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コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第174話 「クスの樹形再生」 第195話 「全国植樹祭」
第175話 「日本神話と木の神々」 第196話 「木育」
第176話 「木のお医者さん」 第197話 「家庭ヒノキ風呂ですかね?」
第177話 「ナチュラルローソン」 第198話 「ナナカマド」
第178話 「ここにもエコ」 第199話 「御神木」
第179話 「ボーイング社」 第200話 「リフォーム」
第180話 「アニキはメープル」 第201話 「ほかほか生活」
第181話 「空師」 第202話 「グリーンアドベンチャー」
第182話 「木登り」 第203話 「新月と木の関係」
第183話 「木を植えよ」 第204話 「人力プロペラ機」
第184話 「曲尺」 第205話 「これでいいのか?」
第185話 「社員募集」 第206話 「木材・合板博物館、開館!」
第186話 「秋田の選挙」 第207話 「銀杏」
第187話 「湿式工法から乾式工法へ」 第208話 「山火事」
第188話 「リフォーム」 第209話 「ハルニレ」
第189話 「せみ」 第210話 「公園で何が」
第190話 「かぶれに注意」 第211話 「森の砂漠化」
第191話 「木登り」 第212話 「楽しいクリスマス」
第192話 「木材の三次元圧縮成形」 第213話 「幸福の木」
第193話 「木製スーパーカー」 第214話 「格子」
第194話 「打倒!自然災害」 第215話 「餅つき」


27・12・2007 「餅つき」

忘年会、クリスマス、が終わると次は、お正月の準備ですね!

お正月がくると、昔ながらの餅つきを思い出します。
ウスとキネを使ってペタンペタンとつき、つきたてのお餅を食べると最高においしいですよね。
最近都心では、自宅で餅をつく風景がほとんど見られなくなり、今は商店街のイベントやお祝いごとに使われているぐらいで大変寂しくなりました。
昔と違って今は、家庭用の餅つき機を使うか、スーパーで売られている切り餅や真空パックになっている鏡餅などが売られています。
餅つきの道具と言えば、日本代表する銘木「ケヤキ」を素材にした、臼(ウス)を使用しているのがほとんどです。
ケヤキは、材質が硬く、耐久性が強い材です。
貴重な樹齢100年から150年のケヤキを使用している臼が多いようです。
お正月に鏡餅を飾り、前年1年が無事であった事を感謝し、そして新しい1年を迎えることにしましょう。
これがの日本の文化だと思います。(文:バタヤン)


18・12・2007 「格子」

格子に魅力を感じる今日この頃です。

古くは飛鳥時代から格子は存在していたそうですが、最近は「ルーバー」なんて言って、洋風な使い道もあり、幅広く使われています。
格子は防犯上、設置されますが、外部と内部を完全に遮断しない緩やかさが好きです。
中にいる住人は気にせずに外の気配を感じることができる。
暗い所から明るい所が見え、明るい所からは暗い所が見えづらいというハーフミラー的な効果もあり、そこには風通しと適度な光や影を感じることができます。
対人関係の苦手なワタシ(?)には、自分の周りに常に格子を付けていたいほど(笑)。
一口に「格子」といっても、いろんな格子があります。
酒屋格子、米屋格子、糸屋格子などなど、職業から見た格子。
台格子、平格子、出格子などなど、意匠から見た格子。
京格子、奈良格子、吉原格子などなど、地域の名が付いた格子。
吉原といえば我が浅草の遊郭。
昔は男と女が格子を隔てて…、いろんなドラマがあったんでしょうね〜。
かたやタイの歓楽街、パッポンという町ではゴーゴーバーが有名です。
ひな壇にずらっと並んだ女を…、こちらは直接すぎて風情がありません。
あっ、すべて聞いた話ですよ、ハイ(汗)。

格子の素材は木、竹、鉄、アルミなど様々な材種で表現されています。
ワタシはやっぱり木製か竹製の格子が好きです。
月日が経って灰色に変色した木の風合いがたまりません。
今ではアルミに木目プリントシートを貼り付けた格子がありますが、ちょいといただけない。

こんな文章を書いているうちにパッポンへ…、いやいや京都の町家へ格子見物の旅に行きたくなってきました。(文:木材バカ四代)


13・12・2007 「幸福の木」

今日はワタクシが、自宅で育てています観葉植物の"幸福の木"についてお話ししたいと思います。

幸福の木はドラセナ・フラグランスの日本名です。
ドラセナの木は、ハワイなどでは大変縁起が良い植物とされ、別名{ハワイアン・グットラック・プラント}と呼ばれています。
また台湾でもドラセナ属の木を「ミリオンバンブー」と呼び、金運・開運を呼ぶ植物と呼ばれているそうです。
幸福の木がショップの店頭に飾られていたり、新築祝い・開店祝い等でよく贈られるのは、大変縁起のよい植物とされているからなのでしょう。

我が家は部屋に緑をと思い、今年購入いたしました。
上手に育てると、花も咲かせることもあるそうです。
みなさまも部屋に職場に置いてみてはいかがでしょうか?
同じ空間に木や植物があるとすごく癒されますよ。(文:くりすけ)


05・12・2007 「楽しいクリスマス」

クリスマスは楽しいお祭りですね。

沢山の子供が、もちろん大人も毎年12月25日を待ちに待っているのではないでしょうか?
クリスマスと言えば世界中で行われる大イベントです。
もうすでに街の色々な場所でクリスマスが来るなぁと感じさせられています。
クリスマスって色々なものがありますよね?
クリスマスケーキ! クリスマスプレゼント!
クリスマスツリー!
その一つ一つに意味があるそうです。
そこで、心が楽しくなる盛大なイルミネーションのついた「もみの木」について調べてみました。
クリスマスツリーにはキリスト降誕を祝うための飾り付けをするという習慣があります。
このツリーに用いられる木は主に「もみの木」です。
では、何故「もみの木」が用いられるようになったのか、その理由について西欧にはさまざまな伝説が残っています。
そのひとつは、キリスト降誕の夜に、神は信仰・希望・愛という三天使を送り、クリスマスツリーを立て、明かりをつけるように命じた時、天使たちは「もみの木」を選んだというのです。
それはこの木のどの枝も大きい幹から直角にのびていて、十字架の形に似ていたからだどか…。
もうひとつの伝説は、西欧の寒い冬に他のすべての樹木が枯れていても、常緑樹である「もみの木」の葉は生き生きとしていて、永遠の生命を表すものとして考えられていたからだとか…。
 
そのもみの木はマツ科に属し、学名をAbies
firma 英名でMomi Firといいます。
これから「もみの木」と日本でもいわれるようになったのでしょうね。
クリスマスの「もみの木」の一つにしてみても、クリスマスの意味は豊かな恵みを願うお祭りだと言うことがわかりました。
世界の人々が幸せでありますように。(菊ちゃん)

28・11・2007 「森の砂漠化」

秋も深まり、冬を迎えようとしていますが、秋と言えば紅葉です。

今年の紅葉はあっというまで、何時始まり、何時終わったかはっきりしませんでしたね。
これも地球温暖化のせいでしょうか。
紅葉は、やや遠くより見る山の木々を眺めて楽しみ、癒されますが、いざその山に入って見ると、いたる所の山々で砂漠化が進んでいるとか…。
森はそもそも、木材を確保する目的で樹林されたせいもあり、時代の流れと共に、植えられた杉や桧など殆どが外材などに押され、国産材の需要が減少し、手入れもされずに放置されたからだと言う事だそうで、こうした山々では、茸類位しか共存出来ない状態になりつつあり、日本の山々が危険な状態に陥っています。
近年各所で、間伐など人の手を入れている所も増えては来ましたが、全く追いついていかない状態だそうです。
遠くで眺める紅葉の山に隠された山の現状です。(COMBATO)


22・11・2007 「公園で何が」

みなさんは公園へ行くことってありますか?

毎日のように行く人、時々公園を通るだけの人と様々かと思いますが、私はほとんど行きません。
それが先日、公園のベンチで食事をすることがありました。
その理由は、この日は日曜日で、野球の試合があるのでグランドへ行きますと、天気は晴れですが、前日の大雨で、グランドが使用不可能ということで中止になりました。
そこで、本日は解散ということになるはずでしたが、メンバーの中には朝の食事をしていない人や、弁当を持ってきている人がいるので、食事をしてから帰ろうということになり、ベンチで食事となりました。
ここから見える景色で、気になるのは、やはり公園に植えてある木でした。
紅葉には早いし、暖かいのでまだ木たちは元気です。
それでも落葉は多少あります。
公園なので、落ちている葉はきれいに掃除され、伸びている枝などは剪定されています。
この公園には、散策コースもあり、奥の方には杉林もありました。
この杉林は自然のままというか、雑草が伸びていて、倒木もあり、杉がかわいそうでした。
公園も山の森林と同じように、人手不足で木に何もしてあげられないのでしょうか。
そう思いながら、杉に「ガンバレ」と声をかけて、公園を出ました。(文:イマイちゃん)


15・11・2007 「ハルニレ」

先日、衝撃的な事実を知りました。

ヒトは、サルから進化したのでは無かったのです!
ヒトの祖先は、なんと春楡(ハルニレ)だったのです。
そう、あのハルニレです。
私の故郷北海道ではとてもメジャーな木で、札幌駅前の大通りや北大構内の並木道などが全国的にも有名で(これは残念ながら切り倒されてしまいましたが…)、さらには道内各地の公園や森の中でもよく見かけるあのハルニレです。
そのハルニレが人の祖先であるという衝撃的な経緯を御紹介いたします。

ある日、天界の最高神である雷神が下界の様子をながめていたときのことです。
下界のある場所に、雷神は思わず目をとめました。
そこに、いまだかつて見たことの無いくらい美しいハルニレの女神がいたのです。
そのあまりの美しさに我を忘れた雷神が、おもわず雲の隙間から身を乗り出したその時、なんと雷神は真っさかさまに地上へと落ちてしまいました。
しかも、なんとそのハルニレの女神の上に落ちてしまったのです。
"そのために、ハルニレは身ごもり"男の子を産むのでした(なんと壮絶な合体!!)。
その男の子は後に、人間の祖先となる「アイヌラックル」となる。
 
と、ここまで述べればお分かりかと思いますが、これはアイヌの神話です。
アイヌの神話は、古事記や日本書紀などと異なり、文字で伝えられていったわけではなく、人間の口から口に口承で伝えられてきたため、地域により内容や登場人物、話の中身が異なります。
また、同一人物でも役割や性別、性格が異なったりするなど語り物の特有の面白さがあります。
実際、アイヌの神話では同じ人間創造の話でも全く違うあらすじのものがあるようです。
そういうわけで、雷神さんとハルニレさんは私達と縁の深い存在なのですから、これからは雷を見たらへそをかくさずに「お父さん!」と叫んで感慨にふけるのも良いでしょうし、北海道を旅行した時などにハルニレを見かけたら「お母ちゃん!」と涙を流しながら抱きついてみても良いのではないでしょうか?(文:ドサンコ)

参考文献
『アイヌの神話』 更科源蔵著 みやま書房
『アイヌのユーカラ 神々と人間の物語』 浅井亨著 筑摩書房


07・11・2007 「山火事」

先々月に、アメリカで大規模な山火事が発生し、東京都とほぼ同じくらいの面積を消失してしまい、とても残念に思いました。

しかし、それ以上に残念と言うよりもショッキングな事は、アマゾンの森林が毎年毎年なんと日本の森林面積に匹敵する広さを消失しているらしいということです。
皆さん、日本から緑がまったく無くなってしまったと考えてみてください。
とても恐ろしい事ですよね!
しかもアマゾンは、地球上の酸素の3分の1を生み出していると言われる場所なのです。
このまま急速に消失し無くなってしまったら…。
なぜ森林が消失しているのか?
違法伐採、畑の開拓によるものがほとんどだそうです。
ブラジルは世界有数の大豆輸出国になっているのですが、それに伴いアマゾンの消失率も加速しているのです。
国がアマゾンを破壊しているのではなく、一部の金儲けを考える人がしていることですが、地球環境のことももっと考えてもらいたいものです。
すでに先進国に住んでいる私のエゴかもしれませんが…。
大豆をブラジルから大量に買っている国もアマゾンの事を考えて、何らかの対策をしてもらいたいと思います。
もちろん日本も、そして私たちも含まれています。
地球の宝物といっても過言ではない世界最大の森林地帯をこれ以上消失しないように、世界各国で協力しあって守ってほしいと願います。
CO2を削減する努力も必要ですが、酸素を生み出す素をどんどん消失してしまってはいけません絶対に!
森林のご利用は計画的にですね。(文:兄貴6)


31・10・2007 「銀杏」

先日、4歳の息子と公園を散歩していたら嫌な匂いがしてきました。

子供は「臭い臭い何このにおいはー」と大騒ぎです。
その公園にはいちょうの木があり銀杏のあの独特な匂いがしていたのです。
私は「茶碗蒸しに入っている銀杏だよ、拾っていこうか」子供には即答で「いや」と言われました。
食すとおいしいのにあのにおいは強烈ですから仕方ないですね。
そういえば、最近のイチョウ並木は匂いがしないなと思いませんか?
それは、いちょうには雄株、雌株があって悪臭のおかげで雄株に植えかえられたり、雄雌不明株に雄の木を接木されたものだそうです。
昔はイチョウ並木の道路は実が潰された跡で汚かったり、臭かったりしていたのを思い出しました。
それで秋を感じたものでしたが、今では黄色に色付く葉でしか秋は感じられなくなったんだなと、改めて気がつきました。
その後、公園でドングリを拾って帰り、コマを作って遊びました。(文:ゴン)


24・10・2007 「木材・合板博物館、開館!」

平成19年10月20日、木材・合板博物館が新木場にオープンしました。

日本に合板が誕生して今年で100年、その節目の年に世界初の合板博物館が誕生しました。
16日の開館式典に出席しましたが、新木場駅より徒歩10分、18階建の新木場タワーの3・4階にあります。
中に入ると、まだ出来たての為か、木の香りがします。
木材の展示等は、自分達が学んだり、経験したことがよく整理され展示してありました。
圧巻は合板の展示です。
合板の出来るまでを、パネルや模型、CGを使った映像などで紹介し、ラワン合板、カラマツ合板、OSB等実物が展示されています。
「合板をつくる」のコーナーでは、ロータリーレース(カツラ剥き機)の稼動模型があり、30cm巾の湿気のある単板が出てくるのです。(セッテングが難しくシュルシュルと行かないのはご愛嬌)
まだ資料等、物足りなさは感じましたが、スペースはありますので今後が期待できます。
合板で出来た家が安普請だと思われていますが、合板は木材の高度利用だと認識を改める機会になればと思いました。
皆さんも是非、見学(無料)に行ってください。
木材・合板博物館 http://www.woodmuseum.jp/(AKIO)


17・10・2007 「これでいいのか?」

突然ですが、お昼ごはんって何にしようかって結構迷いますよね?

さんざん迷って結局、コンビニ弁当をよく食べるワタシですが、先日も行きつけのとあるコンビニで、これまたいつもと同じ弁当を買い、食べようとしたときのことです。
箸を割り弁当を左手に持ち、さあ食べようとしたその瞬間に弁当が真中からクニャと、半分に割れてしまい、おかずがボロボロとこぼれ落ちてしまったのです!!!
なんとまあ〜悲しい〜それでも気を取り直して、何とか完食しましたが、よくその容器を見ると、あきらかに今までと違い薄く腰がなくなっていました。
そして次に、弁当と一緒にコンビニで買った某週刊誌をペラペラとめくりだしたところ、ビリビリッと簡単に紙が破れてしまいました。
よくよく触ってみるとこれまた、紙が今までより断然薄くなっていることに気がつきました。

原油の値上がりはますます進む一方で、商品価格には転嫁できない。
だったらコストを落とすしかない、という理屈はわからなくもないですが、その品物が本来の役割を果たせないレベルまで下げるというのは、いかがなものか?
我が合板業界も、もちろん同じような非常に苦しい状況下にあります。
同業他社では、ある合板の中芯を低価格の他の材質のものに替えることにより、コストを抑え、同価格で販売している所もあります。
価格を維持していくこと自体は消費者から見れば喜ばしいことでしょう。
しかしそれは果たして本当の意味での企業努力と言えるのでしょうか?
それで、お客様に十分に満足していただけるのでしょうか?
商品にはその対価に見合う価値がなければ、購入してもらえません。
弊社では、例えば単板1枚1枚の材質から接着剤の成分まで全商品に関して、情報を完全に公開して、商品価格共々、お客様に本当に納得していただいてから、ご購入いただけるように、社員全員心がけております。
これからも、どうぞお気軽にご相談ご質問下さいませ。(文:正さん)


11・10・2007 「人力プロペラ機」

テレビで放映される鳥人間コンテストは、見ていていつも感動してしまいます。

人力飛行機を作る大学生サークルの仲間達。
人力飛行機を飛ばす夢をもって製作に取り組み、みんなで力を合わせて、一丸となって頑張る様子がとても素晴らしく感じます。
さらに人力飛行機は、人間の力だけで飛ぶところに男のロマンを感じます。
人力飛行機は、人間のエネルギーだけで飛ばすので、まさにエコです。
現在の飛行機は大量の石油を使用するため、エコとは言えませんね。
国内だったら電車を使いましょ、電車を…。

今から100年前、1903年頃のアメリカで、ライト兄弟がフライヤー号で人類初の有人飛行に成功したと言われています。
成功させるまでには大変苦労したそうです。
ライト兄弟の兄は家具を作るのが趣味で、弟は機械いじりが好きだったそうです。
その二人の趣味を活かし、フライヤー号は作られたのです。
ちなみにフライヤー号に使われたプロペラは木製で、松の板を三枚貼りあわせた合板だったそうです。
いまの飛行機の部品に木材が使われている箇所はあるでしょうか?(文:バタヤン)


03・10・2007 「新月と木の関係」

暑さ寒さも彼岸までといわれますが、まさにそのとおりになりました。

季節の変わりめであり、気候もいい時期のお彼岸は、すっかり日本人の生活に定着しています。
単に仏教上の行事ではなく、今では私たちの生活のなかで季節のシンボルともなっていますね。
そして9月25日は中秋の名月でした。
我が家も月見団子を用意しておいたのですが、夕食後にすっかり忘れてしまいました。
翌日の26日に食べたのですが、その日は残念ながら曇っていて月は見えませんでした。
「つき(月)がないなぁ〜」(笑)
つまらない冗談はさておき、月の満ち欠けの周期に合わせて木を伐採する試みがあります。
なんと、新月直前(特に冬頃)に伐った木材は腐りにくくて割れや狂いが出にくいのだそうです。
この試みは静岡県浜松市の「天竜T・S・ドライシステム協同組合」が行っておりますが、もともとはオーストリア・チロル地方の言い伝えだったそうです。
その辺のところは当店サイトのおススメ本「木とつきあう智恵」エルヴィン・トーマ著のなかに書かれております。
冬の新月直前に伐採して葉枯らしをした木材と、冬の満月直前に伐採して葉枯らしをした木材、私も現物を見に行ったことがありますが、確かにシロアリの被害に大きな違いがありました。
科学的な因果関係には謎が多いそうですが、デンプンの残留量が少ないために虫やカビがつきにくいと推論されています。
いずれにしても四季折々の行事が少なくなった現代生活の中で、なんとも優雅でロマンを感じる取り組みだと思いました。(文:木材バカ四代)


27・09・2007 「グリーンアドベンチャー」

先日の休日に、東京の江戸川区葛西臨海公園近くにあります「富士公園」にて妻と「グリーンアドベンチャー」を行いました。

「グリーンアドベンチャー」というのは指定された身近な木に、番号札がついていて番号順に樹木を観察し、ヒントなどを見ながら、それぞれ当ててゆく活動。
簡単にいうと木の名前当てゲームみたいなものです。
今回、ワタクシがチャレンジしました富士公園のグリーンアドベンチャーは30問用意されていて、とても親切ですばらしい事に、無料で写真付、特徴ヒントつきのチャレンジシートが富士公園内に設置してありました。
天気の良い日に、散歩しながらゲーム感覚で、身近な木の知識を自分の目で得る。
公園の自然からたくさんのマイナスイオンをいただき、休日を楽しく癒されながら過ごすことができました(^^) (文:くりすけ)


20・09・2007 「ほかほか生活」

私、6月に入社したのでコラム初参加です。

よろしくお願いいたします。

まだまだ残暑が厳しい季節ですね。
体調を崩したり何となく気分がすぐれないという人も多いことでしょう。
更に冷房病や夏バテも起こりやすくなります。
冷えは万病の元とも言いますので、注意した方が良いですよね。
お風呂は一日の疲れや汚れを落とし、血行を活発にして体を温めてくれます。
それなのに「何か疲れたね」と思うことはありませんか?
それは体の全体が受ける水圧で500kgもの圧力を受けて疲労感を生むからだそうです。
私は「半身浴」と言う言葉を以前に本で知りました。
その後、何かいい物は無いかと探していたら、なんと当店姉妹店である comoku にありました。
半身浴用の木の椅子を見つけた時にはこれだ!と思いました。
私は現在この椅子を使って半身浴をしています。(お気に入りです)
元気で明るく1日1日を健康で過ごすには一つの良い方法だと思います。
肩まで浸かる全身浴に比べて、肺や心臓への負担が軽くなるのでお勧めですよ。
下半身を集中的に暖めて腎臓から下の血流を良くして全身が温かくなります。
皆さん、体もほかほか心身共にリラックスして家族もほかほかに!
心と体が健康でありますように…。(菊ちゃん)


12・09・2007 「リフォーム」

親戚の家を大々的にリフォームする事になり、建材を扱っている自分に声が掛かり、始めは断るつもりで話を聞いてみると、それなりの金額を地元のリフォーム工事屋さんが提示して来たのを見て、自分でやろうと思い引き受けてしまいました。

いざ自分でやって見ると、色々やらなくてはいけないことが、あれこれと出てきてしまい、やらない方が、とも考えたほどでした。
普段仕事上では、顧客からの注文された物などを手配し、配達をして来ましたが、こればかりは、自分で親戚に建材の相談やらなにやら、どうにか半分を終わらせることが出来、満足してもらえた事が、何よりでした。
この経験から、我社のお客様にも、より一層満足して頂ける仕事をして行きたいと、考える今日この頃なのでした。

追伸:まだ半分リフォーム残ってまーす。(COMBATO)


05・09・2007 「御神木」

先日テレビで見ていましたら、戦国時代の物語の場面で、一人の武将がこれから戦場へ向かうという時に、神社に自分の無事を祈願していました。

テレビ番組の作ったものですが、日本人としての自然な姿がそのまま映っているように感じました。
この神社は杉林の中にあり、大きな杉の木が御神木として映っていました。
そこで、弊社の浦安営業所の近くにも御神木と言われている木がないのかなぁと探してみました。
杉ではなく、別の種類の木がありました。
イチョウの木でした。
千葉県市川市の葛飾八幡宮という、下総国を守る総鎮守にあります。
葛飾八幡宮は、歴史上の人物、平将門、源頼朝、徳川家康などから信仰を集めた神社です。
このイチョウの木「千本公孫樹」は、昔から歴史を見守っている御神木なのです。
千本公孫樹は国指定の天然記念物で、約千二百年もの間、人々を見守り続けています。
高さ22m、幹回り10mあるそうです。
太くて立派な幹だと思いますが、近くで見ると、なんと数百の木々が寄り添って太い幹の形をしています。
これは一本の樹木の根元から伸びた枝が、長い年月を経て寄り集まったため、このような不思議な形になったそうです。
今の時期は緑の色濃い季節ですが、秋になると黄金色に輝く葉が素敵です。
大分涼しくなった今日この頃ですが、このイチョウを見ると、秋の訪れが待ち遠しくなってきました。(文:イマイちゃん)


29・08・2007 「ナナカマド」

ナナカマドは、私の地元北海道では旭川市や江別市などで“市民の木”に指定されています。

また街路樹としてもポピュラーで、北海道のいたるところに植えられており、8月のお盆に北海道に帰省したときは、白い綿のような花を咲かせたナナカマドをいたるところで発見しました。
ちなみにナナカマドの名前の由来は、「七回かまどに入れても燃えない」「七回かまどに入れると質の良い炭になる」「食器として使うと、七回かまどがダメになるぐらい長期間もつ」といった説があるそうです。
小学生の頃の私は、街路樹のナナカマドによくよじ登ったりしたもので、子供心に「粘りのある丈夫な木だな」と感じていました。
丈夫なのは間違いないので、皆さんもよろしければナナカマドを使った食器はいかがでしょうか?(文:ドサンコ)


20・08・2007 「家庭ヒノキ風呂ですかね?」

先日、当店のヒノキ材ウッドチップを30袋お買い上げ頂いたお客様がいらっしゃいました。

配達するためにトラックの荷台に積んで置いたのですが、1時間もたたないうちに倉庫から事務所の中にヒノキの香りが漂ってきました。
倉庫に出てみるとすでにヒノキの香りが充満していて心地よく感じました。
しばらくヒノキの香りを楽しんでいた時にふと思ったのが、こんなに香りがするのだから植木や庭などに使用する前に、お風呂で香りを楽しんでヒノキ風呂にできるのでは?
物は試し、早速自分の家で実行してみることにしました。
網目の袋にウッドチップを入れて湯船に浮かばせて入浴してみました。
さすがにお湯自体はヒノキの香りになりませんでしたが、浮かべた袋が顔近くにくるとヒノキの香りが漂ってきて気持ちよく入浴できました。
しかし、袋の網目が少し大きかったために細かい木片がでてしまいました。
翌日には袋を浴室内にぶら下げて香りを楽しみましたが、換気扇を回し始めたら・・・残念なことに香りが吸い込まれてしまい殆ど浴室内に香りが無くなってしまいました。
浴槽自体をヒノキに変えられれば良いのですが、我家にそんな余裕はございません。
その後、何度か湯船に浮かべてヒノキの香りを楽しんでから、我家のミクロサイズの花壇にウッドチップを使用しました。
ヒノキの香りが好きな方は、(家庭ヒノキ風呂?)試してみてはいかがでしょうか。(文:兄貴6)


09・08・2007 「木育」

「木育(もくいく)」という言葉を聞いたことありますか?

食育は最近聞くようにはなったと思いますが、木育は?聞いたことが無いなぁという方が多いと思います。
木育とは平成16年に北海道庁が中心となって初めてプロジェクトです。
「木とふれあい、木に学び、木と生きる」というテーマの取り組みで、それは子供の頃から木を身近に使っていくことを通じて、人と、木や森との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育む…ということです。
最近のある調査で、木の年輪を知らないといった子供が4割ということもあるので、このような木育が必要になってくる時代なんだなぁと改めて感じてしまいました。
残念ながら地元の息子の小学校では木育の取り組みはされていないので、木育実践の為に休日に子供を連れてカブトムシを捕りに雑木林に出かけました。
カブトムシは売っているものだと思っていた?息子は、林に入って木によじ登りとても生き生きとした表情で探していました。
残念ながらカブトムシは見つけられずに父の威厳は見せられませんでしたが、とても良いコミュニケーションがとれて充実した木育ができたと自己満足の父でした。(文:ゴン)


01・08・2007 「全国植樹祭」

先月、北海道で第58回全国植樹祭が行われました。

全国植樹祭は、戦争による過度の森林伐採により荒廃した国土の復興をめざして、昭和25年に山梨県で開催されて以来、毎年春に、天皇皇后両陛下の御臨席下、全国各地で開催されています。
毎年、テーマがあり当初は「荒廃地造林」とかが多かったのですが、昨今では「未来につなげ、森のめぐみ」等、環境保全を前面に出しているようです。
東京でも10年ほど前、二ヵ所で開催されました。(この回で全国を一巡しました。)
それも奥多摩はわかりますが、江東区でも開催されました。
当時の事はあまり覚えていませんが、埋立地で植林をしたと思います。
この植林が現在の「海の森構想」の出発点になったと思います。
又、昭和52年からは全国育樹祭が毎年秋に開催されています。
これは植樹祭で天皇皇后両陛下がお手植えし成長した木々を、皇太子同妃両殿下によるお手入れをメインに、国民の森林に対する愛情を培うことを目的に全国で開催されています。
これらの運動を通して、私たちは日本の山林の未来を考えていきたいと思います。
 
おまけ
弊社のある台東区には「BANDAI」という玩具メーカーがあります。(ガンダムで有名)
そこのホームページを見ていたら、あのガチャポンに(正式にはガシャポン)に杉の廃材を利用したバイオマスチップで製作した、昆虫のフィギュアを発売したそうです。
しかもカプセルもプラスチックでなくバイオチップを利用しているとか。
おもちゃでも環境問題に取り組むバンダイさんはすごいと思いました。
久しぶりにガチャやろうかな?(文:Akio)


25・07・2007 「打倒!自然災害」

先日、新潟県、長野県を中心に起こった「中越沖地震」被災に遭われた方々には深くお見舞い申し上げます。

弊社には、上記エリアにもたくさんのお客様がいらっしゃいますので、大変に心が痛み、心配しております。
またその前日、前々日には台風4号が発生し沖縄、九州地方を中心に列島に沿うように進み、各地に大きな被害をもたらしました。
その憎き台風4号ですが、静岡県は島田市にある「蓬莱橋」をも破壊していました。
御存知の方も多いとは思いますが、「なんだその橋?」という方にご説明致しましょう。
ナントこの橋は3700枚の木板をつなぎあわせて明治12年に作られており、幅2.4メートル、長さは約897メートルありまして、大井川にかかる「世界一長い木造歩道橋」として平成9年にギネスにも認定されているのです!
しかし、その後たびたび流されてきたということで、橋脚の部分は昭和40年にコンクリート製に修復されたとのことです。
当時「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」とうたわれていましたが、この橋ができてからは、さぞかし楽に越していかれたことでしょう。
ちなみに、橋の通行は有料で100円かかるそうです。
そんな大事な橋が今回の台風による増水で50メートル程破壊されてしまったのです。
予算の関係上、年内の修復は無理なようですが、復活した暁には是非とも一度足を運ぼうと思っております。
自然災害にやられても明治時代の先輩達のように、マケズニ頑張って行きましょう!(文:正さん)


18・07・2007 「木製スーパーカー」

夏だ!海、山の季節がやって来ましたね。

団塊時代の私は、やっぱし海よりも山の方が好きです。
山道でのドライブは、風が涼しくて最高に気持ちく感じます。
ところで先日、岡山県真庭市の家具製造木工職人さん達がテレビで紹介されていました。
なんと木製スーパーカーを5ヵ月かけて作り上げたんですって。
岡山県真庭市は木材の産地で、木工所が多い街ですが、最近は家具の人気が下火になってしまっています。
そこで、家具製造販売の佐田建美さんは木製スーパーカーを作り上げて、真庭市のPRをしているのです。
木製スーパーカーの内装は、ほとんど地元産のモミの木やヒノキ材を使用していて、ボディーは強度の高いタモの積層材を使用しています。
1台の値段は390万円。
すべて手作りで、5台しか作っていないようです。
木製のスーパーカーなんてユニークな発想ですよね。
この車、車検もとおっているそうです。
もし木製スーパーカーを1日貸してもらえたら、まず初めに木の町新木場、そして銀座、六本木、原宿などドライブをしたいです。
ポルシェよりぜったい目立つに違いないと思います。
佐田建美さんの話では、東京の浅草あたりを走ってみたいとおっしゃっているようです。
ぜひとも見せに来てください。
佐久間木材は大歓迎します。(文:バタヤン)


11・07・2007 「木材の三次元圧縮成形」

デジタルカメラ等でおなじみの、オリンパス株式会社がすごい技術を開発してくれました。

この技術が実用化されれば、木材が私たちの生活にもっと身近なものとなるはずです。
そうなれば、ワタシの目標である「木の特性を活かした商品、情報をお届けする。そしてこの乾いた社会を潤いある社会にする。」…が、一歩前進することになります。
佐久間木材ではなく、オリンパスによって…、というところが残念ですが、そんな小さなことはどうでもいいです。
この技術、どんな技術かと申しますと、たとえば桧の比重は約0.5ですが、それを三次元で圧縮して比重約1.0まで変化させることが出来る…というものです。
それにより、木ならではの質感や木目を活かしつつ電子機器の外装に適用できるようになるのです。
木製デジカメ等ができちゃうのです。
 
オリンパスのニュースリリースには下記のように技術開発の背景を説明しています。
『「効率・利便性・安価」と追求した画一的な大量生産・大量消費でモノの飽和状態が進む中、モノに対するこだわり、愛着が失われつつあります。
このような時代においてオリンパスは、人がモノに対して情緒的価値を持てるモノづくりとは何かを考えてきました。
その一つの回答が、今回開発した自然素材である「木」を使った三次元圧縮成形加工技術であり、この技術により本来「木」が持っている天然の色・つや・木目の美しさの表現、電子機器の外装・筐体に使うことができる薄さと硬さを両立しました。
この技術を通じて、多くの方々にモノを持つ喜びを味わって頂きたい。
それが今回の技術開発にかけたオリンパスの願いです。』
 
ん〜このセリフ、やっぱりワタシが言いたかった。
よし、がんばるぞ!(文:木材バカ四代)


29・06・2007 「木登り」

以前にドサンコが、無性に木登りがしたくなったっていう話を書きましたが、私もやってきちゃいました。

場所は横浜。
中華街で水餃子やお粥などをほおばり、腹ごなしに散歩し、山下公園で枝っぷりのいい木を発見。
葉っぱの形からするとシイの木のようです。
シイの木はブナ科の常緑広葉樹で、木登りしやすい樹形をしています。(笑)
もし、人間の影響がなかったら、日本の平地はほとんどシイ、タブ、カシ林で覆われてしまうだろうと言われています。
それほど日本の環境に合った樹木なのでしょう。
そんな、日本を代表する樹木に登れて大満足。
娘も引きずり上げてこの気持ちよさを体験させようとしましたが、女房に止められて断念。
もうちょっと大きくなったらいっしょに登ろうね。
 
ところで最近、ツリークライミングというものが普及してきているようです。
まー、日本語では「木登り」ですけど、登山用具の命綱をつけて安全に木登りするものだそうです。
樹上からという今までとは違う視点で森を見たり、五感を使って樹上の自然を体感する…、気持ちよさそう。
ツリーセラピーという言葉もあるほどです。

ぜひやってみたい!
体験してきたら報告しますね。(文:木材バカ四代)


19・06・2007 「かぶれに注意」

先日、桜の木の下で笹を切って片付けたのですが、翌日になってなんだか手が痒くなってかぶれてしまいました。

なかなか治らなかったので、皮膚科に診てもらい、塗り薬をつけたところ、大変きれいに治りました。
かぶれと言って有名なのが漆ですね。
山菜取りや山歩きをして、知らぬ間に漆に触れてかぶれる人も少なくはないと思います。
漆の木から漆の液を取るには、苗を植えてから約12年かかり、それでも牛乳瓶1本分程度しか取ることができないという貴重なものです。
漆の器は歴史が古く、奈良時代の初期には確認されています。
約1300年も前から、漆は木と共になくてはならない大切なものでした。
日本を代表する漆の都市、石川県の輪島では、今年の3月に能登沖でマグニチュード6.9の大きな地震がありましたね。
人口6万人の輪島では、その半分の3万人が漆関連の仕事に就かれているそうです。
輪島塗は重箱・高級家具・食器・工芸品・蒔絵など、素晴らしいの一言に尽きます。
そして、無公害の安全性や本物の美しさが今再び注目され、日本の漆文化が職人の手作りによって世界に広がっていくのは間違いないと思います。(文:バタヤン)


09・06・2007 「せみ」

暑いです。

まだ6月だというのに…。
この調子だともうそろそろセミの鳴き声が聞こえてくるのではないでしょうか。
セミと木は切(木)っても切(木)れない間柄ですね。
ちょっと気(木)になって娘の昆虫図鑑を見てみると、知らなかった情報を得ました。
なぜ木に止まっているかというと、セミは木のしるを吸って暮らしているのです。
実はセミは長いストローのような口を持っています。
木に穴をあけるほどするどくて硬い口ですが、人を刺したりはしないそうです。
今度セミを捕獲してじっくり観察してみますね。
都会から木がどんどん減っていますが、木のしるを吸えなくなったセミが突然変異して、するどい口を利用して人間の血を吸うようになる、なんてことにならなきゃいいのですが…。
なんて、ちょっと怖い想像をしてみました。
人間のためにも、セミのためにも街路樹や鎮守の森を増やしていきましょう。

ちなみにセミは大きな声で鳴きますが、あれはオスだけで、メスや仲間を呼ぶためだそうです。
「男は黙って…」なんて人間のようだとセミはモテないですね。(文:木材バカ四代)


29・05・2007 「リフォーム」

五月の連休に実家をリフォームしました。

築35年の木造住宅です。
閉め切った部屋はカビ臭く、床も一部がブカブカしていました。
知り合いの大工さんを呼び、壁を壊したらビックリ。
桧の柱や土台は大丈夫でしたが、杉の間柱、松の造作材はキクイムシにやられていました。
断熱材のグラスウールも湿気を吸ったのか、カビで土台に近いほうが黒ずんでいました。
もっと驚いたのは、柱と筋交いが少ないことでした。
最近の金物と筋交いの多い木造住宅を見慣れたせいか、スッキリし過ぎている感じです。
慌てて耐震補強を考えました。
でも、構造用合板などを土台から梁まで繋げるようにはらなくてはダメな感じで、そうなると床や天井を壊さないと不可能です。
大工さんには「全部壊して建て直したほうがいいよ」と言われましたが、私は「思い出が多い家だからダメ」と話す。
仕方がないので、耐震性能は半分以下に落ちますが、床から天井まで合板等をはりました。
連休も終わり、真新しい部屋に入るとカビ臭さもなく快適です。
唯々、大地震が来ないことを祈りながら…。

1981年以前に建てた木造住宅を耐震補強しながらリフォームするのは、お金がものすごくかかります。
本当は新しく建て直すほうが安全でしょう。
でもどうしても今の家でリフォームするときは、弊社にご相談ください。
経験豊富な大工さんをご紹介します。(文:Akio)


21・05・2007 「湿式工法から乾式工法へ」

当店の母体、佐久間木材での私の目標はこれです。

「木の特性を活かした商品、情報をお届けする。そしてこの乾いた社会を潤いある社会にする。」
なにを大風呂敷広げて…、なんて思われるかもしれませんが、私はそんな気持ちを心の片隅に常に持ちながら仕事をしているつもりです。

昔の家は現場の前でセメントの粉をあけて砂利と砂を入れて、バケツで水をやってこねまわしていました。
壁土を練ったり漆喰を塗ったり、水を多量に使って一軒の家が建っていました。
これを湿式工法といいます。
それが戦後、コンクリートは工場で作るようになり、壁土を使わないで合板にビニールの壁紙を貼るとか、アルミサッシやプラスチックを使って、一滴の水も使わずに一軒の家が建つようになりました。
これを乾式工法といいます。
 
これは建築に限ったことではなく、人間関係や世の中全体が湿式から乾式へ、潤いのある柔らかな社会からギスギスしたトゲトゲした社会に変わってきてしまっているのではないでしょうか。
私は木という潤いのある柔らかな材料を世の中にお届けすることによって、それを手にした人々の生活が少しでも角の取れた柔らかなものになってほしい…、そう思っています。(文:木材バカ四代)


10・05・2007 「秋田の選挙」

いやいや騒がしかったですねぇ〜最近。

何が?って選挙ですよ、選挙。
知事選に続いて市町村選、これが候補者、多いですからねぇ〜。
その候補者のポスターを貼り出す掲示板、東京あたりはもっぱらラワンベニヤに、白ペンキ塗ってその上にベタベタ貼られてますよね。
まあ、どこでも同じようにラワンベニヤを使っているんだろうなと思いますよね。
ところが先日、秋田に行った時に(もちろん仕事ですよ)見つけたんですよ!
まだ公示前で、あちらこちらに何も貼られていない掲示板が設置されていたのですが、それが、なんと「秋田スギ」を用いて作られていたのです。
さすが、秋田県!
ラワンの一律な感じと違って、その美しいスギの木目模様はとてもきれいに見え、思わず、車を止め近づいてクンクンと臭いまで嗅いでしまいましたが、残念ながら無臭でした(笑)。
ついでに携帯カメラでパチリと撮ったのが右上の写真です。
あまりよくわからないかもしれませんが、何とも言えないいい感じが漂って来ませんか?
これなら、落選した候補者も浮かばれるかも…。
知らないだけで、意外にその土地によっていろいろな木材が使われているかもしれませんね。(文:正さん)


01・05・2007 「社員募集」

最近、社員募集をしていまして、いろんな人と面接をして感じることがあります。

どうも皆さん、自分の進むべき道を迷いすぎているような気がするのです。
迷うのは当然です。
昔と違って選択肢が多いですから。
でも、ちょこっとかじって「やっぱり私のやりたいことはこれじゃないかも…」といってつぎもちょこっとかじって「違うかも…」といってやめてしまう。
こんなことを続けていたら何も身につかないですよ。
これと決めたらとにかく一生懸命続ける、一生懸命続けたらきっとまた次につながっていくものです。
以前、宮脇昭氏の著書について紹介しましたが、雑草について研究していた宮脇氏も下記のように言っています。
 
とにかく途中で投げ出さず、長く続けることに価値があるように思います。
よくマスコミから「雑草が好きだったのか」と聞かれますが、別に好きでも嫌いでもありませんでした。
ただ、その分野をはじめたからには、そこで自分の発言にキッチリ責任を持てる人間になりたかった。
 
私も木材の道を歩むと決めました。
今、一生懸命続けています。
私は木が好きですが、木材の道を歩むと決めたから好きになったとも言えるかもしれません。
一緒にがんばってくれる人、募集しています。(文:木材バカ四代)


20・04・2007 「曲尺」

夜遅くに、なんとなくテレビのチャンネルを回していたら、NHK教育テレビに目がとまりました。

画面に丸太を伐った断面が出ていたので、思わず最後まで見入ってしまいました。
どんな内容だったかというと、曲尺(かねじゃく)を使い丸太の中心を見つけることと、丸太から最大でどのくらいの四角い柱がとれるか?丸太の円周はどれくらいか?を調べましょう…という番組でした。
大工さんや材木関係の仕事をしている方はご存知かと思いますが、曲尺の片面はcmの定規になっていて、反対側の目盛りが少し異なっております。
Lの外側が角目、内側が丸目の目盛りとなっているのです。
角目とは、丸太の直径を測ると最大に取れる四角の大きさがすぐ分かるようになっているものです。
丸目とは、直径を測るだけで円周の大きさが分かるようになっているものです。
不思議に思う人もいるかもしれませんが、目盛りが角目はcmの√2倍、丸目はcmを3.14で割った目盛りになっているので、簡単に木の大きさがもとめられるのです。
まるで数学のようですよね。
その他にも溝の深さや勾配を測る使い方もついているのです。
曲尺一本でこれだけの使い道があるとは奥が深い!
曲尺を見かけたら目盛りを注意してみてください。
道具売り場まで曲尺を見に行きましたが、丁寧に角目・丸目と書いてあるものもありました。
しかしNHK教育テレビでこのような番組を制作していたとは驚きました。(文:兄貴6)


10・04・2007 「木を植えよ」

強烈なメッセージの本に出会いました。

海外も含めて1500ヵ所以上で植林活動を行い、約3000万本の木を植えてきた植物生態学者、宮脇昭氏の本です。
「木を植えよ!」このタイトルもインパクトあるでしょ。
「木を植える」や「木を植えよう」ではなく、もう命令形ですから。
宮脇昭氏は下記のようにおっしゃっています。


『「木を植えたい」とお願いするのではなく、「そこに住む人たちが心身ともに健康に生きていくため、また災害を未然に防止するために、木を植える必要があるのだ」と言うべきだ。
科学的知見に基づき、自信と責任をもって、正面から説得すべきなのです。
重ねて言いますが、この地球上で、生産者は動物ではなく、植物です。
私たちを含めた動物は、植物に寄生する存在に過ぎません。
その事実を、私たちは正しく知るべきですし、また、生物学者はそれを伝える義務があるのです。』

ん〜、そうですよね。
私たち日本人は、世界の文明国の中で唯一、森を皆殺しにしてこなかったといいます。
都心の神社仏閣に残る「鎮守の森」もそうです。
私は毎朝、近所の鳥越神社の「鎮守の森」で深呼吸をしてきます。
そんな場所を大事に守っていきたいと思うし、またもっと増やしていきたい。
行政にも言いたいです。
土地の有効活用だといって箱物をどんどん建てるよりも、「鎮守の森」を増やしてほしい。

現在、我が家とお隣さんとの境界にあるブロック塀を撤去して、「木を植えませんか?」と、お隣さんと話し合っています。(文:木材バカ四代)


28・03・2007 「木登り」

先週の日曜日の昼下がり、突然私は木登りをしたくなりました。

脳裏に浮かんだのは、自宅から歩いて20分の距離にある公園と、そこに植えてあるアキニレ。
地元では“木登り王子”の名をほしいままにしていた栄光の日々が次々と思い出されてくると共に、アキニレの表面についている独特のコブが、私を木登りへと誘っているように感じられます。
もう、いてもたってもいられません。
アパートを飛び出した私は、その公園に向かって猛然とダッシュ!!
公園に着くや、アキニレにむしゃぶりつきました。
その時です。
身なりの良いおじいさんが私の肩を叩くのです。
「キミねぇ、ダメだよ。公園で木登りなんてさ。入り口の看板見ていないの?だいたいアナタ、いい歳して木登りなんて…〜以下略〜」
おじいさんの話を聞き流した後、私は公園入り口にある看板を確認しました。
そこにはこのように書いてあります。
「公園内での以下の行為を禁止します。野球・サッカーなどの球技。スケートボード・ローラースケート。自転車・バイクの乗り入れ。遊具を利用した危険な遊び。花火・焚き火。木登りや昆虫採集などで樹木を傷つける行為…〜以下略〜」
よく最近の子供に対する批判で、ゲームやネットばかりして外で遊ばない、といった類の意見がありますが、これだけ禁止されたら子供は公園で何をして遊べばよいのでしょう?
看板に書いてあることを守る“真面目”で“おとなしい”と近所で評判の子供は、部屋の中で遊ぶしかありませんし、看板なんかどこ吹く風という子供は、ルールやマナーの守れない“公共心の欠けた”子供と後ろ指を指されることでしょう。
また家庭や学校で元気良く遊べば、家庭内暴力だの学級崩壊だのと言われるのですから、まったく今の子供も大変ですね。(文:ドサンコ)


19・03・2007 「空師」

空師という仕事があるそうです。

庭木を伐採する仕事です。
木こりは山の木を伐る仕事ですが、空師は街なかにある大木を伐ります。
木に登って枝をうったり幹を伐ったり、空に近いところで作業をすることから空師という名がついたそうです。
何十年、何百年と街なかで生き、街と共に生長し、街の人々に愛されて長生きし、街のシンボルになった大木を伐る…。
ある空師がこんな話をしていました。
「木には寿命があります。
寿命を迎えた木は上手に伐ってあげて、木材として第二の人生を送らせてあげたほうが木のためにもなると思います。
空師の仕事をしていると、無理やり生かされている木に出会うことがあります。
道路の邪魔になるからと、根を途中から伐られているような木は、そこから腐りが入って、幹の中が空洞になってしまう。
そんな木を見るとかわいそうで悲しくなります。」
私は空師という仕事があることを、あるNHKの番組で知りましたが、すごく魅力的で興味を覚えました。
もし私が20年前に空師の仕事を知っていたら、今頃私は空師になっていたかもしれません。(文:木材バカ四代)


07・03・2007 「アニキはメープル」

先日とあるラジオ放送を聴いていたときのことです。

スピーカーから「阪神タイガースの金本です。ボクはメープルです」というフレーズが…
「なんのこっちゃ?」と一瞬思いましたが、すぐに「ああバットの材質のことか!」と理解したと同時に、コラムのネタに困っていた私は思わず「これっきゃない!」(笑)
そう言えば、今日2月1日は日本プロ野球界の正月にあたるキャンプインの日ですね。
よって今回はバットの材質の変遷について少々お話ししてみようと思います。
バットの材質と言えば、元来「タモ」とくに「アオダモ」が有名ですが、ONの全盛期の頃は「ヤチダモ」(圧縮バット)が主流だったようです。
「ヤチダモ」は「アオダモ」に比べると非常に道管が太いということで、軽くて加工しやすかったといいますが、その反面、球が当たる部分がすぐにささくれだったりして折れやすく弱いという欠点もありまして、それを補う意味で圧縮加工がされていました。
その後、プロ野球界で圧縮バットが禁止されると、今度は「ホワイトアッシュ」や「アオダモ」が登場してきましたが、「アオダモ」は「ヤチダモ」とは正反対に道管が細く、その分折れにくいが今度はその重さの為、逆に重量調節などが非常にむずかしく相当時間、人工乾燥しなければいけないとか。
その為、梅雨時期を過ぎて夏頃には、選手の中にはバットが重く感じ「夏バテ気味だな」と、勘違いする人もいたらしいのですが、(当然ですが、吸水してしまった為です。)その反発力が買われて今日まで広く使われてきました。
が、数年前より良質な材の入手が困難になってくると、今度は「ホワイトアッシュ」や「メープル」という外材が日本にも入ってくるようになりました。
これは数年前にプロ野球界でボールの反発力に規制がかかり、俗に言う「飛ばないボール」というものを使用することになったことも起因していると思われますが、「メープル」は球をとらえたときにその独特な「しなり」があると言われています。
ムチのような「しなり」により、より遠くへ打球を飛ばせるようになるのです。
メジャーの年間本塁打記録73本を残したバリーボンズが使用しているということもあり、日本でも急速に広まってきているようです。
冒頭の金本選手(アニキ)も「メープル」に変えた年にいきなり自己最多の40発の本塁打を量産したそうです。
しかし、あのCM何のCMだったのかなぁ〜???
ちなみにうちのチーム(バイオレンス)の4番アニキ6くんは金属バット使っています。
う〜ん、いかんなぁ〜 まだまだだぞ〜 アニキ6くん!(文:正さん)


27・02・2007 「ボーイング社」

私、先日36歳の誕生日を迎えました。

なんだか最近腰まわりの肉が取れなくなってきたし、やたらと肩こりが激しいし、階段の上り下りで膝を痛めちゃうし…。
「35歳が終わってしまったな〜」なんて、感慨にふけっていた時、ボーイング氏が材木商から飛行機製造に転身したのが35歳だったことを思い出しました。
そうです、ボーイング氏とは飛行機製造メーカーの大会社である、ボーイング社の創業者です。
私と同じ材木屋だったと知って、一人勝手にボーイング氏に親近感を覚えていたのです。
ボーイング社の最初の航空機は海軍のテストで不合格となり、二番目のモデルも50機売れましたがその後、契約が取れませんでした。
設立4年目の1919年から20年にかけて経営危機に陥り、当時としては多額の30万ドルの赤字決算を出すも、個人資金の投入と家具・モーターボートの製造で生き延びたそうです。
そして、現在は誰もが知っている大会社に成長したのです。
私はボーイング社のような大会社をつくりたいと思わないし(つくりたいと思ってもできないけど…)、材木商から転身したいとも思っていませんが、一人の同じ人間としてボーイング氏をかっこいいと思うし、一生懸命に生きた人として刺激を受けます。
「年取ったな〜」なんてほざいていないで、気合を入れていこうと決意した誕生日でした。(文:木材バカ四代)


19・02・2007 「ここにもエコ」

毎年、年初めに行われる世界的なラリー競技に、パリ・ダカ(パリ・ダカール)ラリーが行われますが、今回の競技車両の中に、なんとエコモクサイトでも紹介しているケナフボードが車体の一部に使用されているのにはちょっとビックリしました。

ただでさえ車両を酷使して走行するラリー競技の中で、ケナフボード(一年草)ではもたないのではと思っていましたが、何の支障もなく競技を終えたとか…。
ケナフボード(一年草)の新たな旅立ちだったのではと、今回のパリ・ダカには新たな興味を覚えた瞬間でした。
また、今回は燃料にもバイオマス燃料(菜種油)で何の支障もなくゴールまで完走した車両もあり、まさに世界至る所・場所でエコが浸透してきていると感じる瞬間ではないでしょうか。(COMBAT)


07・02・2007 「ナチュラルローソン」

便利な世の中になりました。

うちから歩いて2分くらいの距離に3軒ものコンビニがあります。
先日そのうちの1軒が閉店したかと思ったら、ナチュラルローソンとしてリニューアルオープンしました。
新しい物好きの私としては早速チェックしに行き、お弁当を買うとなんとビックリ、素敵な割り箸が付いてきました。
「ナチュラルローソンは木づかい運動を実践しています。」
「国内産杉を製材した後の端材を有効利用し、1本ずつのお箸にしました。」
日本の割り箸はもともと端材利用されたものでしたが、かつての間違った環境保護運動によって割り箸バッシングが起き、国内の割り箸製造業者が軒並みつぶれてしまい、割り箸の大部分を中国からの輸入に頼らざるを得なくなってしまった苦い経緯があります。
ローソンさん、分かっていらっしゃる!
木を使わないことが環境保護なのではなく、木をうまく使うことが本当の環境保護なのですよ。
最近のローソンさんはなかなかいいです。
健康に配慮した品揃えを充実させているナチュラルローソンでは、合成保存料や合成着色料を使用した食品の取り扱いを止めたり、原材料は国産使用を優先したり、日用品は出来るかぎり地球環境に配慮した商品を置いてあります。
その他、生鮮食品の品揃えを増やしたSTORE100という店もできているようです。
画一化されたどこにでもあるようなコンビニとはちょっと違いますね。
応援しますよ、ローソンさん。

ちなみにローソンは、アメリカのオハイオ州でローソンさんが牛乳販売を始めたことが起源です。(文:木材バカ四代)


27・01・2007 「木のお医者さん」

木のお医者さんのことを樹木医といいます。

造園業をやっている人が多いのですが、その他に自治体職員や環境緑化の仕事をしている人たちが資格試験をパスして樹木医になり、木の病気を治します。
どんな木を治療するのかというと、お寺や神社や庭園にある老木や古木などです。
それから街路樹もそうです。
これらの木を診断して樹勢回復の治療をされます。
木の病気の原因は菌だそうです。
土中の菌が木の根に寄生して根を腐らせ、次第に幹を枯らすのが悪い菌だそうです。
木にとって大事なのは根ですね。
だから土が大切です。
この菌をやっつけるには土を良くしなければなりません。
土に薬を注入して土壌が柔らかくなるように地中に空気を入れます。
このような治療をしても助からない木があるそうです。
手遅れの木は伐採することになります。
その時が樹木医にとって一番悔しい仕事になるのでしょう。
でも治療に成功した木が、冬の時期には枯れているように見えても、春になって枝一杯の花を元気に咲かせる。
それが樹木医の人たちの願いだそうです。(文:イマイちゃん)


18・01・2007 「日本神話と木の神々」

日本人と木は昔から深いつながりがあったようです。

日本神話に木のことがいろいろでてきます。
昔の教科書では日本神話を教えてくれたそうですが、最近の教科書はご存知のように自虐的な歴史しか載っていません。
日本人らしさって、とても大事なことのように思えるのですが…。


日本神話に登場する神々で「木の神さま」といえば、スサノオノミコト、イタケルノミコト、オオヤツヒメノミコト、ツマツヒメノミコトが挙げられます。
日本書紀によれば、高天原を追われたスサノオノミコトは、御子であるイタケルノミコトを率いて朝鮮半島に天降ります。
しかし「この土地に居たくない」と、土で造った船で海を渡り、出雲国にやって来てヤマタノオロチを退治します。
イタケルノミコトはというと、スサノオノミコトにつき従って高天原から天降ったとき、たくさんの木の種を携えていたのですが、イタケルノミコトは朝鮮半島には種を植えずに、すべてを日本に持ち帰り、九州を手始めにこれを国中に撒いた、といいます。
また、次のようにも伝えられています。
高天原から天降ったスサノオノミコトは、「この土地に金銀の宝はあるが、船が無ければこの宝を活用することができない」と、髭や眉毛などの体の毛を抜いて杉・檜・槙・楠に変えました。
そして、その使い方を定めるとともに、そのほかの多くの木々の種を国中に撒くように命じ、スサノオノミコトの御子であるイタケルノミコト、オオヤツヒメノミコト、ツマツヒメノミコトは、この言いつけをよく守った、と…。
いずれにしても、日本が木々の緑豊かな国であるのは、スサノオノミコトと御子達の活躍によるもののようです。(出展:むすひ 発行:神社新報社)


日本神話を教えなくなった学校教育に代わって、せめて我々材木屋では代々この木の神々の神話を語り継ぎたいものです。(文:木材バカ四代)



09・01・2007 「クスの樹形再生」

髪が伸びてきたので床屋に行こうと自転車に乗り、いつもとは別の道を通ったのですが、そこで不自然な光景が目に映りました。

街路樹のイチョウが何本か植えてある中に、一本だけ低い別の木が植えてあったのです。
それはクスノキだったのですが、幹に麻が巻きつけてあり、説明文もありました。
その内容とは、樹木維持管理のために樹形再生に取り組んでいるということでした。
大きく成長していた木の枝や葉を全部切り落とし、幹も途中から切り落として、棒が立っているような状態にしてしまうのです。
そこから再び木が成長を始めるそうなのですが、何故そんなことを?
不思議に思い、問い合わせ先が書いてあったので連絡してみました。
返答は、樹齢40年以上になり、木が大きくなりすぎて車道に枝がはみ出したり、民家や電線にもあたりそうになってしまって危ないからだそうです。
そのため色々と検討した結果、一度伐って樹形再生をするという結論になったそうです。
クス君も幹からバッサリ伐られたけども、根っこから抜かれなくてよかったですね〜。
長い年月が掛かると思いますが、再び大きく育ってくださいね。
ちなみにクスノキの樹形再生は埼玉県が初の試みだそうです。
全国に広がってくれれば、街路樹のクス君たちも喜ぶのでは?と思いました。

私の問い合わせに長い時間お付き合いしてくださいました造園業協会のご担当者様、どうもありがとうございました。(文:兄貴6)