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コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第366話 「あけましておめでとうございます」 第392話 「高名の木登り」
第367話 「厳島神社の大鳥居」 第393話 「スダレの出番」
第368話 「さすが!抜型屋さん2」 第394話 「東京オアシス事情」
第369話 「お飾り」 第395話 「アイスクリーム自転車に乗って」
第370話 「木材利用促進法について」 第396話 「自分史を書けない自分」
第371話 「厳しいご時世の中」 第397話 「報道されない銀だこの裏側」
第372話 「ブラックオーク」 第398話 「こりゃ、こうりゃん」
第373話 「何かが変わった」 第399話 「和を見る旅」
第374話 「神橋」 第400話 「子供と大人の夏休みの宿題」
第375話 「家の前にある公園」 第401話 「スズメバチと木」
第376話 「世界の中心で森林削減を叫ぶ」 第402話 「阿呆の鳥好き貧乏の木好き」
第377話 「クマゲラはブナの木がお好き」 第403話 「震災合板」
第378話 「板が…ない…」 第404話 「風鈴不倫」
第379話 「品不足盛衰記」 第405話 「復興とバイオマス発電」
第380話 「がんばろうニッポン」 第406話 「社長になって丸十年」
第381話 「おま木」 第407話 「木の日に木とふれあう」
第382話 「北海道出身者と仲良くなる方法」 第408話 「木の日初体験」
第383話 「コールデンウィーク注入」 第409話 「北海道で増毛祈願」
第384話 「シャモジの中のシャモジ」 第410話 「女性木工職人」
第385話 「タケノコとタケの微妙な関係」 第411話 「仏と木と私と」
第386話 「保護観察がやってきた」 第412話 「エコひい木」
第387話 「現代ウッドデッキ最前線」 第413話 「ご近所DIY」
第388話 「板が…ない…その2」 第414話 「木からできた石鹸」
第389話 「ゴールデンウィーク大工」 第415話 「復興ボード」
第390話 「グリーンカーテンを喰う」 第416話 「自作iPhone」
第391話 「瓦礫という呪い」 第417話 「年男のかねつき」


26・12・2011 「年男のかねつき」

今年、私は年男でした。

36?48?いえいえ60です。
でも、振り返って見ますとあまり良い年ではありませんでした。
3月11日の、東日本大震災と原発事故。
沢山の犠牲者が出てしまいました。
胸が痛む悲しい出来事として、忘れられない年になってしまいました。
そして今年も12月、最後の月になりました。
師走になると、忘年会やクリスマスなど忙しい日々が続きます。
大晦日の夜は、紅白歌合戦を見て、年越しそばを食べます。
そしてNHKのゆく年、くる年の番組。
お寺の鐘撞堂から除夜の鐘の音が聞こえてきます。
日本の文化その物ですね。
 
鐘撞堂の建物はケヤキ材が使われることが多いです。
神社仏閣などに使用されている日本の銘木ですね。
ケヤキは木目が美しく光沢があって人気があります。
先日、あるお客さんが無垢の耳つきのケヤキ材をつかい、文字を切り抜いて立体感がある看板をつくっていました。
神社仏閣で使われる木材は、ケヤキの他にヒノキ、スギ、ヒバなどがあります。
その中でも今年、世界文化遺産になった平泉の中尊寺はヒバ材を使っています。

一度は行って見たいと思います。(文:バタヤン)

19・12・2011 「自作iPhone」

携帯電話を自由に操れないワタシ。




携帯メールはほとんどやらないですし、携帯でサイトを見ることもありません。
完全に電話用に使っていました。
しかしついに、スマートフォンデビューを果たしてしまったのです。
なんだか便利な使い道がいろいろあるようです。
ワクワクしてきます。
 
スマートフォンをいじっていたら、愛娘(7歳)が「私も欲しい」と言い出しました。
「自分で作ればいいじゃん」となんとも冷たい父親のワタシ。
しかし杉材を与えると、せっせと作り始めました。
ノコギリで伐って、サンドペーパーで削って、アプリの絵を描いて・・・。
 
完成したのがこの写真。
かなりいい出来です。
息子が早速遊んでおります。
最近の子は与えられてモノで遊んでばかりいて、自らオモチャを作ろうとしませんよね。
わが子ながら大した者だとたくさん褒めてあげました。
使った材料は「幅はぎ単板(杉)」です。(文:木材バカ四代)

12・12・2011 「復興ボード」

先日の話ですが、何度かご注文いただいているお客様からパーチクルボードのご注文をいただきました。

こちらのお客様がお求めのパーチクルボードは、東北に工場がある某メーカー指定でしたので、岩手県の合板工場の復興具合を電話やネットでいろいろ調べてみました。
ネットで調べると“復興ボード”というキーワードがたくさん出てきました。
 
復興ボードとは今年の大震災で被害を受けた合板メーカー3社が連携して作製したパーチクルボードのことです。
パーチクルボードは、本来木材の廃材(梱包材・型枠合板など)や間伐材などが原料ですが、この復興ボードは東日本大震災で発生した被災建築木材から良質なチップを選別したものが原料です。
震災ででた瓦礫の処理が9か月経った今でも問題となっていますが、この問題の解決策のひとつでもあります。
すでに岩手県の仮設住宅ではすでにこの復興ボードが導入され、瓦礫処理、仮設住宅の建設資材、被災地の雇用の確保といったたくさんの役割を果たしています。
大変すばらしい取組みだと思います。
 
つい先日、某有名家具チェーンで本棚を見たのですが、棚板の中芯はやはりパーチクルボードでした。
表面に化粧合板が貼られていたので、そのパーチクルボードが国産品かどうかはわかりませんでしたが、復興ボードなど被災地の製品がどんどん使われて復興がより早く進んでくれることを望みます。(文:くりすけ)

05・12・2011 「木からできた石鹸」

今年の秋は気温変化が激しかったですが、あっという間に今年も後一ヶ月となりました。

先日家でくつろいでいた時に、新聞の新製品紹介欄が目に飛び込んできました。
その商品は、長野、伊那の森林整備で伐採した赤松と竹を使用した炭の石鹸でした。
伊那炭化研究所が約800度の高温で炭化させた後、1000分の1ミリ単位まで粉砕して作った微粉末をせっけん素地に配合しているそうです。
これらの微粉末は老化した角質を落とすスクラブ効果が期待でき、肌のツッパリ感も少ないそうです。
最近は炭石鹸の数が増えていますが、木からできたいろんな炭石鹸が出ていてうれしいです。
炭石鹸の種類は樹木の種類によって性質が異なるそうです。
いろんな樹木が人間の生活に役立っています。
木を使うことによって、樹木を育み、森林整備を進めてほしいと思います。
そうすれば洪水や地震などの自然災害から地域を守り、さらに人の心を癒してくれるという森林の持っているパワーを存分に出してくれることでしょう。
 
日によっていくつかの炭石鹸を選んで、夜のバスタイムを楽しんでみたらいかがですか?
人によってはお肌に合わない場合もあるようなので、ご注意あれ。(文:菊ちゃん)

28・11・2011 「ご近所DIY」

毎朝晩の通勤路に、夏頃から通る度に気になっていた事がありました。

それは、とある庭付き戸建の庭での事です。
その家の駐車場から庭、玄関へと続く通路らしき所へ柵を作ろうとしていたらしく、日に日に変化、出来上がって行く様子を何故か楽しみながら通っていました。
その家は庭木もかなりあり、木が好きな家なんだなと思い、柵もその木にうまく馴染むような出来栄えに見えます。
材料は米松のツーバイ材で作られており、なかなかの出来だと自分勝手に思いました。
当初は大工さんが作っているかと思いきや、すべてその家の方(どう見ても自分より年配者)が作っていた事に気づき、前職は大工さんかと思わせるような道具などが車庫の中にズラリと並んでいて、車庫の中で木取りなどもし、思わず立ち止まって見てしまったのは言うまでもなく、ここまで来ると日曜大工をはるかに越えた本職にしか見えず、これだけ道具が揃っていればある程度の事は出来てしまうだろうと感心すると同時に、我が家の車庫の棚も未だ途中までしか終っておらず、我が家の棚も宜しくと言いたいくらいでした。
その後の進行が見られないことから、完成したんだと自分勝手に思い込みつつ、毎日のようにその場所を通り、次は何かと期待しながら通勤している今日この頃でした。(文:COMBATTO)

21・11・2011 「エコひい木」

“えこひいき”と聞くとあまり良いイメージはわかないですが、港区が始めた“エコひい木”には大賛成です。

今年の10月から、港区で国産木材使用義務付け制度がはじまっています。
床面積5000平方メートル以上のビルを建設する業者に、協定を結んだ全国32の自治体の木を使うことを義務づける制度です。
国産材の使用を奨励し、森林の荒廃を防ぐことを目的としているようです。
木材の耐火性を事前にチェックするといったコスト増に多少なったとしても、違反の罰則はないようですし、国土の保全に役に立つ試みはどしどしやるべきだと思います。
林業は、昭和30年代後半の木材輸入自由化によって、合板の5%を除いてほとんど関税が無い“自由貿易の優等生”です。
自由貿易の結果、今の林業の状態になってしまっているのですから、民間の努力はもちろんのことですが、行政にもいろいろな取り組みを一納税者として期待しています。
でもTPPが発効したら、こういった取り組みも非関税障壁としてやり玉にあがっちゃうんでしょうかね。(文:ドサンコ)

14・11・2011 「仏と木と私と」

御仏前にと線香を買いに行き、数珠が破損していたのを思い出しました。

ついでに買っておこうと拝見。
天然石、木、珊瑚など色々ありました。
もちろん買った数珠は木製の物ですが、決めるのに時間がかかりました。
黒檀、白檀、紫檀、杉、檜、梅、桜、柿、楓、柘植、菩提樹など樹種の種類が多く迷ってしまったからです。
神仏に関する物ですから、釈迦がその木の下で悟りを開いたと言われる菩提樹が良いと思いましたが…
しかし、結構なお値段なので菩提樹はあきらめました。
他の数珠も色々見て回り、楓が玉の模様が綺麗でいいなと思いつつ決めかねていました。
結局、無難な黒檀の数珠を買いました。
店内の他の仏具も見て来ましたが、お線香、数珠、仏壇、仏像、灰など神仏に関する物は木から作られている物が多いと改めて思いました。
買った数珠は、まだ使用せずにそのまま閉まってあります。
使用する機会が無いと良いのですが、年齢と共にそうはいかなくなるのでしょうね…(文:兄貴6)

07・11・2011 「女性木工職人」

30日に放送されたTV東京の「トコトンハテナ」はご覧いただけましたか?

今回のコラムはテレビつながりということで、先月にテレビに出演されていた当社のお客様を紹介します。
それは、夕方のニュース番組の中の特集コーナーで10分くらいの放送時間でした。
何の特集かといいますと、女性の木工職人ということで紹介されました。
その女性はOLとして働いていた時期もあったのですが、木が好きで物を作ることも好きで、木工の世界に入ったそうです。
当時は女性が職人になるのは珍しく、技術を教えた師匠も続けられるのかと半信半疑だったそうですが、今では「ゆき工房」を立ち上げて独立してがんばっています。
ゆき工房では無垢の材料にこだわり、木のつみきや、パズル、マスコットの人形、額縁など作っています。
どの製品も女性らしくやさしいデザインでかわいいものですが、その中でも特に自分の目を引いたのは椅子ですね。
曲線を生かした見事な出来栄えです。
その放送の後、問い合わせや注文があって喜んでおられました。
最近は様々な業種で女性の頑張りが目立っていますが、我々男性も頑張って社会を盛り上げていきましょう。(文:ゴン)

31・10・2011 「北海道で増毛祈願」

新幹線、特急を乗り継いで、北海道・旭川に行ってきました。

これで、飛行機・車(フェリー)・列車と、3方法で北海道に上陸した事になります。
後は、自転車・徒歩のみ。(これは無理ですね)
今回は、旭川の林産試験場の訪問が主な目的です。
ここは、道産木材の性能向上と需要拡大・競争力アップにつながるよう、色々と実験・研究・開発を日々、行っている所です。
以前から興味があった、腐りにくい木材の研究成果を聞くためです。
直前のアポイントにも係らず、とても丁寧に対応していただき、感激しました。
さすが旭川は木材の町。
こんなに立派な施設があるなんて、羨ましいです。
旭川には、朝一番の特急で着いたのですが、駅に降りてビックリ。
ホームから改札口に向かう通路の壁・天井が、タモの板で埋め尽くされています。
その数、9万枚とか。
そのほとんどが、人が集まる駅のため準不燃処理されています。
その一枚、一枚に寄付をした人の名前がローマ字で刻まれています。
旭川駅はまだまだ改築中ですが、完成した暁にはさぞかし素敵な駅になっているでしょう。
 
翌日は、高倉健・倍賞千恵子出演の映画『駅・STATION』1981年の舞台となった留萌・増毛の探訪です。

特に増毛は、大好きな明治から昭和初期の木造建築がたくさん残っています。
わくわくしながら増毛に向かいました。
しかし、台風の影響で、大雨のため車から降りられません。
やっと降りた留萌線終着駅の増毛駅は無人駅でした。
映画ではあんなに活気ある駅だったのに…
 
追伸:お土産のお知らせ.
この切符を持っていると、髪の毛が増えると噂の『増毛駅』入場券を3名の方に差し上げます。(文:Akio)

24・10・2011 「木の日初体験」

自宅からほど遠くない距離なので、毎年行こう行こうと思っているうちに早20数年…

恥ずかしながら先日ようやく「木の日」に木場公園デビューすることができました!
その日はまだ10月になったばかりだというのに、朝から薄曇りの少し肌寒い陽気でした。
が、それにもかかわらず会場に着いてみると小学生くらいの子供達や、おとうさん、おかあさん、おじいちゃん、おばあちゃんなどなど、まだ始まったばかりの時間だというのに、とにかく公園内、超満員の大盛況なんです。
うちの社長がどこぞのブースに詰めているというので、ちょっとひやかしにでも行こうか〜なんて考えていたワタシも超びっくりで、社長のいるブースを探し出すのも一苦労してしまったほどでした。
出し物としましては、子供達を対象としたものも多く「キップラ」なる木の積み木で遊んじゃお〜コーナーや、「丸太切り」や「すのこ作り」など木と触れ合うことを中心としたブースがあったり、本格的な「江戸指物」実演販売や「かんな削りコンテスト」「樹種当てクイズ」などなど、子供から大人まで幅広く楽しめる数多くのいろんなアトラクションが用意されていたのにはかなりビックリでした。
で、うちの社長はと言いますと…
「ワリバシを使うことは森林破壊になるのではなく森林保護になるんだ!」


という大きなペナントの下で、子供達に「ワリバシでゴム鉄砲の作り方」を指南しておりました。
「自分で作ったワリバシゴム鉄砲でそのあと射的を楽しんでもらおう」という、これまたなんとスバラシイ企画なんでしょう!!!
2日間で数百人がゴム鉄砲作りに訪れたというのも当然のことでしょう。
中央付近には飲食コーナーもあり、そこで購入した塩大福もとてもおいしく、短時間でしたがワタシ自身も十分楽しめました。
「来年は子連れで来るぞ!」と誓いを立て会場を後にしたのでした。(間に合わん!) (文:正さん)

17・10・2011 「木の日に木とふれあう」

先月、44年ぶりに深川第四中学校の同窓会が銀座で行われました。

今年で還暦を迎え、みんな年をとりました。
会場では、忘れていた想い出話に盛り上がり、ちょっと浦島太郎になったような気分に。
最後は校歌を歌って幕を絞めました。
私が中学生だった昔は、深川第四中学校の周辺は、細田木材さんの製材所があり、運河には貯木場がありました。
雨が降るとヘドロの臭いが風と一緒にただよってくる下町でした。
現在、木材関係会社はほとんど新木場に移転して、その跡地が都立木場公園に変わり、イベントなどに使われています。
先日、その木場公園で第31回「木と暮らしのふれあい展」が開催されました。
木造住宅や木の良さを見直し、木材の利用促進を図るのが目的ですが、東京では毎年十月の第一週の週末に行っています。
ちなみに十月八日は木の日です。
十と八を組み合わせると木になることから、昭和52年に木材青壮年団連合会などが定めたようです。
当日は秋晴れで、会場にはたくさんの人が集まりました。
いろんな展示や企画がありましたが、木工教室が一番人気がありました。
木を使って物を作る喜び、出来上がる満足感。
子供達には忘れないと思います。
他には、丸太切りや、竹とんぼ作り、カンナ削りの体験など。
木のぬくもりが伝わってきたのでは、ないでしょうか?

森林を育てる環境のことも考えて、木の素晴らしさを大切にしていきたいと思います。(文:バタヤン)

08・10・2011 「社長になって丸十年」

気がつけば社長になって丸10年になろうとしています。

いろいろありました。
いろいろ変えてきました。
止むを得ないこともありましたが、信念を持って変えてきたつもりです。
その信念があったからこそ、今があるのだと思います。
 
日本の総理大臣は毎年変っていますよね。
いくら信念があっても、1年では何も出来ないのではないでしょうか。
しかも最近の総理大臣に信念があるようには見えないし、あったとしても国民に伝わってこないし、各閣僚にも伝わっていないように感じます。
 
企業が10年生き残る確立は30%だそうです。
だとすると、よくやってきたなぁとも思いますし、まだまだ頑張らないとなぁとも思います。
先日の台風で倒れた鳥越神社のヒマラヤスギのように、外側から見ると立派だけど、実は内部が腐っていた…というようにならないようにしたいです。
鳥越神社のヒマラヤスギは、敷地が狭いので根を広く張ることができませんでした。

木の根にあたるところは、企業で言えば経営理念です。
これからは今まで以上に皆さんにワタシの信念が伝わるように、また社員にも伝わるように取り組んでいきます。
今後ともよろしくお願いいたします。 (文:木材バカ四代)
03・10・2011 「復興とバイオマス発電」

あの大震災から半年が過ぎました。

復興への道をたくさんの処理できないがれきが防いでいるようです。
そんな中、先日の産経新聞に興味をひく記事がありました。
「山形県村山市のバイオマス発電所が、気仙沼市の被災地から出た木材系がれきを受け入れて、木質チップ状にして原料として発電している。」

受け入れている量は、同市内で発生したがれきの1パーセント程度にすぎないそうですが、電力不足と復興に役立つすばらしいことです。
先日の弊社社長のブログで、セイホクさんが石巻市でボイラー燃料やパーチクルボードに震災ででたがれき処理に再利用していると載せていましたが、セイホクさんだけでなく他にもたくさんの企業が動いています。
またバイオマス発電といえばこんな記事が…
「東北3県で発生した2300万トンのがれきのうち、7割が木材。復興に欠かせないがれき処理。電気不足解消で、木質バイオマス発電の貢献度は大きい。復興予算の第3次予算で、東北に約10か所のバイオマス発電所建設計画を盛り込んだ。バイオマスは太陽光や風力発電と異なり、天候に左右されない安定的な発電が可能だ。農水省の試算だと、全国の山林で未利用の間伐材などを活用すれば、発電可能量は100万キロワットと原発1基分に相当する。木質チップは、火力発電所やセメント工場が燃料の一部に使うようになり、価格が7年ほどで10倍以上に高騰した。間伐材は山から切り出したり、運搬する費用が高く、放置されたままのものが多く、有効活用されていない。」

「新日鉄釜石製鉄所は、大津波で商店や住宅が流された岩手県釜石市の復興のため、卸電力事業(IPP)の石炭火力発電所の燃料に使う木質チップの量を増やす方針だ。釜石製鉄所の関連企業にも大きな被害が出るなど、多くの人が働く場所を失っており、間伐材の活用で、森林に囲まれた釜石市の林業雇用につなげる。」

間伐されていない放置された森林は、表土の流出が著しく、森林の水源かん養機能が低い為、土砂崩れ等の原因となり問題となっています。
この発電が復興につながる希望の明かりになってくれるでしょう。(文:くりすけ)
26・09・2011 「風鈴不倫」

9月中旬に台風が来たせいなのか近頃、朝夕は秋めいてきました。

ちょっと遠慮がちに響く風鈴の音色が、自転車で散歩していたら聴こえてきました。
風に消えてゆくその音色は、秋の虫の鳴き声と共に涼を感じさせてくれました。
秋の夕暮れの雰囲気がよりいっそう味わい深く趣のあるものでした。
その風鈴は竹細工で作られていて、懐かしく、見た目にも涼しいものでした。
音色は風が弱い時はチリ、チリと鳴り、強く吹くとチリ〜ン、チリ〜ンと奏でていて、空間全体を心地良くしてくれます。
そういえば風鈴はヒーリング効果やリラックス効果があるそうです。
風鈴の由来は古代中国で、風に揺られて鳴る音で魔よけになるとされていたことからだとか。
仏教と共に日本に伝わり、平安貴族が自分の家に吊るしたのが始まりと言われているそうです。
昔の人達は夏の暑さをただ辛いものとせずに楽しんで乗り切ろうとした、その発想に心の豊かさが感じられます。
来年の夏は竹細工の風鈴で夏を乗り切りましょう!(文:菊ちゃん)

20・09・2011 「震災合板」

三月に起きた震災から早半年が過ぎましたが、未だに各地には瓦礫の山が残る状況です。

瓦礫の中には津波で辿り着いた流木や家屋の破損による建材などが数多く含まれています。
既に例年の10倍もの処理をしているようですが、未だ追いつかない状況の中、新木場の問屋にも震災合板(津波を被った泥まみれの合板)などが入荷し、タイミング良くその合板を売る事が出来、多少なりとも復興支援につながればと思っています。
今回入荷した震災合板は、針葉樹合板12mm3×6ですが、津波をまともに被り全体泥だらけと言う合板ですが、ある程度の泥を落とした状態での入荷でした。
一度全体に津波を被っているため周りが乾燥状態になり、一見針葉樹合板には見えず、もろさが出ている合板です。
今回の使用目的は、ある程度の強度が確認できればOKな所だったので使うことができました。
今後も使用チャンスを見つけ、多少なりとも復興支援できればと思う所です。
皆さんも是非震災ベニアがある事を覚えていてください。
震災の傷もまだまだ癒えぬ間に、台風12号の被害がありましたね。
大雨により各地で多大なる被害がありました。
ニュース映像には、山崩れ、川の反乱などが目立っていましたが、流木も結構写っていました。
橋などに引っ掛かり、束になってかなり目立つ存在になっているように感じます。
既に例年の10倍もの処理を行っている流木の処理、新たな災害により増えていく流木をどのように処理し、また何時頃までかかるのか自分にはまったく分かりませんが、流通してくれば積極的に使っていきたいと思っています。(文:COMBATTO)
12・09・2011 「阿呆の鳥好き貧乏の木好き」

歌は世につれ世は歌につれといいいますが、歌だけではなく、ことわざも同じではないでしょうか。

暮らしの中に深く入り込んでいるモノが、ことわざの題材として使われ、当然“木”を題材にしたものも多いように思います。
ただ私自身もそうですが、年々語彙が貧しくなってきており、せっかくのことわざも辞書の中にだけ残り、全く使われなくなっている言葉が増えているようにも感じます。
残念だなと思う反面、使われなくなってよかった!と思う言葉もあります。
「メッキが剥がれる」なんて言葉のように、それを仕事にしている人間にとって人聞きの悪い言葉のことです。
それが表題のことわざ。
意味は、趣味や好みはその人の境遇によって異なるという意味のようです。
ただ言葉だけをなぞると、全国のバードウォッチング愛好者や当店のような材木屋がカチンときそうですよね。
辞書の中だけに残るようになったのは、内容が共感されなくなったからなのか、文として長すぎて使いづらいからなのか、どちらなのでしょうかね?
ちなみに、このことわざでいう木は、一般的な木ではなく盆栽のことを指します。
なんだそれならいいか!と言ってしまうと、今度はまた盆栽業界の方から怒られてしまいそうですね。(文:ドサンコ)

05・09・2011 「スズメバチと木」

スズメバチの巣の原材料は何かご存じですか?

実は木なのです。
灌木や木の皮を噛み砕いて唾液と混ぜて団子状にし、運んで巣に張り付けています。
色々な模様の巣がありますが、使用した木によって模様が違うのです。
また、スズメバチは肉食と思っている方も多いと思いますが、実は肉食ではないのです。
昆虫などは幼虫に食べさせるために取っているだけで、スズメバチ自体は幼虫の唾液や樹液が食料だそうです。
樹液の出ている木を見つけると自分たちの食事場所として確保します。
驚くのは、見張りをつけて他の巣のスズメバチや昆虫が来ると威嚇し追い払うそうです。
時にはスズメバチ同士で樹液をめぐって争奪戦をすることも。
樹液はスズメバチにとってとても大事な物であることが分かります。
樹液の出ている木を見つけたら、スズメバチが居る可能性が大です。
刺されないよう、その場所から速やかに離れたほうが良いでしょう。
カブト虫にはスズメバチの針や顎でも歯がたたなく、同じ場所で樹液を吸ったりしています。
虫取りをする時には十分注意してくださいね。
子供の頃は毎年虫取りに行っていたのでハチに刺されたこと数度・・・
蚊に刺されても痒いだけですが、ハチに刺されるとかなり痛いです><(文:兄貴6)

29・08・2011 「子供と大人の夏休みの宿題」

八月も後半になり、子供の夏休みの宿題である工作の材料を探しに近所のホームセンターに出掛けました。

そこには、本棚や小物入れなどキットとしてセットされているものなどがありましたが、自分が目をつけたものは様々な形をした木端でした。
それを子供の想像力に任せ選ばせて買って帰りました。
さっそく製作に取り掛かりましたが、実はその木端は形も様々でしたが、木の種類もいろいろな物が混ざっていたのです。
もちろん子供はそんなことは知らずに選んだわけですが、材木屋の父親としては黙っているわけにはいきません。
ひとつひとつの木の名前と写真を図鑑で見せて、その特徴を読んで聞かせたりしながら作り上げていきました。
ちなみにその木端の木の種類には、杉、タモ、ブナ、ツガ、アユースがありました。
それぞれ模様や硬さなどの違いに子供も気が付き、「木っていろいろあるんだねー」と驚いていました。
最近はなかなか木を触る機会はない子供たちでしょうが、このようなことで少しでも木に対する愛着がわいてくれればよいなーと思った父でした。
写真は小学2年の息子が作った、題して「ビー玉ころころ迷路」です。(文:ゴン)

22・08・2011 「和を見る旅」

先日、材木屋仲間と久しぶりに研修旅行に行ってきた。

北陸と奥飛騨を、駆け足で町並みを巡るバス旅行。
初日は、富山井波の瑞泉寺と、彫刻の町並み見学。
井波は欄間などの彫刻彫りが有名で、家の中から楠木(樟脳)の匂いが漂っている。
昼食は、金沢東の廓のお茶屋さん。
軒先が低く、格子がきれいで、明治・大正時代を感じさせる町並みだった。
翌日は奥飛騨の白川郷合掌造り集落の見学。
ここに来たのは3回目なのであまり見るところが無い。
その後、郡上八幡へ。
水が町のあちこちに流れ、家並みも戦前の面影を残す。
ちょうど郡上踊りのシーズンで町にも活気があった。
そこから高速道路で名古屋まで走る。
緑の多い町並みからコンクリートの多い都市に来ると、夏の暑さを余計に感じる。
今回の研修旅行はどの地も町並みが整備され、2・3階建ての木造住宅が多く、無粋なシャッターは無く、立格子の家が多い。
外からはあまり中が見えず、光と風が適度に入る格子は日本の家にとても合うと思う。
最後に寄った郡上八幡は、町並みも落ち着いた雰囲気で時がゆっくり流れている。
東京でも、家の外回りに木材を使った住まいが増えたら、暑さも和らぐのではないかと思った旅行だった。(文:Akio)

12・08・2011 「こりゃ、こうりゃん」

最近、いろんな意味合いがありまして車で出張に行くことが多くなりました。

.まず、何より出張経費が新幹線に比べ安くすむ。
さらに、トラックで合板を積んで行けば通常の発送時コストがかからないのでお得。
イヤになったら、いつでも帰って来られる。
などなど、良いこと尽くめなのです!(笑)
とは言え、総走行距離は毎回1000キロ前後になりますので、すっかり急下降してしまったワタシの体力的には結構キツイものがあります。
そんな時、憩いのオアシスとなってくれるのが、高速のサービスエリア(SA)です。
それがまた、最近のSA(特に関東近郊)は複合型とでもいいましょうか、巨大な施設に多数の店舗が入っていて、大抵のジャンルの食事が取れてしまったり、デパ地下のような有名和洋菓子店や食品総菜のお店などがずら〜っっと並んでいて、うろうろしていても飽きないんですよね〜。
先日も、例によって関越道の三芳SA内をうろうろしたあと、ちょっとくたびれたのでそばにあったイスにちょいと腰掛けたのですが、その時でした。
となりに座っていた親子さんから「お母さん、このイス変わっているね〜」と聞こえてきたのです。
ふと、下を見ると確かに変わっている・・・「ん、っていうか、これコウリャンじゃんか!」

そうなんです、この長イス、なんと高粱ボードで出来ていたのです。
「へ〜いいじゃん!」私たちは普段は素材しか見ておりませんので、こういった完成品として生で見る機会はあまりなく、それだけに大感動してしまいました。
あのコウリャンがこんな立派になるとは!!!
なにか「自分が育てた子が社会で立派に活躍している」ところを見た親のような気分になり、非常に興奮しながら、バチバチ写真を撮ってしまいました。
なかなか人がいなくならず苦労しましたが、願わくはこの素材が弊社倉庫より出荷されたものであって欲しいなぁ〜いや、絶対そうだ!
などと思いながら帰路に着いたのでした。(文:正さん)

08・08・2011 「報道されない銀だこの裏側」

夏、真っ盛り。

暑い日が続いて、熱中症になりそうな毎日です。
我が会社では15%の節電に協力して、エアコンを使わずに業務用の大型扇風機を設置して暑さを忍んでいます。
暑いです。
暑いにもかかわらず、近所にタコ焼屋さんが開店したのでタコ焼を買いに行きました。
なんと懐かしい、経木の船にタコ焼が盛り付けてあり、より一層美味しそうに見えました。
銀だこが売れている秘密は、実はこの経木にあったりして…。
私が子供の頃、乾物屋によく買い物に行かされ、当時はお惣菜などをグラムで売っていたのですが、経木で包装されていたことを思い出しました。
経木はかなり昔から使われていたようで、材質は主に、スギ、ヒノキ、赤松が用いられています。
柾目で節のない板を薄く削り、食品を包装する材料などに用いられていました。
最近は、経木を使う包装の需要が少なくなりました。
ポリ袋や発泡スチロールなどの石油製品が多用されるようになりましたね。
天然の素材でつくられた経木は、食品の湿度を適度に保ち、さらに木の香りがその食品をより一層おいしそうに感じさせてくれます。
経木に包まれたおにぎりなんか最高です。
ちなみにブータン王国では、法律でポリ袋を禁止しているそうです。
さすが、スローライフの仏教国。
原発なんかもないはずです。(文:バタヤン)

01・08・2011 「自分史を書けない自分」

当店サイトの社員紹介のページを更新しました。

それぞれの個性が出ていて面白いです。
人に歴史ありですね。
小さい頃の写真が今と違って(笑)、カワイイ!
嬉しいことは、社員のみなさんがみんな木が好きでいてくれること。
孔子さんもこう言っています。
 
「是を知る者は是を好む者に如かず 是を好む者は是を楽しむ者に如かず」

会社にも個人にもそれぞれ過去があり、未来があります。
過去は消せないですが、肯定的に過去の記憶を摩り替えることはできますね。
未来については、会社がどんな未来を描いているのか、社員のみなさんも共通目標として認識してもらい、各自の未来ともリンクしてもらいたい。
そんな気持ちです。
未来は勝手にやってくるかもしれないけど、思い通りの未来にしたければ、きちんと描いておかなければいけないのかなと思います。
そして、日々、木を好きでいて、木で商売できることを楽しむことを忘れないでいたいと思っています。
 
追伸:メディア掲載実績のページもつくってみましたので、ご覧ください。(文:木材バカ四代)
25・07・2011 「アイスクリーム自転車に乗って」

毎日暑い日々が続きますね。

今年は節電も重なり、公共機関などでは空調の温度も高め設定なので、例年の夏より更に暑く感じます。
この今年の暑さは私の食生活にも大きく影響しております。
そう“アイスクリーム量の増加”
今年はかなりの早さで消費しております。
アイスといえば先日ネットのニュースで、中国の方が“アイスの棒だけで自転車を作成した”とのこと。
なかなか面白いアイデアですよね。
調べるとアイスの棒でいろいろ加工品を作っているニュースがたくさんあります。
アイスの棒の木質は、シナの木が多く使われてます。
姉妹店でもシナ合を取り扱っております。
http://www.gouhan.net/plywood-sina-tomo.html
 
シナの木は白くて柔らかく加工性に優れているので、アイスの棒の他にも昔から民芸品や割り箸・マッチ棒の芯材にも使われていました。
現在は広葉樹合板として建築材や家具・抜型用合板に使われております。
抜型用合板の営業を担当している私にとって一番愛着のある材料です。
シナ材は量が少なくなり、価格が高騰してきました。
アイスの棒も現在はアスペンやポプラが主に使われています。
シナ材はトゲが少なく、匂いやクセの少ない木なので、なくなって欲しくないです。(文:くりすけ)
18・07・2011 「東京オアシス事情」

梅雨が明けて本格的夏が到来し、気温もグンと上昇した今日この頃です。

東京北区にある旧古河庭園に行って来ました。
入り口を入ると小高い丘に洋館があり、そして洋園と日本庭園がありました。
その洋と和の調和がすばらしく美しかったです。
パンフレットに載っていた「心」の字に似せて造られたと言う池は日本庭園の中心にありました。
この心の字の池はどこから見ても絶景の眺めとなるように計算されているそうです。
日本庭園の入り口には竹を周りに配置したかやぶきの門で緑の静寂に調和して落ち着いた美しさを持っています。
周りは樹木に囲まれていて空気はとても清んでいます。
そして吹き抜ける風がとても気持ち良い場所でした。
そのせいか日陰が涼しいので沢山の人が休んでいました。
ふと上の方を見渡せば庭園の向こう側にビルが見えます。
技術の発展が進む現代ですがいつまでも変わらぬ場所であってほしいと願いながら歩きました。
これからの暑い季節は緑の中で涼むのも楽しいです。
皆さんも今年の暑さ対策は十分にお気を付けください。(文:菊ちゃん)

11・07・2011 「スダレの出番」

梅雨本番ですが、夏の暑さも本番を迎えようとしています。(すでに暑い)

今年の夏は、原発の影響から節電が全国的に叫ばれ、エアコンの使用が自粛傾向のようですね。
家電量販店ではエアコンに代わる扇風機が飛ぶように売れているとか。
我家では遂に、こいつの出番がやって来ました。
簾(スダレ)です。
簾、葦からで出来ていて、川淵などによく生えています。
窓の閉めっきりでは暑さの限界に来ましたので、例年のようにいつもの窓へ取り付けました。
そんな景色を見ると、改めて夏が来たなと思います。
簾は昔から夏になると、家の窓などに吊るし、日よけ、眼隠しと幾通りも役に立ち、見た目にも風流さも感じることができます。
窓の外に掛けるため、雨風おひさまに直接さらされることから、数年に一度取り換えなければいけませんが、取り換えの際にはご苦労様と一声。
昨年新しく交換し、今年はまだ使えそうなので去年物で今年の夏がスタートした気分です。
我が家は、毎年あまりエアコンを使用する事は少ない方だと思っていますが、節電が叫ばれている今年の夏、簾も掛けた事だし、窓を開け自然の風を感じながらこの夏を過ごしてみたいと思っています。
あえて無理や我慢はしない程度に…。 (文:COMBATTO)

04・07・2011 「高名の木登り」

失敗を全くしない人間はいません。

ただ恥ずかしいことに、私の場合仕事のうえで簡単なミスをすることが多いのです。
そのせいで、日々多くの方に迷惑をお掛けしていると反省しています。
なぜ自分はこんなに凡ミスが多いのか?
そして来月のコラムをどうしようか?
そんなことを考えて新聞を読んでいたゴールデンウィークのある日、徒然草の有名な一説を解説した記事を発見。
それを読むことで、自分の凡ミスの原因がはっきりとわかったのです!
それはこんなお話でした。
木登りの名人が、自分の弟子を高い木に登らせて枝を切らせていました。
木の一番高いところ(一番危ないところ)に弟子がいるときは何もいわず、降りるときに家の屋根と同じくらいの高さで「気をつけて降りるように」と声をかけました。
「あれくらいの高さなら、飛び降りても平気なのになぜ声をかけるのか?」と兼好法師がたずねたところ、名人はこう答えました。
「めまいがするくらい高いところでは、怖くて自分で気をつけるだろうから何もいう必要はありません。失敗は簡単だなぁと思うところで必ずしてしまうものなのです。」

兼好法師は、その名人のいったことが聖人の教えに近いものがあり感心した、といったものです。
記事を読んで、内容がものすごく腑におちました。
同時にふと、思いました。
徒然草の時代である700年以上も前にこういった教訓があるということは、ずっと昔から人は簡単なミスをしてきたということ。
つまり、私のやってしまう凡ミスも日本の長い歴史のなかではよくあることで、気にすることは無いということだ!
ということにはならないので、これからもう少し気をつけます。(文:ドサンコ)

27・06・2011 「瓦礫という呪い」

東日本大震災で生じた瓦礫は約2500万tと見込まれており、そのうちの約7割が木質系とみられています。

圧倒的に木材が多いようです。
数字からみても木造建築物が多かった事がうかがえます。
この木質系廃棄物を利用し、発電用燃料に使う計画がでているそうです。
素晴らしい事だと思いますが、果たして実現するのでしょうか?
被災地に発電所を1基建てる費用が40億円程度とみられています。
でも、実際にはどれくらい費用が掛かるか分かりませんし、建てることが決まったとしても完成までにどの位の月日が必要なのか?
その間の廃棄物の保管場所はどうするのか?
燃料に使えそうな木質系廃棄物はおよそ500万tとみられ、莫大な量です。
仮に発電所が完成し、稼働すると被災地の電力消費量数年分は瓦礫で発電が可能とみられています。
その後は使用されていない間伐材を燃料として利用する話がでているそうです。
昨今では環境問題の取り組みなどで間伐材大分見直されてきています。
今回もその一例ですが、まだまだ利用されていないのが原状ですし、補助金(税金)をバンバン投入して間伐材を燃料とし利用するのが良いのかどうか疑問が残ります。
発電所計画が実現したとして、燃料が確保できずに数年で稼働停止にはならないように、しっかりとした計画はたててもらいたいと思います。(文:兄貴6)

20・06・2011 「グリーンカーテンを喰う」

2011年3月11日に起こってしまった東北大震災による、福島の原発事故で電力の供給不足が懸念されている今日この頃。

「節電」は日々のキーワードですが、観測史上最速で沖縄の梅雨明けの発表があり、今年の夏も猛暑が予想されていて節電をするのにも苦労しそうです。
我が家では、電球をLEDに交換したり、子供に冷蔵庫の開閉を減らしてよと言い聞かせたり、小さなことから節電を心懸けています。
さらに、エアコンの使用を控えようと最近よく街で見かける様になった「グリーンカーテン」の制作を始めました。
グリーンカーテンとは、アサガオやヘチマのようにツルが伸びて何かに巻き付いて伸びる種類の植物(ツル性植物)で作る自然のカーテンの事です。
葉っぱの間をすり抜けてくる涼しい風は、自然のエアコンのようで室内温度を2℃下げたというデータもあるようです。
それから野菜を収穫できたりで良いことばかりです。
ちなみに我が家はキュウリで挑戦してますが、私の住んでいる街の市役所の庁舎でもゴーヤによるグリーンカーテンが作られていて、秋には収穫されて市民の希望者に配られるそうですよ。
なにはともあれ福島原発事故が一日でも早く収束し、一日でも早く被災地の復興がなされて、被災された方々の日常生活が取り戻されて笑顔が戻りますよう心からお祈りして、自分にできる事をコツコツと続けていきたいと思います。
余談ですが、埼玉県がいちはやく手を挙げたメガソーラー発電計画が成功すれば良いなぁ。(文:ゴン)

13・06・2011 「ゴールデンウィーク大工」

今年も一昨年、昨年に続きゴールデンウイークに実家のリフォームを行いました。


お隣が建直しをして、境の我が家の朽ちた物置が丸見えになってしまいました。
そこで、物置を解体して、またまたフェンスを作りました。
今回は、竹垣に挑戦です。
配達の途中で元赤坂の東宮御所の周りに作られた四つ目垣を見て、シンプルで威圧感もなく、将来生垣の基礎にもなる四つ目垣に決めました。
材料は仲間の竹材屋さんで購入し、間口も二間ほどだったので延べ三日ほどで完成です。
難しかったのは、竹と竹をシュロ縄で結ぶ、いぼ(男)結びです。
もともとロープワークは苦手で、消防団で必須の、巻き結び、本結び、もやい結びもやっと覚えた私です。
本当は、いぼ結びも適当で、何年かしたらバラバラになりそうです。
その前に樹木を植え、生垣にしなくては。
 
今回の大震災でも、ブロック塀や大谷石の塀は壊れたところが多かったそうです。
78年の宮城県沖地震では、老巧化したブロック塀の下敷きになって、18人の方が死亡しました。
その後、壊れたブロック塀は生垣に改められたそうです。
竹や樹木で作った生垣は、見た目も優しく安全です。
皆さんも、連休にウッドフェンスや竹垣に挑戦してみては?(文:Akio)


06・06・2011 「板が…ない…その2」

早いものでまもなくあれから3ヶ月が過ぎようとしております。

あれとはもちろん「大震災」です。
まだまだ復興には時間がかかりますが、一歩ずつ進み始めたと思います。
当時弊社の倉庫は一時的に「空っぽ」の状態になりました。
輸送経路の寸断が最大の原因でした。
しかしそれは時間の経過と共に復帰することができ、今では順調に輸送されてきており、倉庫の中も画像のように多少は潤ってきております。
順調にいかないままなのが、材料の調達と価格の維持です。
まあこれは震災以前からのことなのですが、ここにきて状況は本当に切迫しております。
一般の建築関連資材ももちろんですが、「抜型用合板」に関しては現在、本当に原材料の調達が困難を極めております。
原因としては、基本的なことですが「木材そのものの減少」が大きな理由です。
それにより「木材の伐採制限」をかけることになり、市場に出回る量が激減、希少価値が高まることにより、価格が高騰するという経済の自然な流れになってしまっております。
先だって北海道にある国内合板工場を廻ってきましたが、どこも口を揃えて「非常に厳しい」「価格に関してはお手上げ」「言い値で買うしかない」「希望の半分の量しか買えない」と申されておりました。
現在の経済情勢の中、非常に心苦しいのですが、弊社もこの春「価格改定」のお願いをさせて頂きました。
全国の「抜型メーカー様」またそれに関連する業種に従事されている皆様にお願いしたいことは、「抜型用合板業界」のこの窮状を是非ともご理解いただきたいということです。
と、同時に弊社としましても「安定供給」の為にもちろん今後もあらゆる努力を最大限して参りますが、まず今目の前にあるこの合板、小学生のクラスのようにいろんな子がおりますが、どんな子であろうと「1枚1枚全てを愛し、この貴重な資源、大事に使い大きく育てて行っていただきたい」と切に思ってなりません。
どうかひとつご理解くださいますよう、よろしくお願いいたします。(文:正さん)

30・05・2011 「現代ウッドデッキ最前線」

日曜大工が大好きな妹の旦那さんが、自宅の庭にウッドデッキとパーゴルを作る話しがありました。

早速、我が社に材料の依頼がきました。
床はイぺ材にして、他にも無垢材を使った本格的にウッドデッキとパーゴラを作ることに決めました。
最初は基礎から始めて、ブロック石を敷いて、その上に土台を置いて、横にケタを付けて、イペ材の床を張るという具合に…。
イペ材は硬い木なので、下穴をあけ、ステンレスのビスをインパクトドライバーで絞めるのが、大変苦労したようです。
週に一回の日曜大工なので、一年以上かかりましたが、やっと先月完成しました。 
イペ材は耐久性があり、木肌も滑らかで、ササクレがおきにくい木です。
裸足で歩くと、木の感触がたまりませんでした。
イペ材は施工に苦労しますが、風合いと重量感があるので、ハードウッドの中では最高級の木材だと思います。
ウッドデッキとパーゴラをテラスに組むと、ガーデングを立体的に楽しめます。
外で花を見ながら、のんびりとコーヒを飲める、最高の空間が得られます。
素人が時間をかけてウッドデッキを作る気持ちは、作る楽しみ、出来上がる喜びです、使う喜びです。
あなかも何か作ってみませんか?
当店が応援しますよ。(文:バタヤン)

23・05・2011 「保護観察がやってきた」

台東区保護観察協会から感謝状をいただきました。

かれこれ15年、微力ながら協会を支援させていただいています。
犯罪や非行をした人も、何らかの処分を受けた後は、社会の一員として地域社会の中で生活を送ることになります。
こういった人たちが再び過ちを犯すことなく、早期に更生できるように手助けするとともに、犯罪・非行の予防を図る活動を保護司の方々がしています。
こうした更生を手助けする公的なボランティア制度は、日本発祥の制度だそうです。
日本スゴイ。
 
ワタシは材木屋なので、木材を販売する仕事をしています。
でも単に材料として扱うのではなく、木のぬくもりを更正や教育に活用できないかと考えています。
木は見て良し、触って良し、嗅いで良し、加工性良し、環境に良しの優れものです。
現在、ベネッセさんのサイエンス教室での実験授業で当店の木材を使ってていただいていますが、将来は当店でも教室を開きたいと思っています。
特に子ども向けに。
だれか一緒に手を組んでやっていただけるかたはいらっしゃいますか!?
日本の未来のために。(文:木材バカ四代)

16・05・2011 「タケノコとタケの微妙な関係」

先日のゴールデンウィークに神奈川の知り合いの山へタケノコ狩りに行きました。

昨年は、掘る前に既に野生のイノシシにタケノコの美味しいとこを食べられてしまったので今年はリベンジです。
ゴールデンウィークの時期はタケノコを取るにはシーズンギリギリですが、なんとか6本取りリベンジに成功しました。
タケノコの先端部分が茶色から竹らしい緑になってしまうと、美味しいとこはほとんど無い状態。
地面から出てきてすぐに先端が緑色になってしまうので、本当に成長の早い木と再認識させられます。
食べ物とは別に、竹は材料として優秀で、硬度も強く収縮膨張も少ないので、加工品としてよく見られ、ワタクシの小さい頃はよく竹製の物差しを見たものです。
これだけ成長が早く無尽蔵な木なら竹を使用すれば環境破壊も防止にも役立ちますね。
 
竹の集成材も当社で取り扱っております。
竹を食べるだけでなく家具やフローリングなどで身近で感じてみるのもいいかもしれませんね。(文:くりすけ)

09・05・2011 「シャモジの中のシャモジ」

我が家のシャモジは何年も前に購入したものでした。

プラスチックのブツブツがある、ご飯がくっ付きにくいシャモジです。
何年も使っていますので、持つ所がはがれてきてしまっています。
そこで、新しいものを購入しようと思い、今度は木のシャモジにしたいと売り場を何ヶ所も探しました。
でもほとんどがプラスチック製。
やっと天然の竹のシャモジを見つけて購入。
袋の中に下記の事が書かれた紙が入っていました。
「自然の心を大切に!」

「竹林は適度な伐採により成長を続けます。自然保護を大切に考えています。竹の性質上の注意の上、永く御愛用ください。」

 
私は木のシャモジについてもう少し知りたいと思い、ネットで調べてみましたら、店には無かった木のシャモジが沢山ありました。
その中で一番気になったのは、屋久杉で作られた手作りのシャモジです。
杉はフィトンチッドの量が他の樹木より多い為、抗菌性や消毒効果の面が優れています。
また、杉の香りは日常に安らぎと力を与えてくれます。
そのような世界遺産の屋久杉で作られたシャモジで暖かい御飯をよそうことができたら、幸福な気持ちになれますよね。(欲しいなぁ)
きっと御飯も更に綺麗によそえて、美味しくいただく事ができるのでは…
当たり前のことなんですが、幸福と感じられた時に被災地の皆様のことがふと脳裏をよぎりました。
言葉では言い表すことが出来ないくらい大変な生活を過ごされていることでしょう。
一刻も早く当たり前の幸福な生活できるよう願っております。(文:菊ちゃん)

02・05・2011 「ゴールデンウィーク注入」

かれこれ半年以上も前から、思い立った事が有ります。

我家の車庫に棚を作ろうと思い、材料を密かに集めだしたのです。
車庫の中とは言え、此処は材木屋の一員、柱は何に、棚板は何にと、思い続ける事はや半年てな訳で、もうすぐそこまでゴールデンウィークがやって来てしまうではないですか。
少々焦り気味な私は、先日遂に知り合いの大工を呼び、打ち合わせ開始。
大工に、柱は檜、棚板も檜、根太も檜、などと申したところ、何をこだわっているのと一言。
この一言で、約半年何だかんだ考えていた事がすべて無くなり、普通に棚を作る事に決定!
あくる日から、我が社に置いて有る材料を改めてLOOK,LOOK!
柱、根太類、共に栂を使い、棚板には普段お風呂屋さんに出しているシナ合板の端材に決めたところで、材の確保へと。
柱はすぐに確保出来るが、棚板のシナ合板が少し目を離すと、知らぬ間に、なくなっている事から、以前から確保してあった端材の檜柱と共に倉庫の片隅へと借り置きをし、やってきたゴールデンウィークに着工です。
大工さんのお手伝いしながら、ゴールデンウィークの一日を過ごそうと思っているが、邪魔になるだけ、との声が身近から聞こえて来てもいる。
かなしー!
出来上がりが気になる方が、もしかしたらいるかもしれません、一方くだされば写真UPするかも?
ゴールデンウィークどのようにすごしますか?(文:COMBATTO)

25・04・2011 「北海道出身者と仲良くなる方法」

4月は出会いの季節です。

新歓コンパや飲み会、接待、合コンなども多いでしょうし、その際に北海道出身の人と同席する機会もあると思います。
そんなとき、「北海道と言えば○○」という話題になるはずです。
そこで貴方は、北海道で思いつくキーワード、例えばカニやシャケ、ラーメン、北の国からなどの定番を挙げるのではないでしょうか。
ダメです。
そんなありきたりな言葉では、あなたが仲良くなりたいあの(北海道出身の)取引先の担当者とも、気になるあの(北海道出身の)女の子男の子ともお近づきにはなれません。
貴方にお奨めのキーワード、それは「エゾマツ」。
北海道庁によって“北海道の木”に指定されたこの木は、建材やパルプ、家具や楽器にもよく使われており、北海道の人にも広く親しまれています。
この北海道出身者には良く知られているにもかかわらず、本州の人はあまり知らないこのキーワードを会話におりまぜて使えばあら不思議。
「ほう、なかなか見所のあるやつ」とか「ま、なんてエッジの効いた人」と感心されることは間違いありません。
さぁ、今週の飲み会からさっそく試してみましょう!(文:ドサンコ)

18・04・2011 「おま木」

30数年ぶりに買ってみました。

おまけ目当てに^^;;一粒300メートルで有名なグリコのキャラメル。
今は、アソビグリコと名前は変わっていますが。
いい年こいたおっさんがと思うでしょうが、おまけがナント!木のオモチャだったもので、ついつい籠の中に入れてしまいました。
家に帰りさっそく取り出してみたら、積み木と車のオモチャでした。
色が塗ってあり、注意書に「手作業で塗っていますので色むらがあることが有ります」の文字を発見。
莫大な数量を出荷しているのだから全て手作業で色を塗るなんて大変だ、と思いながら木の樹種は何だろうと見てみましたが、色も塗ってあり部材が小さく判断するのが困難でした。
そこでグリコの問い合わせセンターで聞いてみました。
対応してくれたオペレーターの方のおかげで楓(かえで)と判明、お世話になりました。
楓の日本代表と言えば紅葉、海外ではシロップや薬として使われるメープルです。
日本でも木材として使用する際はメープルと呼ばれることが多いです。
メープル材にはハードとソフトの2種類があり、おまけに使用されているオモチャには、加工性の良いソフトメープルが使われているのではと思われます。
遊べる木のオモチャシリーズは第1、第2まで発売されましたが、この先も末永く続いてほしいと願います。
もしも孫ができるまで続いていたらその時には買って遊ばせようと思います。(文:兄貴6)

11・04・2011 「がんばろうニッポン」

3月11日に起こってしまった東日本大震災・・・まだまだ余震が続いていたり、福島原発の問題が収束の気配がなかったり、様々な問題があって気持ちが落ち着かない日々が続いています。

私の祖母が住んでいる岩手県の小さな漁村も、不幸中の幸いで人的被害はなかったものの、港や船、作業場などは大きな被害を受けてしまいました。
被災されたすべての地域の一日も早い復興を切に願うとともに、被災された方々に笑顔が戻るよう応援しています。
前回、前々回のコラムに掲載されていますが、困ったことに本当に弊社で取り扱っている商材がありません。
針葉樹合板の大手メーカーの工場や住宅設備メーカーが甚大な被害を受けており正常な入荷のめどが立っていない状況です。
そんな不安定で気持ちで落ち込みがちな暮らしの中、追い打ちをかけるように震災の影響で様々な行事やイベントが自粛中止、延期されているいます。
しかし春の選抜高校野球は開催され、東海大相模高校の優勝で幕を閉じました。
高校生の一生懸命なプレーは見ている人に勇気を与えてくれたと思います。
それから何と言っても今大会の選手宣誓はとても感動的だったので紹介したいと思います。
「東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。人は仲間に支えられることで大きな困難を乗り越える事ができると信じています。がんばろう 日本。生かされている命に感謝し全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。」(抜粋)
16歳の青年の言葉が胸に響き、感動して目頭が熱くなりました。
一人でも多くの人に知ってもらいたかったので、今号のコラムを利用させてもらいました。是非動画サイトで見て聞いて欲しい。
なぜなら、絶対に感動すると思うし、前向きな気持ちにさせてくれるはずだからです。
がんばろう 日本!(文:ゴン)

04・04・2011 「品不足盛衰記」

大震災から数週間が過ぎようとしています。

あの日、私は有明の東京ビックサイトにいました。
最初は目眩かと思い、展示パネルに掴まりましたが、周りが「地震だ! 地震だ!」と騒ぎ始め、ほとんどの人が屋外に飛び出して行きました。
私は消防団活動で震度6までの疑似体験をしていたので、それほどの恐怖もなく、会場も新しい公共建築物なので耐震性は大丈夫だと思い、建物の中にいました。
唯、電車等の交通機関は動かないと思い、早々とバスと徒歩で3時間かけて帰宅しました。
翌週からの建築資材の出荷停止、受注停止、ガソリン不足による配達拒否等、想像以上の混乱に疲れ果てました。
お客様の仕事を止めないように、建築資材を掻き集め、配達しました。
お客様の信頼を失なわない様、必死に努めたつもりです。
しかし、断熱材だけは、絶望的です。
グラスウール3社中、2社のメーカーの工場が被災し、生産がストップしてしまいました。
グラスウールの生産量が、半分になったと思われます。
それ以前から、断熱材は住宅エコポイントの影響で、(規格の高密度化)生産本数が落ちて、品不足が日常化していました。(33?/本?⇒10?/本)
急に生産量を3倍には出来ません。
住宅不況は官の確認申請の厳格化から始まり、中小工務店の淘汰で終わる。
今回の大震災により、住宅資材の工場に多大の損害を与えました。
今、各資材がないため現場が遅れています。
又、着工を遅らす動きもあります。
住宅エコポイントのような期間限定の政策でなく、じっくり育つ住宅政策を望みます。
これから復興する被災地と共に。(文:Akio)

28・03・2011 「板が…ない…」

いったい誰が予想できたというのでしょうか?

この大惨事…
地震、津波、火事、原発、停電、ガソリンや食料などの不足…
過去に例を見ない大変な状況になってしまいました。
弊社は木材・合板販売店でありますので、そちらの関連のお話を少々させていただきたく思います。
不謹慎に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、申し訳ありません。
 
写真は弊社の倉庫の一部を震災から一週間後に撮影した画像です。
合板が少量映っておりますが、後ろには倉庫のコンクリートの壁がはっきりと見えております。
普段この壁が見えることはまずありません。
地震の時には合板の山は天井近くまで高く積み上げられておりましたが、幸いにも倒れたり崩れたりすることもなく全商品無事でありました。
しかしながら、特に抜型合板業界においては、昨年来から続く原材料の品不足や原木価格高騰により、満足できるほどの在庫量はとても確保できてはおりませんでした。
そのような中だったものですから、ほんの一週間で在庫もこのような状況となってしまいました。
仕入れルートも本来のJR貨物がズタズタになってしまい、輸送ルートとしては、今現在は船便とトラックによる陸送だけが頼みとなっております。
幸いなことには、北海道内にある合板工場はほとんど震災の影響は受けておらないとの連絡が入っておりますので、時間の経過と共に少しずつ解消されてくるでしょう。
 
東北地方にも数多くの弊社取引先の会社様がおられます。
発生から4〜5日たったころようやく連絡が取れ始め、人災はほとんどなかったようだと聞くことができましたが、建物や工場内の機械等の被害は甚大なようです。
商売を通してという形ではありますが、復興に向けできる限り最大限のお手伝いをさせていただこうと思っております。(文:正さん)

22・03・2011 「クマゲラはブナの木がお好き」

我が社の事務所に、壁掛けのハト時計が飾ってあります。

時間がくると、巣箱の中からハトではなくキツツキが、「カッコ、カッコ」と渓流のせせらぎと一緒に聞こえて、森林の中に居るみたいです。
日本のキツツキは、約10種類ほどいますが、代表的なのはクマゲラと言います。
クマゲラの生息地は、東北地方にある世界自然遺産地として指定された白神山地などです。
クマゲラの巣は、ブナの木、トド松の木、シナの木、カツラの木などのようです。
うちのハト時計はタモ材です。
つめが甘い!(笑)
クマゲラは柔らかく枝の少ない樹木がお好きなようです。
クマゲラの口先はノミのようになっていて、穴を空けるのが得意。
巣は外敵から身を守るために、入口と非常口を作ります。
クマゲラは森の大工さんですね。
クマゲラは大自然の中で飛び回っていて、人間は狭いコンクリートに囲まれた空間で暮らしている。

クマゲラが大変うらやましいです。(文:バタヤン)

14・03・2011 「世界の中心で森林削減を叫ぶ」

世界の森林がどんどん減っていることは皆さんご存知のとおりです。

一分間に東京ドーム5個分の森林面積がなくなっています。
ここ10年で520万ヘクタール減少しているのです。
驚きの数字ですね。
ただ、減少の度合いは減ってきています。
1990年から1999年の10年間では、830万ヘクタール減少していたのですから。
 
地域的にはどこの森林が減っていると思いますか?
ご想像のとおり、アフリカと南米です。
 
では、日本はどうだと思いますか?
森林面積としては、40年間変わっていません。
ところが、森林蓄積量は年々増加しています。
木が生長し、幹が太くなっているので量が増えるのです。
約8000万立方メートル増えています。
一方、日本の木材使用量は年間8000万立方メートルです。
つまり、増加量と使用量がほぼ均衡しているのです。
なんかちょっと、誇れる数字です。
しかも日本は国土の中で森林が占める率が世界第二位なのですよ。
いい国じゃないですか、日本。(文:木材バカ四代)

07・03・2011 「家の前にある公園」

私の部屋の目の前には公園があります。

子供用の池もあるので、敷地的には東京都23区内では割とおおきい方です。
マンション4階の私の部屋からは、横から木が見ることが出来て、良い感じの癒しのスポットになります。
1本だけあるクスノキ以外はすべて落葉木なので、この時期はすこし寂しい感じですが、もう少し気候が暖かくなっていけば、2本あるサクラの木が咲いてきてベランダは絶好の花見スポットにもなります。
 
公園の木で大体存在するのが、街路樹でも有名なケヤキ。
木材としては国内屈指の良材で、堅くて磨耗に強く耐水・耐久性に優れているので、建築材や家具・建具・造作材と幅広く使われています。
当店の事務所の机はそれぞれ違う樹種でできています。
私はゴム材で、隣の席のアニキ先輩の机はケヤキ材でできています。
木目もキレイだし堅いので、木目を表面にだしたい机に最適な材といえるでしょう。
木材としての特徴も知っていると、普段の公園の景色もさらに楽しくなりますよ。(文:くりすけ)

28・02・2011 「神橋」

先月の天気の良いお正月に、日光東照宮へ初詣に行って来ました。

日光駅からバスに乗り、途中で下車して歩いていた時、日光山内の入口に美しい朱橋が見えてきました。
まさに「朱橋!」と叫んでしまうほどに美しく輝いていました。
幼い頃に夢で見た朱色の建物が忘れられず、今も私は何故か朱色に惹かれます。
日光から帰って来てからもずっと気になっていました。
ある時、何気無く調べてみましたら、その橋は神橋(しんきょう)と呼ばれている橋であり、別名、山菅蛇橋(やますげじゃばし)と言われていると書かれていました。
勝道上人(しょうどうしょうにん)という方が修行をする為に訪れた時に、大谷川の急流に行く手を阻まれてしまったそうです。
その時に深沙大王(しんじゃだいおう)が現れ、赤と青の蛇で両岸を繋ぎ、勝道上人を対岸に渡したと言う伝説があるそうです。
その素適な伝説の神橋は木製で、幅7.4m、長さ28mの朱塗りのアーチ橋です。
江戸時代初期に現在の形になり、乳の木(ちのき)と呼ばれる3本のケヤキの橋桁を両岸の地面や岩盤に埋め込んで、鳥居の形をした橋脚で支えられています。
山間の峡谷に用いられた「はね橋」の形式としては我国唯一の古橋だそうです。
朱塗りと黒塗りの名橋。
優美な姿のまま、雄大な自然景観の中でいつまでも照り輝いてほしいですね。(文:菊ちゃん)

21・02・2011 「何かが変わった」

かつては通勤場として通っていた新木場。

周りの建物などがかなり変わってきているのは、何度か以前コラムで紹介されてきたと思います。
その新木場で、先日信号待ちで橋の上で止まった時に、ふと、貯木場に目を向けて見て、その殺風景さに気付きました。
既に何年も前から丸太の製材工場が減ってきているのは分かっていましたが、それにともない、丸太が無くなり、貯木場から工場に丸太を引き込む上げ場が殆ど無くなっていることに気付いたのです。
丸太などは、何年も前から消えてきている事には気付いていましたが、上げ場までがこんなにも無くなっている事に驚かされると共に、貯木場の殺風景な処に寂しさと、新木場という木材の町の在り方にふと、・・・。
幼少の頃から遊び場だった丸太(筏)の上、そこから繋がる上げ場など、木場から新木場と変わり、遊び場だった所も無くなりつつあります。
この先、新木場は何処に、なんて考えたりもします。
信号待ちのふとした風景から、一瞬のうちに思い返した出来事なのでした。
皆さんも信号待ちなど、ふとした事に気付いてみると、「何かが変わった」などと気付く事があるかもしれませんよ。(文:COMBATTO)

14・02・2011 「ブラックオーク」

インターネットで国の木材輸入統計を眺めていました。

そのなかに載っている集成材の主な輸入先の国のなかで、珍しい国名を発見しました。
それはエストニア。
フィンランドや中国、ロシアなどは木材の輸入先としてよく聞きますが、「エストニア(バルト三国の一つで九州と同じくらいの面積で国土の約半分が森と言う国)も多いのかぁ、へぇ〜」と漠然と思っていると、偶然にも自分が以前エストニアの木の雑貨を持っていたことを思い出しました。
それは、もう十年近くも前のことですが、中国人の友人が誕生日祝いでくれたエストニアのブラックオークを使った数珠のようなブレスレットでした。
その友人曰く「この木は泥のなかで何百年も沈んでいたために、自然の中の鉄分により黒くなったもので、とてもめずらしい。世界で一番黒い木なんだ.」

世界で何番目に〜というのは彼の口癖で、しかもかなりホラが含まれていることが多かったので、全く信じていなかったのですが、ネットでしらべてみたところ、まんざら嘘でも無く、しかも値段も高いようです。
その数珠そっくりのブレスレットは、結局いろいろあって手放してしまったのですが、ちょっと惜しいことをしたかもしれません。(文:ドサンコ)

07・02・2011 「厳しいご時世の中」

景気も良くなく抜型業界も厳しい状況が依然と続いておりますが、あるお客さんでは景気の影響も殆どなく仕事をしております。

価格競争が激しい中、型代を安くして仕事を取って来る訳でもなく、逆にお客さんの依頼を断っている状態が続いているそうです。
今時そんなことある訳ないじゃないかと思う方もいらっしゃるでしょうが、実際に現場も忙しく動いていて、私と話をしている最中でもお客さんとの電話で席を外して断っているのを耳にしています。
この型屋さん曰く、競合している型屋さんはもちろんあるが、抜の現場で同じ型を使って仕事をしてみると、効率プラス型の持ちの差がかなりでると、だから型代が高くても依頼がくるのだとおっしゃっていました。
このお客さんでは、材料にもこだわりを持っていて、安い合板や刃物は沢山あるけれども、品質の良い物を作るには品質の良い材料を使わなければできないと…。
電化製品なども海外で製品が作られていますが、心臓部にあたる電子部分は日本で製造していますでしょ、それに海外で日本製品の信頼度は一番でしょ、抜の世界で言えば抜型が心臓部に当たるので、品質の良い日本製を使うのが一番だと…。
日本製の合板や刃物は高いと思っている方は大勢いらっしゃるでしょうけど、価格競争で仕事を奪い合っているから高いと感じているだけであり、型屋はもともと職人仕事であるのだから、会社の技術力に自信を持っていれば適正価格で販売して価格競争などしないで済むはずだと…。
型代が適正価格であれば型代に占める材料費はそんなに負担にならず、良い品質の物を使えるはずだとおっしゃっておりました。
他の型屋さんとは考え方がかなり違うし、自分の会社の技術力にもスゴク自信を持っているのが伝わってきました。
自分の会社と仕事に対し自信と誇りを持つことはとても大事なことですよね。(文:兄貴6)

31・01・2011 「公共建築物木材利用促進法について」

日本の木材自給率は現在約30%弱しかありません。

そこで、国としては自給率50%を目標に掲げて様々な政策を施行しています。
その中でも、昨年10月に施行された「公共建築物木材利用促進法」によって、学校などの工事を施工されているお客様からの見積り依頼で、多摩産材のヒノキを指定された造作材や、国産材を指定された構造材の見積りが増えてきました。
競争が厳しくなかなか受注には至りませんが、やりがいのある見積りで、今後は受注できるよう流通の幅を広げていきたいと思います。
その他にも、大手ハウスメーカーやパワービルダーなども国産材の使用率を上げていくような流れになってきているので、自給率は確実に上昇することでしょう。
流通やメーカーだけではなく、林業が活性化されて、健全な山林が増えていってほしいと切に願っています。
 
「公共建築物木材利用促進法」…
基本方針を簡単に説明すると、過去のような非木造化を指向した考え方を、公共建造物については可能な限り木造化、木質化を図るとの考え方に転換する。
公共建造物とは、学校、老人ホームなどの社会福祉施設、病院等、体育館などの運動施設、図書館などの社会教育施設、鉄道の駅などの公共交通機関の旅客施設などの施設を指している。(文:ゴン)

24・01・2011 「お飾り」

毎年、お正月には会社の林場に干支が書かれたタルキをお飾りとして立てている。

かれこれ20年ほど続けている。
問屋さんがラワン材拡販のため、ラワン材にシルク印刷されたお飾りを持ち込んだことが始まりだ。
それ以前は、絵は書かれていないが、節のないきれいなタルキを正月に並べていた。
他の材木家さんも、同じようにタルキを並べていた。
(向島の明治通りに面したお店は、30M程きれいにタルキを並べ壮観だった)
先代の社長が絵が描かれたサンプルの写真を見て、飾ってみようか、との話になる。
その正月、ご近所の評判がとても良く、1年でやめようかと考えていたのにやめられなくなった。
(少々高めの価格のため、少し負担がある)
毎年飾ると、今度の干支のデザインはどのようかなと期待する。
12支、一回りすると問屋さんが、赤字なのでもうやめると言い出した。
お互い、粋と意地で続けてきた訳である。
しかし、当社はご近所手前、やめられない。
あちこち探し回って、現在のタルキに書かれたお飾りになる。
ラワン材のシルク印刷に比べると少々、荒さが目立つがご近所の評判は良い。
当社の林場は間口がそれほどない為、お飾りは特注で描いてもらっている。
暮にお飾りを並べる時、一年を振り返り、色々な事が思い出さられる。
お正月には、ご近所や通りがかりの家族連れが、お飾りを背に写真を撮っていく。
続けて来て良かったなと思う瞬間である。
最近、近所に引っ越してきた姪が、お飾りを背に写メールを撮っている。
元旦に友達に送信するとか。
小父さんは、夜遅くまで年賀状を書いているというのに。
ともあれ、皆様、本年が良き年に成りますように!(文:Akio)

17・01・2011 「さすが!抜型屋さん2」

私共がいつもお世話になっている抜型屋さん。

昨年のちょうど今頃でしょうか?
そのレーザー加工の技術や100分の1ミリの精度の抜型に対応できるんです!というようなお話をしましたが、今回は「職人技」に関してです。
今でこそ高性能なレーザー加工機や自動刃曲げ機などが広く普及しておりますが、昔はそのほとんどが、「職人による手作業」により行われておりました。
製図〜糸鋸ミシン〜刃曲げ〜刃入れ〜仕上げというような流れなのですが、ポイントになるのはやはり糸鋸ミシンです。
先日とある型屋さんを訪問したときのことです。
「お〜い、あんまりヒマだったんで、こんなもの作ってみちゃったよ〜」とおっしゃるので、「何です〜?」と言いながら見せていただいたものが写真のものです。
「うわあ〜!」思わず叫んでしまいました。
「組子」のようでありますが、組子ではありません。
細かな部材を釘なしで組んでいく組子と違い、これは「紫檀」の一枚ものの板をミシン加工したものなのです!
どうですか〜みなさん!わかりますか〜?
先端のヒゲのような部分は角度20〜30度位で幅は1ミリ以下!
画像が小さい為、細部まではよく見えないかと思いますが、先端のとがった部分も欠けることなくきっちり残っています。
何でも極限の集中力が必要らしく「抜型作るより何倍も神経使うわ〜」とおっしゃっておられました。
冒頭にもお話しましたが、この10数年、機械の普及により職人技があまり必要とされなくなってきております。
昨今の若い抜型職人さんたちでは到底かなわないでしょう。
このような素晴らしい職人技があまり日の目を浴びなくなってきていることは、いささか悲しい気もしますが、少しでも若者にその技術が継承され、また末永く続いていってもらいたいなぁ〜と思います。(文:正さん)

11・01・2011 「厳島神社の大鳥居」

先月、夜行バスと青春キップを利用して、広島県、日本三景の一つ安芸の宮島に行って来ました。

朝早く広島に着き、その足で宮島口から船に乗って、厳島神社に行く途中、瀬戸内海にそびえたつ大鳥居を見て、あれが宮島のシンボルともいえる建造物かと、美しく感じました。
厳島神社に着いて、ウエルカムと歓迎してくれたのが、シカでした。
世界文化遺産、厳島神社は、平安朝の建築美が生かされた神殿造りで、素晴らしく目を見張りました。
主要な建造物は、すべて国宝、国の重要文化財に規定されているようです。
厳島神社は、平安時代の神の島と言われて、年間300万人も参拝客が訪れる人気のスポットです。
厳島神社の大鳥居は、高さ16メートル。
奈良の大仏様と高さが同じで、この大鳥居は樹齢400年のクスノキが使われているそうです。
安芸の宮島に来て、日本三景で一つ世界文化遺産、厳島神社を見て、日本の建造物の良さを感じら、いい一年の締めくくりができました。
その後、広島のお好み焼きを食べて、広島を後にしました。(文:バタヤン)

03・01・2011 「あけましておめでとうございます」

平成23年、西暦2011年の幕開けです。

今年はどんな年になるでしょうか。
楽しみでもあり、不安でもあります。
きっとあっという間に過ぎてしまうのでしょうね。
気を引き締めて、でも肩に力が入り過ぎないようにやっていきます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。