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コラムバックナンバー 弊社の社員が木材についての記事を書いてまいります

第138話 「グリーンバンク制度」 第156話 「イヤシロチ」
第139話 「木材チップ農法」 第157話 「値上げのススメ」
第140話 「日本伝統工法研究会」 第158話 「クスノキ」
第141話 「ジュラ紀の木、発見」 第159話 「木の粘土」
第142話 「石原都知事決断」 第160話 「30歳」
第143話 「バオバフ絶滅の危機」 第161話 「暑い夏こそヒバチップ」
第144話 「うまいよ青森ヒバ」 第162話 「期末試験」
第145話 「大ウッドデッキ」 第163話 「帝人の技術」
第146話 「日本の気候に合う家」 第164話 「お風呂屋と材木屋」
第147話 「杉の油取り」 第165話 「お伊勢参り」
第148話 「世界の言葉 木と木材」 第166話 「ヨガ、木のポーズ」
第149話 「またでたぞ青森ヒバ」 第167話 「緑地帯はすばらしい」
第150話 「47都道府県」 第168話 「木の折箱」
第151話 「木目にくぎづけ」 第169話 「北の国から2006」
第152話 「日本橋問題」 第170話 「盆栽と材木」
第153話 「生きているから反る?」 第171話 「積み木」
第154話 「旭山動物園」 第172話 「IKEA見学」
第155話 「13歳のハローワーク」 第173話 「木を想う」


28・12・2006 「木を想う」

神社新報社が発行する「むすひ」という冊子があります。

先日たまたま拝読し、素敵な文章があったものですから、今回はそれを引用させていただきます。
 
『国土の大半を森林が占めている日本は、樹木との密接なつながりを保ちながら豊かな文化を育んできました。
「木」の語源は「生」で、生成繁茂する様子によるとの説があるように、樹木は生命力の象徴するものとして大切にされてきたのです。
ですから神社神道には樹木にかかわりの深い祭礼や神事が数多く見られます。
例えば、長野県の諏訪大社の御柱祭で伐り出される巨大な木(柱)は神霊の宿る依代と考えられていますし、そのほかにも樹木が特別な働きをする祭礼や神事がたくさんあります。
樹木を神聖視する例は古くから世界中にありましたが、それを現代にまで引き継いでいるのは日本だけかもしれません。
自然環境の保護が叫ばれる今、祖先から守り伝えてきたこの誇るべき財産を未来に確実に伝えていきたいものです。』
 
「木」の語源は「生きる」の「生」だったんですね。
私は「生」を仕事として生活させていただいているのかと思うと、やりがいを感じるとともに、身が引き締まります。(文:木材バカ四代)

18・12・2006 「IKEA見学」

ちょっとショックでした。

友人の店舗に棚板を作るために、当店の材料でお見積りしたのですが、その友人から「IKEAの製品だと半額で買えるよ。もちろん棚の数は少ないけど、悪いけど今回はIKEAで間に合わせるわ。ごめんね。」…との連絡が!
噂には聞いていたIKEA(世界34カ国、240店舗、スウェーデン本部)、これは自分の目で確かめてこなきゃならんな…ということで、先日偵察に行ってきました。
まず規模の大きさにビックリしました。
そして商品の見せ方に脱帽!
 
いろんなスタイルの小部屋を覗きながらほしいものをチェックできるようなディスプレーになっていて、「この部屋の家具は総額20万円です。」などと表示してあるわけです。

お客さんとしてはイメージが膨らみますね。
それにあれもこれも買いたくなる。
しかも値段が安い!
しかし、いや、だからゆえにだんだん悲しくなってきました。
「作っている人は安い賃金で作らされているんだろうな〜」とか…。
「これじゃ〜木材がかわいそうだな。せっかく何十年もかかって育ったのに」…とか。
私はIKEAに負けないように、木材LOVE!生産者LOVE!でいきますぜ!
 
ちなみに昼飯もIKEAで食べたのですが、これがまずい!
こんなところまでスウェーデンスタイルにしなくたっていいのにね。(文:木材バカ四代)

08・12・2006 「積み木」

今、子供の少子化問題で心配している日本ですが、先日、日本中が見守った秋篠宮様・紀子様がご出産し、悠仁様がご誕生され、全国的にお祝いムードが広がりました。

これをきっかけにベビーブームの時代がやってくればハッピーですね。
ところで、赤ちゃんのおもちゃといえば積み木があります。
木でできている安全な玩具です。
直方体や三角柱や円柱の形をしたものを積み重ねたり、並べたり、崩したりして遊ぶ積み木は、子供の脳に刺激を与え、想像力を伸ばします。
おもいっきり遊ぶことによって自分で考える力を身につけたり、手で持ったり、目で確かめたり、五感を使って、また体全体で体験したり、手で木に触れて、自然のぬくもりを感じたりするものが積み木なのです。
積み木に使われている樹種は広葉樹が多いですね。
ナラ、ブナ、トチ、ホオ…などなど、白い材で家具やインテリア小物などにもよく使用されています。
ブナは特にささくれがでにくいことから、子供用玩具としていろいろ使用されています。(文:バタヤン)

当店の姉妹店である comoku でも、オリジナル積み木を発売しました。
こちらのほうもよろしくお願いいたします。(文:木材バカ四代)

28・11・2006 「盆栽と材木」

盆栽というと、皆さんは何を思いますか。

どのようなイメージを持っていますか。
私たち材木屋が扱っているのも木で、盆栽も同じ木です。
でもお互いに使う用途が少し違いますね。
そこで、両方の木を比べてみましょう。
盆栽は木を大きくさせないようにしますが、幹は太くなるようにし、枝は針金などを使ってわざと曲げさせます。
まるで芸術品を植木鉢の中に作っているかのようです。
材木のほうはどうでしょうか。
山に生えている木を大きく生長させるために、必要ない枝を切って、まっすぐ伸びた丸太を山林の中に作ります。
同じ木でしたが、比べてみると違うところがありました。
まだまだ違う点はありますが、どちらも人のためになる木です。
盆栽は趣味的なものですが、愛好家の人たちにとっては材木で建てた家と同じくらい大事なものではないでしょうか。
盆栽に少しでも興味を持った方は展示会に見に行ってください。
ちなみに埼玉県さいたま市には「盆栽」という名の町があります。(文:イマイちゃん)

18・11・2006 「北の国から2006」

ララ〜ラララララ〜ラ〜

ララ〜ラララララ〜ラ〜(北の国から風に)
と、いっても秋の特番ではありません。
もちろん、日本一になった日本ハムでもありません(笑)。
実は先日、ワタシ北海道のとある合板工場に行って来たんです。
弊社がもう数十年に渡ってお世話になっている工場です。
ランバーコア材や針葉樹合板、シナ合板などを主に作っておられまして、この業界においては歴史・実績においてまさにトップを走られているメーカーさんです。
弊社においては、そのシナ合板を更に特殊にアレンジしたもの、いわゆる抜き型用合板において深くお世話になっております。
昨今、その材料となる原木が非常に価格の高騰と品薄状態が続いております。
弊社においても数年来、販売し続けさせていただいておりました抜き型用合板が、その安定供給という面から、これ以上の継続が困難になってきております。
ということで、今後の対策と新商品の開発に向けて打ち合わせに飛んでいったというわけなのですが、現状からしてさぞかし苦悩しておられるかと思いきや、すっとこどっこい!
いや、元気元気、とにかく前向き!
いくつもの策を用意してくれていました。(詳細は企業秘密なので言えませんが…)
さすが老舗のメーカーさんは違うな!っと、たくさんの安堵感と今後に対する勇気をたっぷりいただき、すっかり満腹になって帰ってきました。
抜き型メーカーの皆さん!
この先どんな厳しい状況になっても大丈夫ですよ!
信頼してくださいね、佐久間木材!!(文:正さん)

07・11・2006 「木の折箱」

弊社は創業100年の歴史がありますが、地元浅草ではそう古いほうではありません。

4代目、5代目なんて方はざらにいらっしゃいます。
そんな浅草で、創業がなんと天保年間(1830年)という折箱屋「木具定商店」さんに先日お会いしました。
同じ木材関係なのに今まで面識がなかったなんて不思議です。
お会いしたのは6代目女性社長、信田さん。
木箱が出来上がるまでを丁寧にご説明いただき、感激しました。
素材は北海道産のエゾマツで、1〜2ミリにスライスした経木を2枚貼りあわせた合板にして作られます。
寸法どおりにピタリと仕上げるのが職人技。
木でできた折箱に入ったごはんはおいしいですよね。
木は呼吸をしているので、水分の多いものは吸い取って少ないものは逆に保温してくれます。
殺菌効果もあるので、衛生的でもあります。
まさに日本人の生活の知恵ですね。
さらにプラスチックの箱と違って、捨てても土に還ってくれます。
ん〜、いいじゃないですか、木の折箱。
本物です。
これからの時代、本物の時代ですよ。
木具定さん、大変なこともありますが、お互いがんばって続けていきましょうね。
同じ浅草に仲間を見つけたようで、元気になった一日でした。(文:木材バカ四代)

28・10・2006 「緑地帯はすばらしい」

テレビで、都会のオアシス新宿御苑と題した特集をしていました。

何気なく見ていたのですが、驚きました。
木々や植物などで緑が多く、オアシスであることは分かるのですが、都会の真ん中で暑いはずなのに、御苑の中の気温は周りより3度も低いのです。
なぜかといえば、木々で覆われて日差しを和らげているからです。
ここまでは驚くほどでもないのですが、夜になると御苑の中で放射冷却がおこり、冷たい空気が御苑より外に流れ出しているのだそうです。
近くの住人に聞いていましたが、御苑があるおかげで、夏が来てもエアコンは必要なく、家にエアコン自体を取り付けていないそうですよ。
これにはビックリし、改めて木や植物のすごさを感じました。
新宿御苑の調査から、緑が多い場所の近くは温度が周りより低いことが判明しました。
この緑が多い場所の冷気を、もっと広げられれば都会の温度を少しでも下げられると考えたプロジェクトがあるそうです。
海からの風が川を上ってくるのを利用し、その風で冷気を運ぼうと考えているのです。
海からの風の流れを調べていて、東京駅の駅ビルが皇居の緑地帯へ流れる風を妨げていることが判明し、駅ビルのツインタワーに改築して、風の流れをつくろうとする計画があるそうです。
これには驚きましたが、実現したらすごいですよね。(ぜひ実現してほしいです。)
緑が多い場所は、暑いときでも気温が低く涼しいのですから、マンションを建築する際に全室のベランダに緑地帯をあらかじめ設置しておけば、エアコンの使用をひかえて温暖化防止になるのでは?
皆さんも自宅に木や植物を植えて温暖化防止を少しでもしましょうよ。
 
余談ですが、新宿御苑には狸がいるそうです…ビックリです。(文:兄貴6)

18・10・2006 「ヨガ、木のポーズ」

流行ってますねー、ヨガ。

ホットヨガやパワーヨガなんていうものまで出てきました。
私の母と姉も毎週ヨガに通っていて、持病の偏頭痛が良くなったそうです。
いつまで流行るかわかりませんが、他のスポーツと違って自分一人でもできるし、老若男女問わずにできるので、いいですよね。
私も先日、近所のヨガ教室に入会しようと思いましたが、夕方6時からだったので断念しました。
残念!
そんな先日、のどが渇いたのでサントリーの体バランス飲料「DAKARA」を飲んだところ、おまけにヨガのポーズをしたキューピーのストラップがついてきました。
それがなんと「木のポーズ」をしていたのです。
なんて偶然!いや、これは必然かも!
材木屋の私に「木のポーズ」が当たるなんて。
どういうポーズかと申しますと、まず右手で右足首を持ち、かかとを左脚のつけ根に押し当てます。
背筋を伸ばしたまま、左脚でバランスをとり、胸の前で両手を合わせ、親指を交差ささて出来上がり。
なんでも、集中力を向上させるポーズだそうです。
このストラップ、自転車の鍵に付けて大事に使っています。(文:木材バカ四代)

09・10・2006 「お伊勢参り」

先日、三重県の伊勢神宮に行ってきました。

伊勢神宮の木工所見学が目的です。
外宮のそばにあり、式年遷宮に備え、木材の下ごしらえをするところです。
社殿や神宝、すべてを新しくするため、約一万立米の桧材を必要とするそうです。
平成25年の第62回式年遷宮が近いため、木工所は製材所しか見学できませんでした。
各入り口にしめ縄が張ってあり、貯木所にはたくさんの丸太が浮いていました。
下ごしらえも半分以上が終わり、倉庫にうずたかく積み上げられているそうです。
以前は伊勢神宮近郊の桧を使用していましたが、近世からは尾州桧を使っています。
大正12年頃より伊勢の山で造林を始め、いくらかの柱は取られるようになりました。
平成45年の遷宮では、半分以上伊勢の桧を使えるそうです。
展示してある40センチの丸太の年輪を比べると、伊勢は100年、尾州は400年くらいかかっています。
尾州桧の年輪の密には驚きです。
伊勢神宮の格式の高さを痛感した見学でした。(文:Akio)

28・09・2006 「お風呂屋と材木屋」

弊社で材木を取り扱っておりますが、カットした落しや、荷受けしたときのパレットなど、使用できないものをゴミとして処分しなくてはいけません。

しかしお風呂屋さんでは、ゴミとなってしまう端材などを、お湯を沸かす燃料として再利用してくれます。
ゴミとして処分しなければならないものを、再利用していただきありがとうございます。
パレットをお風呂屋さんに持っていくときは、解体して釘を抜かなくてはいけないので苦労しますが、分別するのは当然のことですから…
近所の製材所でも、端材はお風呂屋さんに持っていっているそうですし、道路を走っていてお風呂屋さんの前を通り過ぎるときにはふと目が行ってしまうのですが、意外と材木屋のトラックが止まっていて、端材を降ろしている光景を目にします。
最近では家庭にお風呂があるのが当たり前で、お風呂屋さんも減っていますが、材木関係の業者には、端材を再利用していただけるとても有難い場所です。
お風呂屋の皆さん、これからも材木関係の業者をよろしくお願いいたします。
端材を再利用していただいてる材木業者は、仕事帰りにお風呂屋さんで汗を流してから、冷えたビールでも飲みに行きましょう。(文:兄貴6)

19・09・2006 「帝人の技術」

当サイトを開いていてよかったなぁと思うことは数々ありますが、その一つに情報がいろんなところから集まるようになったことが挙げられます。

先日はあの「帝人」さんが当店にわざわざお越しくださいました。
ご存知「帝人」は繊維が専門の上場会社ですが、木材となんの関わりがあるのでしょうか。
帝人テクノプロダクツ株式会社が開発したパラ系アラミド繊維を素材とするテクノーラロッドを緊張定着材として、間伐材をパネル状に組立てて、防音壁などの用途に使用することで、間伐木材の付加価値を高める工法(TNボード工法)を見つけてくれたのです。
何のこっちゃ?とお思いかもしれませんね。
パラ系アラミド繊維とは軽くて細いながらもものすごい強度のある繊維なのですが、帝人が開発したテクノーラロッドはさらに、伸びる特徴を持っています。
木材はご存知のように天候・気候の変化によって材が膨らんだり縮まったりしますよね。
防音壁に木材を利用しても、木材間に隙間が生じたら防音効果が果たせません。
そこで、木材を並べてテクノーラロッドを貫通、緊張させることによってできたパネルは、常に隙間のない状態を維持することができるというわけです。
お分かりいただけましたね。
「このハイテクを利用して、間伐材の利用が促進され、日本の山が復活すればこんなうれしいことはない」と帝人さんはおっしゃっていました。
このテクノーラロッドは防音壁だけでなく、他にもいろんな用途に利用できそうです。
皆さんもし何かアイデアがありましたら、私が帝人さんとの窓口になりますので教えてください。(文:木材バカ四代)

08・09・2006 「期末試験」

夏休み前の話になりますが、中学一年生の子供の一学期の期末試験が終わりまして、驚いたことがありました。(成績のことではありません。)

それは、技術の試験で「木」に関する問題が出ているのですよ!
自分はこんなに詳しく「木」を勉強した記憶がなかった為、驚いてしまいました。
試験問題はこのような感じでした。
(1)板で木の葉に近い方と根に近い方は、それぞれ何といいますか?
(2)年輪について説明してください。
(3)木は同じ方向に変形します。どの方向に変形しますか?またなぜそのように曲がるのか、理由を書いてください。
(4)枝のあった断面を何といいますか?
(5)心材の回りにある部分の名称を何といいますか?
(6)木の一番外側にある部分の名称を何といいますか?
などです。
皆さん分かりますか?
子供たちが木を勉強して興味を持ってくれたら、これほど嬉しいことはないなぁ…と思った材木屋の父でした。(文:ゴン)

答え
(1)末(すえ)、元(もと)
(2)一年間で成長した部分
(3)木表側、木表側に収縮する割合が大きいため
(4)節
(5)辺材
(6)樹皮

28・08・2006 「暑い夏こそヒバチップ」

いやぁ〜毎日暑いですね(最近少し涼しくなったけど…)!

今日は、このムシ暑い残りの夏を乗り切るとっておきのグッズをご紹介しましょう。
それは、過去に何回か取り上げてきたヒバなんですね。
しかも、今回はそれを小さく薄く砕いた形状のチップと呼ばれるものなのです。
早速、我が家でのその利用方法をご紹介いたしましょう。
ご用意いただく材料は、山盛りのヒバチップと洗濯機の中で使われているくず取りネットが5〜6枚あるといいでしょう。
(1)まずはチップを適量、ネットの中に入れます。
(2)最初は寝苦しい夜のために枕元に置いてみましょう。
(ヒバの香りがあなたにリラックス効果をもたらすでしょう。)
(3)窓際など風の入ってくる場所に置いてみましょう。
(暑い風もヒバの芳醇な香りでとてもここちよく感じられるでしょう。)
(4)冷蔵庫の隅に置いてみましょう。
(冷蔵庫内の食品がヒバの抗菌作用により長く新鮮さを保つでしょう。)
(5)ついでに一日履いた靴の中にも一晩入れておきましょう。
(翌朝には悪臭も湿気も消え、快適にお出かけできるでしょう。)
いくつか挙げてみましたが、いかがでしょうか?
ぜひ一度、あなたもお試しください!
快適な夏の生活を満喫できることをお約束しちゃいます。
あ、そうそう、言い忘れましたが、ヒバと同等の効果があるヒノキでもいいんですよ。
(ちなみにヒノキチップは当サイトで好評発売中で〜す!)(文:正さん)

18・08・2006 「30歳」

当店は9階建てのビルの1・2階に事務所と倉庫があります。
そのビルは築30年の為、いろんなところにガタがきていまして、そこで、現在外壁の大修繕をしております。
昼間は工事の音がガガガガーと、やかましいです。
でも約3ヵ月後はきれいな外観になっているかと思うと、ガマンガマン。
 
そういえば、当店では現在社員募集をしていますが、応募される方は30歳くらいが多いですね。
なんでだろう。
人間も30年くらいで気分一新したいのでしょうか。
どうやら建物も人間も30年というのは区切りになる単位なのかもしれませんね。
私も社業を継いだのが30歳でした。
それまでの30年間とはガラッと違う人生を歩んでいるように思います。
いずれにせよ、区切り区切りに点検、見直し、修繕はしていきたいものです。(文:木材バカ四代)

10・08・2006 「木の粘土」

今、この時代は少子化の影響で、鉛筆の需要が減って売り上げが落ち込んでいるようです。

そこで、ある鉛筆製造会社の社長が考え出したのは、木の粘土というアイデアでした。
毎日鉛筆を作る時に出る大量のオガクズを排出しながら、なんとかこの廃棄物を利用できないかと研究開発されたのでしょう。
ついに商品として木の粘土を完成されました。
原料は木のオガクズなので、身体に害が少なく、小さいお子様でも安心して使え、小学校の教材としても使われているようです。
木の粘土は乾燥すると固くなって木のようになるので、大人の手芸としても、木の粘土を使って色々な作品を作ったりして人気があるようです。
鉛筆から出るオガクズをリサイクルして誕生した、地球にやさしい木の粘土はエコロジーそのものですね。(文:バタヤン)

29・07・2006 「クスノキ」

当店に来られた方から、「木のいい香りがしますね」ってよく言われます。

私は子供の頃から常に木が周りにある環境だったので麻痺しているのか、常に鼻炎気味なのか、あまり香りが分かりません。
そんな私でも強烈に香りを感じるのがクスノキです。
先日、材木屋仲間から少し分けてもらってきたのですが、車の中に入れていたらクスノキの香りがプンプンしました。
いわゆる樟脳(しょうのう)の香りです。
昔は防虫剤としてタンスに使われていました。
私の祖母はこの樟脳の香りがして、今でも樟脳の香りを嗅ぐと祖母のことを思い出します。
この樟脳、調べてみるといろんな使い道がありました。
樟脳とは、別名カンフルとも呼ばれ、血行促進作用や鎮痛作用、消炎作用などがあるために主に外用医薬品の成分として使用されています。
かつては強心剤としても使用されていたため、現在でも駄目になりかけた物事を復活させるために使用される手段を比喩的に「カンフル剤」と呼ぶことがありますね  
実はセルロイドも樟脳から作られた合成樹脂です。
ちょっと昔の方ならご存知だと思いますが、おもちゃや映画フィルムもセルロイド製でした。
燃えやすいという欠点があったため、今ではあまり使われなくなってしまいましたが…。
先日私の友人がセルロイド製のメガネを手に入れたそうです。
プラスチックにはないいい味が出ていてお気に入りですって。(文:木材バカ四代)

20・07・2006 「値上げのススメ」

最近、ガソリン高いですねぇ〜。

一昔前の約二倍ってとこまで、きちゃってますよね。
しかしながら、現状の日本では石油はなくてならないものですから、いくら高くても皆さん、あちこちでちゃんと使っていますよね。
ブーブーと文句を言いながらも…。
そのあおりを食って困っている業界がたくさんあると思いますが、運送業界などはモロに打撃を受けていると思いますし、プラスチックメーカーやありとあらゆる業界で影響を少なからず受けています。
時に、私どもの木材業界でも現在、一部の商品において品不足と価格高騰が大変深刻な状況になっております。
東南アジア諸国の原木不足、伐採禁止、輸出停止、またそのただでさえ少ないものを諸外国の高需要によって奪い合いになり、更に価格高騰を招くといった悪循環になっております。
苦渋の選択として、値上げのお願いに伺うとよく言われる言葉に、「値上げできないよぉ〜」というものがあります。
確かに景気がよくなってきたとはいえ、まだまだ厳しい状況が続いています。
しかし、木材は私たちの生活に絶対不可欠なものであります。
品物に自信があれば、堂々と胸を張ってお客様に言える筈だと思うのです。
弊社は品質には徹底的にこだわって今までやってきました。
そして、これからもそのこだわりは決してなくなりません。
価格にはその品物の価値が含まれていると思います。
価値を分かっていただければ、決して高いとはならないと思います。
それを作った人がどれだけこだわったかで、価格が決まらなくてはおかしくないでしょうか?
私たちはその価値をこれからどんどんとお知らせしていけばいいと思います。
ムリに安売りをして仕事を集める時代はもう終わりました。
木が好きな皆さん、堂々と値上げしましょう。(文:正さん)

10・07・2006 「イヤシロチ」

このタイトル、聞き慣れない言葉かと思いますが、つまりは「癒しの空間」という意味で、健康・スムーズな人間関係・商売繁盛など、身のまわりの生命場を活性化する場所のことを言います。

私はこのことを船井幸雄さん(日本最大の経営コンサルタント会社・船井総研会長)の本で知りました。
都内にも何箇所かイヤシロチがあるようですが、なんと当店の近所にもあるのです。
そこは鳥越神社です。
651年の創建という古い由緒ある神社ですが、私の氏神様で、お宮参りもしたし結婚式もしたところです。
最近毎朝鳥越神社にお参りしています。
あまり広くないのですが、鎮守の森といわれるだけあってたくさんの木々があります。
私のお気に入りの場所にはイチョウの木やヒマラヤ杉があり、そこでしばらく深呼吸をしています。
木材で商売しているので、木に対する感謝をし、逆に木のパワーもいただいています。
私の貴重で、すこし怪しい朝の儀式となっています。
この鳥越神社、今週の10・11日がお祭りです。
美しい千貫神輿をぜひ見に来てください。(文:木材バカ四代)

30・06・2006 「13歳のハローワーク」

中学生に読ませたい100冊の本の中に、「13歳のハローワーク」(村上龍)があります。

まだ全部を読んではいませんが、中学生にいろいろな職業の内容と現状と将来性をわかりやすく?書かれています。
材木屋はあるかなぁ…と探しましたが、ありませんでした。
競馬予想師や自衛隊などは詳しく書かれているのに…。
木材関係では林業が少しだけ書かれています。
村上さんの取材スタッフはすばらしく、短い文章の中に日本の林業の現状と問題点を的確に書かれていました。
材木屋もぜひ取り上げてほしかったと思いました。
まえがきに書かれていましたが、この世の中には二種類の人間・大人しかいない。
「金持ちと貧乏人」「偉い人と普通の人」ではなく、「自分の好きな仕事・自分に向いている仕事で生活の糧を得ている人と、そうでない人」の二種類だそうです。
確かにそうだなと思いました。
当店にも、木が好きな人や木材を扱うことが好きな人がたくさんいます。
これって幸福なんだ…。(文:Akio)

19・06・2006 「旭山動物園」

北海道旭川市は木材の町です。

当店もお世話になっている会社が旭川にあります。
一方浅草・上野も材木店が多い町です。
つまり、木材でつながっている町と町です。
しかし木材だけでなく、わが町と旭川は他にもつながりがあったのです。
何かというと、動物園の入場者数が全国1位と2位なのです。
わが町の上野動物園を抜いて1位になった旭山動物園は、ニュースでもよく取り上げられていますね。
例年40万人くらいの入園者数だったのに、最近では120万人を超えているそうです。
園長のアイデアやスタッフの努力はすごいですね。
さて、例年の3倍人が集まるようになって、困ったのはトイレ施設だそうです。
水洗トイレ自体を増設するには時間がかかるので、急遽バイオトイレを設置しました。
このトイレ、水を使わずに木材のオガクズを使って屎尿をかくはんします。
すると不思議なことに臭いも消えてなくなるそうです。
オガクズは年に2〜3回の交換で済み、さらに使用済みは肥料になるのです。
さすが木材!
そして木の町旭川ならではのアイデアですね。
我が浅草も木材を利用した町興しを考えてみたいです。(文:木材バカ四代)

09・06・2006 「生きているから反る?」

当社の抜型用ベニヤを製造してもらっているメーカーの工場に行ってきました。

抜型用ベニヤは建材用ベニヤと違って、反りやネジレに注意して製造しています。
なぜかと言いますと、箱やパッケージ、その他いろいろなものを抜くために使用するので、反りネジレがあると品物が綺麗に抜けないからです。
工場ではいろいろな工夫をしてベニヤを製造し、真っ平らなところにベニヤを置いて、反りネジレを検品して出荷しているのです。
工場で働く人たちも抜型用ベニヤの製造にはかなりナーバスになっていました。
抜型用ベニヤを製造する為にいろいろな努力をしてもらって、工場の皆様に感謝しております。
こうして出来上がったベニヤが当社に届くのですが、届いたベニヤを見てみると反りネジレが発生しているベニヤがあるのですよ…悲しいことに。
木は伐られてもある意味、生きています。
呼吸して水分の出入りがあるため、検品して良いベニヤを出荷してもらっても、反りネジレが発生してしまうのですよ。
形状記憶合板でも出来るようになればいいのですが、難しいでしょうね。
みなさん、ベニヤは生き物だと頭の片隅にでも記憶しておいてくださいね。(文:兄貴6)

30・05・2006 「日本橋問題」

小泉首相が日本橋の上に高速道路が通っているのは景観を損ねるので首都高速を移設しようと主張されています。

それに対して石原都知事は「つまらん金かけるより、日本橋をどこか近くの川に移したらいい」と語っています。
確かに首都高移設は莫大なお金がかかるのは問題ですが、橋を別の場所に移したら日本橋じゃなくなっちゃいますよね。
最近何かと話題の日本橋ですが、わたくし先日復元された日本橋を見に行ってきました。
場所は両国の江戸東京博物館。
平成5年に開館しているこの博物館、近所なので一度行ってみたいと思いながら先日が初体験でした。
日本橋が最初に架けられたのは、家康が江戸に幕府を開いたのと同じ1603年(慶長8)といわれています。
橋の規模は全長51メートル、幅8メートルでしたが、博物館では半分を復元しています。
橋を支える橋杭・梁・桁・親柱などは槻(けやき)、床板には檜(ひのき)を使用しています。
存在感があって温かみのある素敵な橋でした。
首相、都知事! 首都高移設や日本橋移設ではなくて、日本橋を木造に戻したらいかがでしょうか。(文:木材バカ四代)

19・05・2006 「木目にくぎづけ」

最近のファミレス系のお店の内装は、材木を使用している所が多い気がするのは私だけでしょうか?

だいたい使用している木材は杉が多いようですが、間伐材を使用しているのかな?
今度お店の人に聞いてみようかな?
そんなことを思いながら先日、配達で栃木のほうに行ってきたのですよ。
お客さんの荷物を降ろして、ふと道の前の建物を見ると立派な蔵がありました。
柱は直径50センチくらいのケヤキが使われていて、壁には杉が使われていました。
柱に使われていたケヤキの鮮やかな木目にしばし見とれてしまいました。
素晴らしい蔵だと思っていたのですが、看板に「歯医者」の文字が…驚きました。
都会に住んでいると歯医者はビルの中にあるものだというイメージが頭の中にあるので、とても衝撃的な光景でした。
私も常々マイホームが欲しいと思っているのですが、ケヤキの柱の木目がとても印象的で気に入ってしまい、ケヤキの柱を使用して家を建てられたらなぁ〜と思いました。
無理そうですが…(文:兄貴6)

09・05・2006 「47都道府県」

当サイトを立ち上げたのは4年前ですが、当時はただ会社案内だけのサイトでした。

現在のようにエコモクをネット販売するようになったのが2年前です。
今ではお陰様でひと月2万件以上のアクセスをいただくようになりました。
ご注文をいただくのはまさに北は北海道から南は沖縄まで。
売上も大分伸びてきています。ありがとうございます。
実は密かに全国47都道府県制覇を目標にしてきました。
でもどうしても売上がたたない所があります。
売上どころか、お問い合わせすらほとんどいただけないのです。
なぜでしょうか?
もしかしてうちのサーバーはそこに配線が届いてないのでは?
もしかしてそのエリアに当店の悪い風評が流れているのでは?
そういえば昔付き合っていた彼女が・・・なんておバカな想像までしてしまっています。
発表しちゃいます、それは・・・「福井県・和歌山県・島根県・長崎県」の4県です。
こちらにお住まいの方々、エコモクをよろしくお願いします。
どうか、切に、・・・お待ちしております。
47都道府県制覇したあかつきには、もちろん、世界へ進出です!?(文:木材バカ四代)

01・05・2006 「またでたぞ青森ヒバ」

以前お話したまな板が先日ようやっと到着しました。

いや、これ、いい、最高ッス!やっぱり厚み33ミリは迫力ありますよ〜。
木口からしみ出てくるヒバの香り!!!
もったいなくて、とてもまな板としてなんか使いたくない!?って感じです。
1日2回は抱きしめて鼻を押し付けクンクンしております。
そんな幸せ気分いっぱいでいつものように街を歩いていた時のことです。
また出会ってしまったのです!「青森ヒバ」と書かれたデカいのぼりと…。
しかも今度はデパートではなく、比較的小さなスーパーの前の出店として。
嘘でなく、約2メートルは離れたところにいたのにあの香りが漂ってくる…。
商品は例によってまな板から始まり、風呂桶、風呂イス、チップ、チップ入り枕など、先日見たものと同じでしたが、人は違いました(笑)。
話をしてみると思いっきり青森弁(多分)でして(当然か)、なかなか話を容易には理解できませんでしたが、よくよく聞いてみると最近は日本各地から結構お呼びがかかり、全国行脚しているそうです。
そういえば、いつぞやのお昼のテレビでまた木材が紹介されたようですし、いやぁ〜これはもしかして「青森ヒバ」大ブームなんじゃないでしょうか!
おじさん曰く、「結構売れている」そうです。
全くいい世の中になってきたじゃないっすか!
次は何を買おうか、目下思案中の私です。(文:正さん)

20・04・2006 「世界の言葉 木と木材」

他の国で、「木」や「木材」がどんな言葉(発音)なのか、無性に知りたくなってしまったので調べてみました。
日本語 モクザイ
中国語 シュー ムチャイ
韓国語 ナム モクチェ
英語 トゥリー ウッド
ロシア語 チェーリヴァ リェース ドゥリヴィスィーナ
マレー語 ポコック カユ
インドネシア語 ポホン カユ
ネパール語 ルック カーット
ベトナム語 カイ ゴー
タイ語 トンマーイ マーイ
アラビア語 シャガル ハシャプ
ドイツ語 バオム ホルツ
オランダ語 ボーム ホゥト
フランス語 アルブル ボワ
スペイン語 アルバル マデラ
イタリア語 アルベロ レーニョ
ポルトガル語 アールヴォリ マデイラ
ラオス語 トンマーイ  
チベット語 シン  
モンゴル語 モドゥ  
ヒンディー語 ペール  
チェコ語 ストゥロム  
スワヒリ語 ムティ  

面白い発音がありますね。
今度子供が産まれたら上記から選ぼうかな?
上記の他にご存知の外国語がありましたら、ぜひご一報下さい。(文:木材バカ四代)

20・04・2006 「杉の油取り」

1997年1月2日、ロシア船ナホトカ号が日本海に重油を流出する事件がありましたね。

当時私はサラリーマンでしたが、阪神大震災のボランティア経験を活かせると思い、会社に有給休暇を出して重油回収に行きました。
数日間のボランティアではわずかな量の重油しか回収できませんでしたが、寒い日本海と熱気あふれるボランティアの人々が今でも思い出されます。
資金集めのために作った「よみがえれ!日本海」のステッカーは、今も私のスクーターに貼り付けてあります。
そこで、今回ご紹介したいのはスギ樹皮製の油吸着材です。
スギの樹皮を綿の袋に入れた座布団のような形状です。
これを水面の油に投入するだけで自重の約9倍の重油を吸着してくれるそうです。
当時これがあったらなぁとつくづく思います。
スギ樹皮は廃棄物だし、天然素材だから焼却時は安心。
しかも、袋の縫製は障害者施設に委託されているので、環境保全と社会福祉の両方に貢献しているのです。
 
木材の新たな使い道を発見するのが私の夢なので、この油取りを開発した人にかなりジェラシーさえ覚えてしまいましたよ。(文:木材バカ四代)

30・03・2006 「日本の気候に合う家」

今の住宅やマンションは気密性が高くなっている分、室内の空気の流れが悪くなっているのではないでしょうか。

それにプラスして、アルミ材・鉄骨材・コンクリート材・塩ビ・プリントなど、水分を吸ってくれる材がないので、少量の水分でもカビが生えてしまいます。
たまたま先日テレビで、ある面積(単位はちょっと忘れてしまいましたが)にいるダニの数を世界各国と比べていたのを見て驚きました。
例えばアメリカ・カナダ・ヨーロッパが8〜10匹という数に比べ、日本は1000匹以上というとてつもない差がありました。
日本の風土の湿度の高さに加え、最近の建築物の建て方にも原因があるそうです。
そのダニの死骸が空気中に舞い上がり、喘息や花粉症のアレルギーを引き起こしているらしいです。
そんな事からも、昔の日本の住宅はとても日本の風土に合った家だったように感じます。
使い勝手は良くないが、湿気を呼ぶ水廻りを外や離れたところに持っていき、そして風通しが良いというより隙間だらけ、木材も防腐処理をせずふんだんに使っていました。
それに加え、現代風に言う”すぐれものグッズ”がありました。
まず、寒い冬場に暖めてくれる「いろり」や「こたつ」。
寒い家の中でも足元を集中的に暖める「こたつ」、これほど暖房効率の良いものは他にあるでしょうか。
そして「いろり」は暖房・調理に加え、その煙で燻された柱や梁は防虫防腐効果があり、まるで塗装したようなツヤも出せます。
夏場に”涼”を感じさせてくれる「風鈴」もすぐれものグッズの一つですね。
昔の日本人はお金での裕福はなかったかもしれませんが、心の豊かさや知恵があったんですね。(SW)

20・03・2006 「大ウッドデッキ」

先日たまたま横浜に行く機会があり、ついでに横浜港大さん橋に行ってきました。

すごかったです!
一面に広がるウッドデッキは、まるで全体で巨大な船を表現しているようです。
ただ広いだけでなく、埠頭全体が芸術作品といっても過言ではないですね。
使われた木材の量はなんと1800立方メートル。
材料費だけをざっと計算しても4億円にはなりますよ。
板を一列につなげると450キロにもなります。
樹種はイペ材でした。
耐久、耐水、耐塩性が高く、水に入れると沈むほど重厚な木です。
最近よく使われるようになったデッキ材です。
高さ30メートル〜50メートル、直径50センチ〜1.5メートルにもなる大木の広葉樹。
この木はブラジルで厳格な条件のもとに選択伐採された木材です。
1ヘクタールあたりの伐採数は2〜3本に限定、若い木は切らずに十分生長した100〜200才の木のみが伐ることを許されています。
この老木をきちんと伐採することによって、他の樹木に日光や空気が行き渡るようになり、森林再生を促進させることにもなります。

横浜港大さん橋の屋上広場は24時間オープンしているそうです。
もう少し暖かくなったら、360度パノラマの海をながめながら屋外カフェでコーヒーを飲んでみたいです。(文:木材バカ四代)

10・03・2006 「うまいよ青森ヒバ」

正月ボケもようやく抜け始めたある日、近所のデパートにフラっと入った時のことです。

そこでは東北物産展という催しをやっていました。
秋田のキリタンポをはじめ、岩手の南部煎餅、山形からは山形牛のステーキが、肉のジュウジュウ焼ける音と醤油の甘しょっぱい香りをプンプンと漂わせていました。
また宮城からはこれまた定番の笹かまぼこと一緒に、ずんだ餅という枝豆をすり潰したあんころ餅のようなものもありました。
ちょいとつまんでみると、ほんのり甘く枝豆の味が口の中いっぱいに広がってきまして…、思わず購入してしまいました。
(全然、木に関係のない話ですみません。)
 
さて、その隣にありましたのが青森のりんご。
いい香りを振り撒いていました。
…と、食べ物ばかりだったコーナーの中で、突然目に飛び込んできたのが「青森ヒバ」と書かれたノボリだったのです。
イヤこれがまた特にズバ抜けていい香りでしてね。
なんて言ったって青森ヒバといえば秋田杉・木曽桧と並んで、日本三大美林の一つとされ、「アスナロヒノキ」って言うほどですから。
思わず一番小さくて一番安かったマスを買っちゃいました。
4センチ角ほどの大きさで800円。
これは果たして高いのか安いのか、意見の分かれるところでしょうが、家に帰って呑んだ安物の酒が非常に旨く感じたのは紛れもない事実です。
また、酒を呑まなくてもその匂いを嗅いでいるだけで十分酔えます!
すっかり青森ヒバファンになってしまった私。
ついでに樹齢約200年の1枚板で作ったまな板も買っちゃいました。(文:正さん)

01・03・2006 「バオバブ絶滅の危機」

大根が大地から半分突き出したようなルックスの木、それがバオバブの木です。

かなりユニークな形をしています。
木材としては出回っていない木ですが、童話「星の王子さま」に出てくる木として有名です。
物語では、"小さいうちに摘み取らないと、どんどん育って星を壊してしまう悪者"とされている木です。
この木が非常に少なくなってきているので、「バオバブの木 里親基金」なるものをNPOサザンクロスジャパン協会が行っております。
協会の名前のとおり、バオバブの木はサザンクロス(南十字星)が綺麗に見られる南半球のマダガスカル島にあります。東アフリカのケニヤの隣にある大きな島です。
キワタ科の樹木ですが、マダガスカル最大の樹は幹が直径7m、樹高30m、樹齢500年以上に達するそうです。
なんで枝葉が少ない割には幹が異常に太いかというと、「樹皮下光合成」をするからです。
他の木のように葉で光合成するのではなく、幹で光合成をするので枝葉が少なくてもいいのですね。
まるで髪の薄いおデブなオヤジのようです。
星の王子さまでは悪者として書かれていますが、私はバオバブのそのルックスと生長の仕方が個性的で好きですよ。
ちなみに星の王子さまに出てくる「心で見なくちゃ・・・大切なものは目に見えないんだ」このフレーズも大好きです。(文:木材バカ四代)

20・02・2006 「石原都知事決断」
何を決断したかと申しますと、生まれて以来、去年初めて花粉症にかかってしまった石原都知事が、来年度の東京都の予算案に花粉症対策として、27億円を盛り込むことにしたそうなんです。

東京都花粉対策本部もすでに設置済みだとか。
都内の花粉はそのほとんどが多摩西部方面から飛散してきて、そのほとんどが戦後に植林された人工林です。
8割以上が樹齢30年以上を経過しているのですが、外国産材に押されている日本の現状のなかでは採算が取れないため、残念ながら放置されているんですね。
たぶんその無念を晴らそうとして花粉を飛ばして悪さをするのでしょう。
自らの存在をアピールするかのごとく…おぉ、かわいそうな杉くんたちよ。
でももう安心していいぞ。
来年度からはこの27億円の助成金のおかげで、毎年120ヘクタールと僅かずつではあるけれど活躍の場を求めて山を下りていけるようになるからな。
もちろん都でも公共事業への利用促進や、都内産杉の使い道などをいろいろ検討し始めたということです。(これが重要)
我々も杉くんたちの為に一肌脱ごうじゃありませんか。
都内産杉の第二の人生を応援していきましょう。
 
こんな話を知ってか知らずか分かりませんが、今年は花粉の飛散量も去年の20分の1程度だとか。
もうしばらくおとなしくしていておくれよ、杉くん。(文:正さん)

10・02・2006 「ジュラ紀の木、発見」

ジュラシックパークという映画が何年か前に流行りましたね。

恐竜が現代に蘇るなんて夢のよう話ですが、木の世界では「ある話」なんです。
その木の名前はウォレマイ・パイン。
ナンヨウスギ科に属する木ですが、なんと2億年の歴史を持っております。
この木が10年前、オーストラリアの最大都市シドニーからわずか200kmの国立公園で、
あるブッシュウォーカーによって発見されたのです。
この発見は、地球上に未だ生存している小さな恐竜を発見することに匹敵します。
野生の成木は約100本あったそうです。
直径が1mを越え、高さ40mまで達する雄大な針葉樹。
「見に行きたい!」っと思う人は多いと思いますが、正確な場所はナイショです。
この稀少で絶滅の恐れのある木種が人間に荒らされたら大変ですから。
そこでこのウォレマイ・パインの将来的な生存と保護を確保し、さらに増やしていこうという運動が世界規模で起こっています。
野生のウォレマイ・パインの種や切り枝をもとに育った若木からの植物栽培が行われていて、なんと2005年から2006年にかけて販売されます。
あなたの庭にも一本いかがですか?300本の苗木をオークションし、一本1000万円で落札されたといううわさです。
えっ!?
詳しくは、こちらまで≫http://japan.wollemipine.com/(文:木材バカ四代)

30・01・2006 「日本伝統工法研究会」

日本伝統工法研究会が発足しました。
設立目的は、「我が国の歴史の中で匠達が培ってきた伝統的な技に学び、その成果を生かした住まいづくりを実践することで、住まいの環境を基本から考え直し、人々の健康を守り、自然環境と共生する社会の構築を目指します」…というものです。
もちろん、無垢の木材、特に日本の気候風土に合った国産材の仕様を増やすことも活動内容に入っています。
また、毎年様々な講演会を主催される予定のようです。
私は今年度第3回目の講演会を東京大学弥生講堂一条ホールに聞きに行きました。
ちなみにこのホールは木材をたくさん利用したホールで、一見の価値ありですよ。
講師はお二人、宮崎良文先生とCWニコル先生。
 
宮崎先生は「木材の健康・快適性」をテーマに講義されました。
現代人のストレス状態に、木材の効果はどうなのか、ストレス軽減に役立つのか、それを「なんとなく」ではなく「科学的データ」を使ってご説明いただきました。
例えば「被験者がスギの香りを嫌いであると評価した場合においても、収縮期血圧は上昇せず、ストレス状態は生じない」とか…。
「クスノキ、ヒノキ、ヒバから発散された香りの物質は、ダニの行動を強く抑制することが分かった。
スギにおいては上記の3種に比べ弱い活性を示し、ミズナラとケヤキにおいては全く効果が認められなかった」とか…。
詳しくはこちらから>>http://www.ffpri.affrc.go.jp/
 
続いてはご存知、CWニコル先生です。


「日本の森に住んで(森を守るには)」をテーマに講義されました。
中世EUの森はどうだったか、中世日本の森はどうだったかとか、自らの森づくり体験談とか…。
豊富な知識と様々なエピソードで私達聴衆をひきつけてくれました。
特に印象に残った言葉は「同じ情熱をもった仲間を探せ」「まず出来る、と思ってやれ」です。
ニコル先生は現在長野の森を再生させるべく運動中。
彼の夢は「日本の森を蘇らせたい。美しい日本をつくりたい」です。
かっこいいっす!!
詳しくはこちらから>>http://www.afannomori.com/
 
終わったのは夜の9時。寒風吹き荒れる中、東大前の中華料理屋で東大生に混じりながら餃子とビールで乾杯しました。(文:木材バカ四代)

20・01・2006 「木材チップ農法」

木の新しい使い道を発見するのが私の夢です。

現在、木の使い道は「住宅用」と「紙用」が圧倒的に多いのですが、それ以外にもいろいろな木の特性を活かした使い道があります。
今回ご紹介したい木の新しい使い道は、木材チップ農法です。
取り組んでいらっしゃるのは元建設会社にお勤めだった田原義昭さん。
石川県能登町の山間で、使われなくなった水田の跡地を利用してブルーベリーを栽培されています。
もともとこの地域の水田は硬い粘土質で、繊維のように細かい根が特徴のブルーベリーには栽培が難しいと言われていました。
そこで田原さんは木材のチップを厚さ50センチほど敷き詰め、根の伸びやすい土壌を整えることで、実がしっかりした甘いブルーベリーを作っています。
チップは地元の山林から出た間伐材などで、まさに地産地消ですね。
チップは、重さが従来の土の半分ほどと軽く、しかも耕す必要がなく、雑草も取りやすい。
さらに保水性にも優れ、水やりもあまりいらないという利点があります。
高齢者にとっては、まさに理想的な農法で、新しく栽培を始める農家も増え始めたそうです。
私が注目したのはこの農法を広めていらっしゃる田原さんがもともと農業の専門家ではなかった点です。
情熱があれば何でも出来るっていうことですね。
かっちょいい!田原さん!!(文:木材バカ四代)

10・01・2006 「グリーンバンク制度」

昔は女児が誕生すると桐を植え、嫁がせるときに伐り倒して、タンスなどの家具調度品を用意しました。

ところが最近は晩婚化がすすんで娘もなかなか嫁に行かない、そうこうしているうちに家も老朽化して建て直さなければならない、庭には立派な桐があるが廃棄処分するにはしのびない…。
そんな時に利用したいのがグリーンバンク制度です。
育てられなくなった樹木などを提供したい人と、樹木がほしい人が、それぞれ樹木の種類や大きさなどを登録し、自治体が譲渡の手助けをする制度です。
自治体は登録された情報をリストにして、サイトでも公開しています。
希望の樹木が見つかった人には、自治体が提供者の連絡先を紹介します。
引渡し方法は互いに相談して決め、引き取る側が費用を負担します。
葛飾区や江戸川区など、いろんな自治体でやっています。
良い制度ですね。
ただ、実際はあまり機能していないのではないでしょうか。
自治体はただ単に文字だけのリストを公開するだけでなく、写真付きにしたり、移植費用を少し助成したりしてほしいものです。
もっともっと木がたくさんある街にしていきたいですから。(文:木材バカ四代)