巻末の資料には木場の木材流通が書かれており、全国の木材価格の標準を木場の流通システムが作ってきたと書かれています。
しかし現在、我々仲買や問屋の取扱量が落ち、残念ながら価格決定権がなくなりつつあります。
そして現在、コロナ禍による東南アジアの供給能力の低下と、中国市場の急回復によるコンテナ不足、船便不足によりラワン合板の薄物を中心とした品薄、価格高騰が続いています。
またアメリカ市場の活況化による2×4材を中心とした価格高騰も続いています。
そんなことを考えさせられる本ですが、材木屋はもちろん、設計屋さん、建築屋さんに是非手元に置いてもらいたい本です。(文:Akio)
19.04.2021「ナニ食べてもウマい箸」 
唐突ですが、みなさんはどんな「箸」使っていますか?
よく料理は器も大事で目で味わうといいますが、箸も握ったときのしっくり感や料理をガッチリつかんだ時の手ごたえ感等、おいしくいただく為のかなりの役割を担っていると思います。
箸使いが少々ヘタクソな私は、プラスチックの箸はツルツル滑ってしまうため大キライで、もう数十年「木製の箸」しか使っておりません。
今は数年前に青森で見つけた「ヒバ」の箸を使っておりますが、さすがに経年劣化でしみや反りが出てきており、握り方によっては大好きなラーメンがするすると逃げていくようになってしまっております。
どこかにステキな箸はないだろうかとあちこちキョロキョロしていたところ、とあるホームセンターで写真のセットを見つけ即買いした次第です。
ところが、買ってみて驚いたことに、「カリビア松」「槍木」「美州桜」「柚木」「柚檀」。
この5種類、みなさんはご存じですか?
私は聞いたことも見たこともなく、読み方も含めほとんどわからないのです。
長いこと木にたずさわる仕事につきながらなんともお恥ずかしい限りです。
おそらくは、世界各地から集まってきているのでしょう。
国が変われば、名称も変わりますしね。
気を取り直して早速握ってみました。
いやー、バッチリ、とっても癒されますわ。
こりゃあ、ナニ食べてもウマいわ、きっと。(文:正さん)
12.04.2021「記念すべき888回コラム」
縁起のいい数字です。
コラムを書き始めたのは今から19年前。
2002年(平成14年)1月31日でした。
19時頃、他のスタッフが帰社した後のオフィスで一人書いたことをよく覚えています。
「材木屋の在庫棚卸」という内容でした。
当初、手作りでホームページを作り、会社案内だけではつまらないので、何かやろうということで何となく始めたのがきっかけでした。
私のみで始めました。
次第にスタッフ全員を巻き込み、私と他スタッフとを交互にほぼ毎週更新するようになりました。
数年後には私はブログに毎週投稿するようになり、ホームページのコラムは毎週月曜日にスタッフが順番に投稿する現在のスタイルに。
「木」に関することなら何でも書いていいというゆるい設定です。
読んでくださる方々が少しでも木のことに関心を持ったり好きになってもらいたいという気持ちだけで続けています。
書くことにより、結果的に自分が木のことをより知るきっかけになったのはうれしい副次効果です。
あれからもうすぐ20年になろうとしています。
1000回が見えてきました!(文:木材バカ四代)
05.04.2021「席替えしました」
新入生・新社会人の皆様おめでとうございます。
新生活・コロナウィルス対策といろいろ大変なことも多いと思いますが、お互い頑張っていきましょう。
さてどうでもよい私事の話なのですが、先日会社で先輩のドサンコさんと席替えをしました。
自分のデスクから見た景色が今までと変わりましたが、その机自体も今までとは違います。
当店の机の天板はそれぞれ違う樹種の集成材が使われています。
10年以上使ってきた以前の机の集成材は、「ラバーウッド」ことゴム集成材。
今後はベイツガ集成材です。
米栂は流通量が多い輸入材。
豊富な大径木資源とそのリーズナブルな価格から、戦後の日本の建築材を支えてきた樹種のひとつでもあります。
加工性がよく針葉樹特有のヤニも少なく無臭であることから、使用する場所も選ばない優秀な材質。
少し柔らかい材質ですので、筆圧の強い私は気をつけないといけません。
ドサンコ先輩が大事に使ってきたこのベイツガの机をこれからも大事に使っていきたいと思います。(文:くりすけ)
29.03.2021「松ぼっくりのジャム」
その味が全く想像できないものがあります。
聞いたことのない食材を使った料理もそうですが、今回ご紹介するのは、誰もが知っているものを使用しているのにもかかわらずその味が想像できないものです。
それは、松ぼっくりのジャムです。
松ぼっくりなら、たいていの人はご存じかと思いますが、それを食べたことがある方は少ないかと思います。
なんとロシアで松ぼっくりは、食用として一般的に食べれられているそうです。
なんでもヴァレーニエというジャムにして各家庭で作られているそうです。
しかも使われるのは、食用というわけではない松を使用するようなのです。
ただ若い緑色の松ぼっくりなのだとか。
これらを、パンやケーキに使ったり、紅茶に入れて飲むそうです。
ここまで紹介しておいてなんなのですが、まったくその味が想像できません。
ネット通販などで日本でも購入できるのですが、味についての口コミがあまりなく、そもそもおいしいのか否か全くわかりません。
よく知っているけれども、あまりにその経験がないことについては、何も分からな過ぎて想像することも難しいのだと知りました。
どこかで試食できないものでしょうか。(文:ドサンコ)
22.03.2021「マッサージ木」
お手軽に持ち歩けるマッサージ器具を使っています。
台湾製ですが、先端部分と本体を繋ぐ部分だけゴムが使われ、それ以外は木でできています。
先端部分の丸い木がコロコロ動いて気持ち良いです。
プラスチックで出来ている物はコロコロ動かすと肌に痛みもあるのですが、木製は全くありません。
木の良さを体感できます。
たまに先端の丸い部分がぶつかり合って音がでます。
懐かしさを感じます。
何の音と似ているのか、すぐには思い出せなかったが判明。
小学生まで習っていたソロバンを弾く音に似ていました。
ソロバンも懐かしく弾きたい気分になりましたが、ソロバンは今は持っていないので弾く事は叶いません。
もしかしたら実家に取ってあるかも知れない?
実家に行ったら探してみようかな。(文:兄貴6)
15.03.2021「コンパネとタップダンス」
緊急事態宣言が延びましたが、そろそろ解除となるのでしょうか?
コロナで生活の制限もありますが、世の中の皆さんはどのように過ごされているのでしょうか?
私は7年くらい前からジャズダンス教室に通っており、先生がタップの先生でもあるので、声をかけていただきタップを始めることになって1年くらい経ちました。
なかなか上達しないものの、難しいながらも楽しさもあり何とか続けています。
スタジオでは、人数少なめ、換気、消毒、マスクをしてレッスンをしていますが、苦しくなるので少しずらしたりして、話をする時は戻します。
タップレッスンの時は床に板を敷きます。
先生は「コンパネ」とおっしゃっていましたが、今では私がそのコンパネを販売する立場になりました。
タップシューズは、つま先と踵に金具がついており、床を蹴ったり叩くような感じで音を出します。
足先だけで音を出そうとすると上手くいきません。
腿を使い、重心を上手く使うようです。
先輩達の上手なタップダンスを見ると、とても軽やかに踊っているように見えますが、実際はかなりハードです。
体力がないと厳しいですが、レッスンを続けることで体力がついたり、維持ができるのだと思います。
レッスンする度に、その敷いた板(コンパネ)は、タップシューズで削れて木くずが出ます。
シューズをぬいで歩いてしまうと靴下に木くずが沢山ついてしまいます。
ずいぶん長い間その板を使用していますが、だいぶ削れているものの、穴が開いたりすることもなく、先生が補修しながら長く使用しています。
コロナの影響で町のお祭りなどのイベントが無くなり、スタジオからの発表の場も、今は予定が無くなり、寂しいようなホッとしているようなところもありますが、レッスン時間も短縮などで、身体を動かす量は減り、少々物足りなさを感じています。
ステイホームなどで、一人で身体を動かすも悪くはないですが、やっぱり仲間の方達とおしゃべりしながら一緒に運動する楽しさは、一度知ってしまうとやめられません。
制限がありつつも細々とでも続けていけたらと思っています。
まだ時間がかかりそうですが、少しでも早く平穏で安心できる生活ができる日が来ることを祈っています。(文:案山子)
08.03.2021「新築木造校舎」
またまた木材好き人間にとって嬉しい記事を見つけました。
それは、校舎新築が木造に回帰しているとの記事でした。
記事によると、2019年度に新しく建築された校舎、屋内運動場など学校施設のうち22.6%は木造で、新築の学校施設に木造が占める割合は4年連続で2割を超えたそうです。
大変喜ばしいことですね。
特集されていた学校は茨城県の中学校で、木造平屋建ての校舎は1660立方メートルの県産のスギ、ヒノキ、クリなどが使われているそうです。
市の担当者は「県産材の活用と温かみのある校舎作りを目指した」と説明されていますが、そのとおりで素晴らしい取り組みだと思います。
こんな校舎で学べる子供たちがうらやましく思います。
また、最近大きな建物の木造が多いなと思っていたら、建築基準法が改正されたことによるものだと知りました。
今後も大規模な木造が建てられることを期待しております。(文:ゴン)
01.03.2021「アロマテラピー」
先日、本屋さんに行ったところ「やさしいアロマ生活」という分冊定期購買の雑誌が置いてありました。
この手の雑誌は創刊号が盛りだくさんで、値段も通常の半値以下です。
私はこの手の特別価格創刊号が大好きで、目に入ると必ず購入します。
鉄腕アトムやサンダーバード2号の一部が本棚を飾っています。
今回はラベンダーのアロマオイルが入っていました。
製造元のショップに行ったところ、世界中の草花、木材から抽出した何百種類のアロマオイルを販売していました。
最近は国内の木材を使用したアロマオイル、和製油が人気だそうです。
ヒノキ、スギ、ヒバ、クロモジ、クスノキ等があり、特にヒノキが一番人気です。
私も、ヒノキオイルの香りを拡散させるデイフェザーを購入しました。
寝る前に、安眠に効くヒノキの香りを拡散、その夜は朝まで熟睡できました。
今後、当社もアロマテラピーも研究して、体に良い木材を取り扱いたいと思います。(文:Akio)
22.02.2021「エビも板もない」
実は私、この数か月探しているものがあります。
ブラックタイガーという品種のエビです。
主にインドネシアなど東南アジアより輸入されており、そのプリップリッの身は非常に食感がよく、私の大好きなエビフライ調理時に欠かせないのです。
そのブラックタイガーが昨年より、値段が高騰し、近所のスーパーでは取り扱い中止になり、あちこち探しても見つからず、非常に悲しい思いをしております。
原因は、春節前の中国による爆買いによる品薄、さらに日本への船便及びコンテナの不足などのようです。
コンテナ不足に関しては、いち早くコロナが終息した中国から大量に輸出されている米国の輸出がコロナにより滞っているため、大量のコンテナが駐留されたままになっているそうです。
一方、こちらも同じくインドネシアから輸入している木材業界でも、昨年後半よりコンテナ船不足や現地の雨季や工場の操業停止などの影響もあり、輸入合板の品薄が非常に切迫した状況となってきております。
ラワン合板を中心に建築などに多用される通称コンパネと呼ばれる12ミリ厚の合板や、構造用合板、シナ合板ラワン芯などその影響は多品種に及びます。
弊社でもまだ在庫切れには至っておりませんが、この先この状態が続くとかなり心配です。
とにもかくにも一刻も早くコロナが終息し、世界経済が元通りに戻ることを切に願ってやみません。
早くブラックタイガーのエビフライが食べたいと願う今日この頃です…(文:正さん)
15.02.2021「節目の記念年」
今年は20年目の結婚記念日があります。
磁器婚式と言われているそうです。
恐らく妻は気付いていないと思います。
毎年、結婚記念日も忘れるぐらいですから。(苦笑)
そこで、サプライズプレゼントなんてやってみたい。
大丈夫です、妻は今までこのコラムを読んだことはありませんから、サプライズは成立します。(苦笑2)
木製の何かをプレゼントしたいな。
木製の何かをプレゼントする習慣って、みなさんないのではないかと思います。
材木屋でさえ、そんな習慣ってないですから。
出産祝いとか、小さいお子様用には木製玩具があり、当店のcomokuでも扱っています。
大人向けの何か定番になるようなものを当店で開発したいな…。

写真のような、木製指輪なんてどうでしょう。
木材と樹脂を合わせた手作りの指輪を発見しました。
樹脂の中身は写真のような花以外にもいろいろあるようです。
色もいろいろあります。
木の部分はウォールナットや黒檀やオークを使っています。
やはり硬い木ですね。
一点モノですし、自然を閉じ込めたようで、すごく気に入りました。
妻の指輪のサイズは分からないので、探り当てる必要がありますね。
いや、それよりも前に、果たして妻がこれを気に入ってくれるかが問題です。
好みがあるので、気に入ってもらえなかったら寂しいです。
どうしようかな…(文:木材バカ四代)
08.02.2021「バットの木目」
ステイホームの週末は、家でYouTubeを観ることが多い昨今です。
先日、若かりし現役時代の落合博満氏と清原和博氏が、ある番組で野球討論している動画を観ました。
気になったのは、落合氏が清原氏に「木のバットの使い方を知らないでしょ?」と木のバットの使い方に指摘したところ。
「木製バットにある木の柾目と板目を知っているかい?板目は柾目より強度がない。バットの芯の部分にあるメーカーのロゴマークは、板目に印字されているから、そこにボールを当てたらバットが折れるよ。バット宣伝の為に印字してあるんじゃないぞ」と落合氏。
木材には板目と柾目があります。
木を製材するときに、その箇所によって表面に現れる木の年輪の模様の違いによって呼び方が変わります。
まっすぐに伸びている木目のことを柾目と呼び、U字のように曲がっている木目のことを板目と呼びます。
調べてみると、アオダモなどの日本製バットは板目にロゴマークが印字されていました。

「いやー。この事実を草野球をやっていた数年前に知りたかったよー」と私が言うと、「あなたはバットの芯どころか、空振りばっかりでバットにすら当たってないでしょ」と、一緒に見ていた嫁に厳しい事実ツッコミを食らい、少し凹んで週末を過ごしました。(文:くりすけ)
01.02.2021「木と神さま」
以前、Youtubeでもご紹介しましたが、当店の神棚には、和歌山の伊太祁曽(いたきそ)神社に祀られている五十猛命(いたけるのみこと)のお札が置かれています。
こちらの神様は、日本書紀によると父の素戔嗚尊(すさのおのみこと)と新羅に渡り、そこからたくさんの樹種を持って出雲に移住し、全国に植樹をしたとされています。
こういった木にまつわる神話はお隣の中国にもあります。
山海経(さんがいきょう)という中国古代の地理書のなかに、東の海上に扶桑という巨大な木があるという記述があります。
この名前は、木の名前であるのみならず、地名としても使われるようになっていったようです。
これから転じて、中国から見て東にあるという国として、扶桑という名が日本の異称となったのだそうです。(文:ドサンコ)

参考:平凡社百科事典
25.01.2021「誕生月の木と誕生日の木」
私の誕生月の木はクルミ、2月です。
誰が決めたのかは分かりませんが、季節に合った木を誕生木としているようです。
ちなみに…1月マツ 2月クルミ 3月ヒノキ 4月サクラ 5月スギ 6月クス 7月トチ 8月ケヤキ 9月ホオ 10月クリ 11月イチョウ 12月モミ…です。
これとは別に日本植木協会が365日誕生日の木を選定しています。
私はナルヒラダケでした。
365日分の木を決めるのは苦労したと思います。
皆さんも誕生日の木を調べてみませんか?
http://www.recom-green.com/birthday.htm
誕生月の木を指輪にして販売している所もあります。
派手さは無いけど渋く、買って指につけても良いと思いました。
結婚指輪はもう何十年もつけていませんが…。
銀婚式は過ぎてしまいましたが、数年後の30周年に木の指輪をプレゼントするのも良いと考えています。(文:兄貴6)
18.01.2021「間伐材有効利用例」
前回私のコラムの記事で間伐材の有効利用について書きましたが、最近タイムリーなうれしい新聞記事を見つけてしまいました。
写真の通り西川材の間伐材が有効に利用されているという記事です。
西川材とは、その昔いかだを組んで江戸まで木材を運搬していたことから、西の川から送られてくる良質な木材として「西川材」と呼ぶようになったといわれています。
そして埼玉県の南西部の高麗川、名栗川、越部川流域を西川林業地と呼ぶようになったそうです。
さて、写真の記事では乾燥中の西川材を利用した「はしらベンチ」を飯能市内の公園や図書館など60カ所に87台設置しているそうです。
木材は山から切り出してもすぐに使えるわけではなく乾燥が必要です。
このベンチは乾燥させることはもちろんですが、西川材のよさPRもできて一石二鳥で約半年間乾燥させるそうです。
交換された木材は公園の遊歩道やフェンス、ストーブの薪などに加工されて最終的には土に戻すことを目的としているそうです。
まさに木は永遠の循環資材でありますね。
ほかの山の地域や生産者の皆さんも、このような取り組みを見つけ出して全国の山が健康でいられることを切に願っています。(文:ゴン)
12.01.2021「ひこばえ」
昨年、うちの会社は完全週休2日制になりました。
さらに、コロナ禍で家に居る時間が多くなり、本を読む機会が増えました。
新聞の書評を見て、重松清さんの「ひこばえ」を読みました。
小さい頃に出て行った父親の訃報が届き、おぼろげな記憶を元に、生前の父親の人生を作り上げていく物語でした。
「ひこばえ」とは、切り株や根元から生えてくる若芽のことで、太い幹に対して孫に見立てて「孫生(ひこばえ)」と言います。
隣家に枝がかかり過ぎ、春先に切り倒した実家のキンモクセイの切り株にも、「ひこばえ」が成長しています。
梅の木の根元にも生えてきますが、これは樹形を乱すので剪定しています。
杉や桧の針葉樹には「ひこばえ」はあまり出ないようですが、コナラなどはこれを利用して木炭に適した細い幹をつくっていたそうです。
昔の里山では伐採された後、ひこばえ(萌芽更新)によって里山が維持されていました。
さて、私の「ひこばえ達」はどのように成長するのかなあ。(文:Akio)